空山基の新作個展『Sex Matter』がNanzukaで開催|渋谷PARCOにて個展『Trex』も同時開催
空山基の新作個展『Sex Matter』がNanzukaのメインギャラリーにて、個展『Trex』が渋谷PARCOにて同時開催される。
空山は人体と機械の美を追求した作品で、国内外で伝説的な存在となっているアーティストである。その名を世に知らしめた作品『セクシーロボット』シリーズでは、女性の人体美をロボットに取り込んだ表現で、その後のロボットのイメージ形成に大きな影響を与えた。
他にも、ソニーが開発したエンターテイメントロボット『AIBO』のコンセプトデザイン、2001年には、世界的ロックバンド、エアロスミスの『JustPushPlay』のアルバムカバーを手掛け、近年もキム・ジョーンズと手がけたDiorHommeとのコラボレーションで大きな話題を呼んだ。
空山基は、その驚異的な写実力を武器に、人物、動物、恐竜などあらゆるロボットを描くことで有名だが、フェティッシュな女性のヌード像を描いてきた事によって、その美術的な評価は二分されている。
他にも、政治的、宗教的タブーにも、その作品表現において果敢にチャレンジししている。空山基にとって、これはパンクやダダではなく本心である。黙る事より語る事で問題は解決されるべきであり、そのために時に子供のようにイノセントであろうとする。結果的に、空山基は人一倍ラディカルな人間なのだ。
Nanzukaにおける個展『Sex Matter』において、空山基はこうした性のテーマをモチーフにしたロボットの作品にチャレンジしている。一見すると、奇妙な図式だが、空山基は世の中に男と女がいる事によって生命が誕生するという事実を、こうした作品で強く明示する。
また、身体改造、ポストヒューマンボディ、AIといったテーマの先の未来における新たな問題提起を暗示しているとも読み取れる。本展では、新作のヒューマンスケールサイズの新作彫刻作品の他、新作のペインティングを10点程度発表する予定だ。
さらに、渋谷PARCO内のNanzuka2Gにおける個展『Trex』では、昨年10月にタイのバンコクで先行発表した新作の鋳物製の彫刻作品を5点、ティラノサウルスの他、ステゴサウルス、ラプトルなどを描いた新作恐竜ロボットシリーズのペインティング作品を発表する。
3月14日(土)18:00-20:00にNanzukaメインギャラリーにて、アーティスト本人を囲んでオープニングレセプションが開催される予定となっている。
Info
Hajime Sorayama
『Sex Matter』
2020, 3.14 Sat -4.12 Sun
Opening reception : 3.14 Sat 18:00-20:00
NANZUKA (Shibuya 2-17-3)
Hajime Sorayama
『TREX』
2020, 3.13 Fri -4.12 Sun
Opening reception : 3.13 Fri 19:00-21:00
NANZUKA 2G (Shibuya PARCO)