【Interview】日本一のNirvana Tシャツコレクターに聞く、バンドTシャツの世界

FEATURED  2016.10.14  Tetsuro Wada

- バンドTシャツの買い方のアドバイスをお願いします。

門畑明男 - 今着るかずっと着るかですよね。ずっと着るならやっぱり好きなバンドのTシャツに絞ったほうが、年をとって着なくなっても、アイテムとして邪魔にならないですよね。元々はファンのために作られてるんで、ずっと着るならそういう人が着るべきですよね。ファッションとして今だけ着るのであれば、高いものを買うのはもったいないじゃないですか。

これを言うと古着屋的には良くないと思うんですけど、古着って定価がないんですけど、相場があるんですよ。相場よりも高いのか安いのか、ちょうどなのかっていうのを勉強した方がいいですね。例えばこの店だと5千円だけどこの店だと1万円だとか、そういうある程度の相場を知っていたほうが痛い目には合わないですよね。古着はいらなくなったら、お店に売ったりできるので、それも大きいですよね。流行りが完全に終わったりしたら、買った時の金額よりだいぶ安くなってしまいますけど、いいタイミングで売ればいい金額になるでしょうし、そういう感覚で集めている子はいろいろ情報網を張ったほうがいいと思いますね。

情報はお店を巡って、先月この金額だったけど今月はこれくらいに上がってるなとか、半年後行ったら下がってるなとか、急に1種類のTシャツの数がなくなったりもするんですけど、その理由は売れてなくなってるのか、入りにくくなってるのかとか、いろいろタイミングを逃さないことですね。僕も結構そのタイミングで失敗してて、5万円出せないなと思って、止めたら次にそのTシャツが入荷したときは10万円になってたんですよね。そういうのが結構あるんですよ。タイミングは難しいですけどね、でももう4千~5千円の時代にはもう戻らないでしょうね。古着の商品って大体そうなんですけど、ブームが終わって値段が下がっても、その中でも本当に良いやつっていうのは値段が下がらないんですよ。それは絶対高騰していくので。ジーンズも革ジャンも全部そうなんですけど。本当にいいと思ったらお金出して買っておくべきですよね。

Nrivana

- 高くなっていくものっていうのは需要と供給のバランスがあるんですかね?

門畑明男 - そうですね、探してる人が常に一定数以上いるんですよね。ずっと同じような人たちがいて、そこに新しい人が入ってくるかどうかで。今バンドTシャツが高くなっているのは新しい人が入ってきてるからなんですけど、でもこのブームが終わって他のバンドは安くなってもNirvanaはずっと変わらないと思うんですよね。常に一定数以上が探しているので。

- 実際に買ったTシャツは着てるんですか?

門畑明男 - 全く着てないんですよね(笑)20歳くらいの時は着てました。夏はフル回転してましたけど、今は普段は無地かボーダーしか着てないです。たまに今日着てみようかなっていうのが年に1回あるかくらいです。全部タンスに押し込んでて見返すことも、あんまりないかもしれないですね。買って満足しちゃって、あとたまに何を持ってるか忘れるときがありますね。お店で見て、あこれ持ってたかなってなるときは、1日だけ取り置きしてもらって確認します。

- NirvanaのTシャツの魅力はなんですか?

門畑明男 - 僕がただ単にNirvanaが好きだからですね。そのTシャツがかっこ良くてもダサくても関係ない。今は金額がしちゃうので選ぶようにはしてますけど。NirvanaのTシャツとかカート・コバーンのTシャツとか、僕にとってはNirvanaっていうブランドだったんで。いろんな人たちが他のブランドを買うのと同じ感覚でNirvanaのオリジナルのTシャツを買うって感覚だったんです。なんでGucciとかHermesとか高級ブランドが好きな人は大変じゃないですか。でもその人たちが、それを見てるように僕はNirvanaを見てるんですよね。昔は4千~5千円でそれができたんですけど、今はTシャツということで言ったらGucciとかより高額になっているんですけど。

Nirvana

あとバンドTシャツってこれまでバンド自体の人気と値段が比例したことってなかったんですよ。Rollng Stonesは結構高かったですけど、Beatlesは基本安かったんですよね。マニアックで一部好きな人がいたりすると、高騰するっていうのがここ数年の現状ですね。パンクはもともと生産数も少ないので、パンクのTシャツは高いんですよね。Sex Pistols、The Clashもですけど。あとはグランジ、90年代で言えばGreen DayとかRed Hot Chili PeppersのほうがSub Popのバンドよりも全世界的に有名じゃないですか。なのにSub Popのアーティストのほうが高いんですよね。欲しい人が絶対欲しいものなので、そういう人が何人か集まっちゃうと、どうしても高くなっちゃうんですよね。その中で金額と人気が折り合ってるのがNirvanaだと思うんですね。Tシャツのグラフィックも良くて、人気も申し分なくて、有名な人が着たりて、今の状態になったんですよね。飛び抜けてNirvanaがフィーチャーされるのは、そういう理由ですね。このバンド知らないけど高いとか、有名だけど安いとかがないんですよ。魅力というよりはNirvanaのTシャツが特別フィーチャーされる理由ですけどね。

- 例えばコレクションをとんでもない金額で譲ってくれって言われたらどうしますか?

門畑明男 - ちょっとやそっとの金額じゃあれですけど、本当にとんでもない金額なら譲りますよ。正直200~300万で売ってくれって言われても売らないですね。あとこれは決めてるんですけど、売るなら全部売ります。1枚も残したくないです。できれば0か100がいいです(笑)中途半端に残ってたらまた集めたくなるだろうなってのがあるんで、そうなっちゃうとあれなんで、0か100にしますかね。

- 今回最初にコンタクトをもらったのは最終的にコレクションを本にしたいということでしたが、その理由をもう一度教えてもらっていいですか?

門畑明男 - 来年の2月でカート・コバーンが生誕50年というのもあったんで、タイミングじゃないですか。それで自分が持っているのでも持っていないのでもすごいTシャツいとかあって。自分が買わないものはどこ行ったかわからなくなるじゃないですか。ビンテージの洋服は全部そうだと思うんですけど、その時しか見れなかったり、出会ったときに決めないと次がなくてチャンスが巡ってこないことがあるじゃないですか。あと自分の欲で、どれだけあるのか知りたいってのもあったんですよね。細かい違いとか、フロントが一緒でもバックが違うとか色違いとか。コピーライトの年号だけ違うとか、そういうのが結構あったりするんですよね。実際どんくらいあるのかなって気になったんですよね。前から1冊にまとめたいというのがあったんですけど、今はブームもきていて色々重なったと思ったんですよね。知り合いからもコレクションブック作ってくださいよとかも言われて、じゃあ今なのかなって思ったんですよね。ロックT強いお店や他のコレクターの方の協力も仰げそうなので。もし出来たら1冊プレゼントします(笑)

 

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