Discogsがブートレグ盤の売買を禁止すると発表

世界中のCD・レコードを網羅するデータベースサイト『Discogs』。中古のCDやレコードを売買もできるフリーマーケットサイトでもあるのだが、ブートレグ盤や海賊版の販売を厳しく取り締まるようになった。

『Discogs』はユーザーアカウントさえあれば、誰でもデーターベースを編集できるため、膨大な数の音源の情報を網羅している。公式にリリースされているものだけではなく、廃盤になったものや、貴重ななかなか手に入らないライブ音源、ブートレグ盤など、様々な幅広いジャンルのCD・レコードを取引できることが人気の理由である。世界で3枚しか無いレア盤が取引されたり、日本のレコードが約33万円の値で取引されたりもしている。

しかし、この世界最大のCD・レコード取引サイト『Discogs』が、出品されているブートレグ盤や海賊版など、公式のリリースではない商品を厳しく取り締まっていくようだ。

これまでも『Discogs』は出品規約に「ブートレグ盤、海賊版、コピー版など、認可されずに再生産されたCD・レコードの販売を禁ずる」と書かれていたのだが、『Discogs』の運営自ら取り締まり、ブート盤の販売を注意したり、排除することはなかった。しかし今後は非公式な音源をリリースしているレーベルの商品は売買できないように、次々と取り締まっていくと発表。

「『Discogs』ではデータベースとして、非公式の音源を生産しているレーベルの情報や、リリースされた音源のリストは引き続き公開する。しかしそのような商品の売買取引は禁止する」と『Discogs』の代表が明らかにした。そして「私達の目標はこれからも世界最大のフィジカル盤のデーターベースとマーケットプレイスであること。そのためには出品者と購入者を守り、同時にアーティストとレーベルも守らなければならない」と主張した。

発表されて1日ですでに、5000枚以上のレコードの販売が停止された模様。まだ『Discogs』で「非公式(unofficial)」と検索すると30万種類以上出てくるが、恐らく順に取り締まっていくのであろう。

Twitterでは突如『Discogs』が違法商品を厳しく取り締まり始めたことを不思議に思い、どこか大企業に買収されたのではという質問も。それに対して公式アカウントが解答。

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「急に白盤、ブートレグ盤を取り締まり始めた理由は?ソニーに買収された?Myspaceみたいにそこから低迷していくよ!」というユーザーからの辛口な質問に対して、『Discogs』の公式アカウントは「(『Discogs』を)売却する予定はないよ!販売停止された音源は規約違反であったからだと思う」と答えた。

公式にリリースされているものをコピーし、パッケージも同じように印刷して販売するコピー商品はもちろんすぐにでも取り締まるべきだ。しかしレアなライブの音源や、過去に1度だけ放送された演奏の録音などを収録した、公式では手に入らないブートレグ盤を取引きできる貴重な場が無くなってしまうと、ユーザーからの悲嘆の声も。取り締まってしまう前に欲しいものは手に入れておくべきだ、とユーザー同士で呼びかけあっているようだ。

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