Threepee Boys & Y2FUNXインタビュー!国内随一のバウンスパーティーMackShakeとは?

- このパーティーがきっかけで両者で曲も作ってるじゃないですか。曲を作ろうってなったのもパーティーをやっていく中で自然に始まったんですか?

Sam is Ohm - 曲に関してはやっぱりパーティーだけだったら、伝わる部分もあれば伝わらない部分もあるので、なにがやりたいのかっていうのを曲でパッケージングしたら、面白いんじゃないかなっていうのがあって。僕もたまたまトラックを作れたのでじゃあ曲を作りましょう、かつラップのアーティストを呼んでるんだったら僕らでもラップしようよってバイブスで作りました。

Juicy Jun - 新たな村おこしの一つってことで。そしたらなぜか全然みんなラッパーじゃないのに田中面舞踏会でもラップする羽目になっちゃいました。

DONSTA - 1回目のときにMackShakeのテーマを作ってたんだよね。元々Y2FUNXだけの曲だったんだけど、Sir Y.O.K.O.がラップを追加したのをアップして。それだったらちゃんとやろうってことになって、じゃあおれもラップするってなって、2回目のときに曲を1曲作って、そこから始まっていった感じ。今は2曲あるよね。

Sam is Ohm - 次の曲もトラック作ってます。

Sir Y.O.K.O.PoLoGod.- 今のところトワークっぽい感じともう1曲はサウスを派手にアップデートしたような感じだから、今後はもっとストレートなサウスとかトラップもやってみたい。

- じゃあかなり今後もやっていくつもりなんですね?

DONSTA - 1回1曲くらいを目指してやるつもりですね。Kick a Showは今年に入ってから曲を作り始めたのに、もうかなりの曲数できてるからね。

Kick a Show - 半年で11曲できましたね。

YO!HEY!! - やっぱりそのスピード感に影響されたってのはあるよね。

DONSTA - Threepee BoysではSir Y.O.K.O.は曲を作ってたけど。

Sir Y.O.K.O.PoLoGod. - Threepee Boysとしてはオリジナルの楽曲はないよね、リミックスワークはあるけど。

DONSTA - それでSam is Ohmが曲作るんでやりましょうって言ってきたんで、Threepee Boysはそこがいつも遅いし、じゃあ助かるわって感じでやりますって言った。

- Threepee Boysからトラックへのダメ出しはあるんですか?

Sam is Ohm - Mack Speedって曲を2曲目に作ったんですけど、それに関してはハイハットの打ち方からダメ出しがすごかったですね。

DONSTA - 1曲目はY2FUNXが作ったオケだったから、そこに参加した形だったけど、2曲目作るときにSam Is Ohmが好きなの作るので言ってくださいっていうから、まずコロコロから。「あれわかんないの?コロコロしてるやつだよ」って。ハイハットはこういうやつがいいとか、すごい注文して。

Sir Y.O.K.O.PoLoGod. - Three 6 Mafiaとかあの特有のハットの感じね。

YO!HEY!! - でも世代感としてThree 6 Mafiaが伝わらなくて。

Juicy Jun - せっかくみんなで集まって曲作ろうってなったのに、3~4時間でハイハットとスネアしか作れなかった。

Sam is Ohm - 僕はトラック作る上でスピード感を重視して気に入ったサンプルを引っ張ってくるんですけど、Threepeeさんとやるとハイハットの音からダメ出しがきたり、本当に細かいマニアックなところから指示がくるんで。でもいざそれで作ってみると本当にコロコロしだすっていう。なので結果的には良くなるんですよ。

Sir Y.O.K.O.PoLoGod. - これ本場に近いだろうなって音の作り方でオリジナリティある曲を作りたいんだよね。そう言えばY2FUNXの新曲"Pay Yegga"もいい感じだったよね。Ohmのスキルが上がったなって。

Sam is Ohm - やっぱりハイハットの打ち方一つでも全然違いますね。シーケンサーで組むだけじゃなくて、音色、ニュアンスの部分まで汲み取らないと、バウンス村には入れないっていう。

