小山泰介が東京をフィールドリサーチし制作した写真と映像を交えた個展を開催
実験的なアプローチによってポストデジタル時代におけるイメージ・メイキングの可能性を探究するアーティストの小山泰介。
水戸芸術館 現代美術ギャラリー 学芸員の山峰潤也と始めた現代写真プロジェクトTOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCHの一環として、小山が4/27(金)から東京・恵比寿のG/P galleryで個展『TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH #01: PHASE TRANS』を開催する。
東京の特異性は多くの写真家を惹きつけ、さまざまな方法論でそれぞれの時代や視点による変容の姿が記録されてきた。小山も写真家としての活動をはじめた2000年代初頭より東京をフィールドに撮影し、2008年に発表した写真集『entropix』では、都市の表層を有機的に変化する現象として微視的な視点で鮮やかに捉えるアプローチを試み、これは作家を抽象写真や実験写真の探求へと向かわせるきっかけとなった。
本展では、東京を撮影した写真のオリジナルデータを全て消去し、データ復旧ソフトによって復元した際に発生したエラーイメージによる新作をはじめ、プロジェクションで投影されたイメージと投影先のテクスチャーとが引き起こす知覚的不一致にフォーカスした新作など、再び東京をモチーフに制作を始めた小山の現在を見ることができる。
テクノロジーの発展が生み出した可能性だけでなく、その欠点や誤用をも取り込んで提示されるイメージは、時代とともにつねに更新しつづけてきた写真の歴史とイメージ・メイキングに対する探究を一貫して継続してきた作家の、新たな側面をあらわにする。
Info
小山泰介 個展「TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH #01: PHASE TRANS」
会期:2018年4月27日(金)- 6月16日(土) 12:00-19:00 日月休廊
会場:G/P gallery (東京都渋谷区恵比寿1-18-4 ナディッフアパート 2F)
関連イベント オープニング・トーク:
日時:2018年4月27日(金)18:00-19:00
登壇者:山峰潤也(水戸芸術館 現代美術ギャラリー 学芸員)、小山泰介 モデレーター:後藤繁雄(G/P gallery ディレクター)
定員:20名 お電話かメール(info@gptokyo.jp)にてご予約ください。
オープニング・レセプション: 日時:2018年4月27日(金)19:00-21:00