謎が謎をよぶ詳細不明の中国人テクノプロデューサーTzusingを君は知っているか?!

情報が少ない中国のテクノシーンの中で、国外にもその名を響き渡らせているプロデューサーTzusing!名門レーベルからリリースするも、未だ謎に包まれている彼を紹介する

 

文化大革命など歴史的問題を抱えていたことや、政治的な理由、また文化的にクラブに行くという生活が浸透していないという観点から、中国のクラブシーンはまだまだ探りにくい状況が続く。

しかし、The Shelterというクラブが2007年にオープンしたことにより、海外の有名アーティストが毎月のように来中したり、また中国本土でも様々なアーティストが生まれそこでプレイを行ったりオーガナイズをしており、明らかに面白い方向へと向かっているのも事実。

そんな中国シーンから、今回紹介するのはテクノプロデューサーのTzusing。

中国の上海を拠点に活動している彼は今年、USのアンダーグラウンドなロウハウス~テクノなどを中心にリリースし世界中に中毒者的ファンを持つL.I.E.Sから、アジア人で初めてリリースするという快挙も成し遂げている。

 

 

ロウハウス~EBMを中心としたリリースで、耳にも心臓にもよろしくない程の厳つすぎる低音が鳴り響きます。焦燥感があり、バイオレンス映画を見ているかのような危険なアドレナリンが沸き上がる。

 

 

L.I.E.S.のサウンドクラウドで発表されているこちらも、彼のセンスが溢れるかなり良いMix。残念ながら、7月にテクノを中心とした野外フェスRuralでは出演をキャンセルしていましたが、何と4月には来日しておりSaloonでDJプレイを行ったそう。今後も期待度◎なTzusing、また日本でプレイしてもらいたいですね!

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