DONSTA - 最初にOhmに普通に作ってもらったのを聴いたら、Ohmこれなんか違うってなって。それでおれの好きな曲を、この曲のバウンスのハイハット感がいいんだって送ったんだよね。そしたらわかりましたって返事がきて、かえってきた曲を聴いたらハイハットが良くなってて。どうしたのって聞いたら、音階が違ったって。そういうのをわかってくれたんで良かったなって。おれもどこが具体的に違うのかはよくわからなかったから。

Sam is Ohm - 結果的にはバウンス感って気持ちの問題だったっていうのもあるんですけど。気持ちがバウンスになれば音階も勝手に合ったので。元々は荒くても細かく作ってるんですけど、そこではなくて気持ちのバウンス感が出ないと作れないんですよね。1曲目はY2FUNXっぽいというより、今っぽいトワークなんですけど、2曲目は本当にバウンス感しかない。

- 逆にThreepee BoysのラップはY2FUNX的にはどうなんですか?

Juicy Jun - 前からSir Y.O.K.O.さんのラップは聴いてたんですけど、DONSTAさんのを初めて聴いたときは「おおっ!」って上がりましたね。こみあげるものが。

Sam is Ohm - 僕らとしては今でこそ一緒にパーティーをやってますけど、結構Threepee Boysを追ってた側の人間なので、その人たちとラップって形で一緒にやれるっていうのは上がるんですよね。

Sir Y.O.K.O.PoLoGod. - 同じメンバーだけど、一緒には録ってなかったからDONSTAのパートを聴いたとき、まじであがったし、すげー笑った。

DONSTA - おれとYO!HEY!!と今回スペシャルTシャツのデザインをしてくれたGhetto Hollywoodで元々ラップグループをやってて。

- そうだったんですか?!

DONSTA - そうだよ、Bedroom MC's。2000年ぐらいに組んで1回しかライブやらなかった。結構頻繁にYO!HEY!!の部屋に集まるのよ、でも朝までくだらないヒップホップとかの話をして、ラップすることにならない。

一同 - ははははは

DONSTA - そういうのが何回もあって、真剣にやらなくなっちゃった。おれもGhetto Hollywoodも20歳くらいで、そんなに幅も広くないし。けど初めての曲で昔の話をしちゃった。20歳くらいでまだ若いのに高校生の頃よかったなっていう、Back In The Days的なラップをしちゃって。

YO!HEY!! - あとDONSTAはMCバトルにも出てる。

Sir Y.O.K.O - STERUSSの人に負けたんだよね。

DONSTA - Ghetto Hollywoodはおれが池袋のBEDとかで1人でラップしてるのを見てたんだよね。そのときはおれはSquarepusherとかでラップしてて、あとSurvivorのEye Of The Tigerとか。当時の日本語ラップのシーンであまり合う人がいなかったから、シーンが好きじゃなくて。で Ghetto Hollywoodも変わったのが好きだからか引っかかって一緒にやろうよって。元は2人ともすごいオールドスクールが好きで、そのフィルターを通して新しいことをやるっていう。

YO!HEY!! - 最新のNeptunesビートでやったりも。

DONSTA - 繋がってるよって。Old To The Newだぞみたいなことは2人とも意識してた。

YO!HEY!! - その時にSir Y.O.K.Oとも知り合って、4人でヒップホップとかの話をずっとしてた。

Sir Y.O.K.O.PoLoGod. - 俺はそのラップグループに加わったわけじゃないよ。でもThreepee Boysの前身みたいなもんだね。

- その当時からいわゆるヒップホップシーンからちょっと離れたところにいたってことですよね。

DONSTA - そう、普通のヒップホップも好きなんだけど、バウンスとかマイアミ・ベースが好きだったり、当時から村がなくて。MackShakeみたいに思う存分やれる村がなかった。

次回のMackShakeの見所は?

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