Diggin' in Japan ― 来日ツアーを行うUKのプロデューサー DJ MURLOがアジア滞在中に購入したレコードを紹介

UKのミッドランドで育ち、ロンドンとマンチェスターで活動するプロデューサーのMurloは、ダンスホールにインスパイアされたグライムのトラックをリリースする注目のアーティスト。Swing TingやOilgangなどのレーベルからリリースを重ね、2015年末に『Odyssey EP』をMixpakからリリース。2015年末に行った来日ツアー以来、2度目の日本ツアーを行う。彼が東京滞在中に買ったレコードを紹介してくれた。

Interview by Jun Yokoyama

Murlo - 今日は原宿のキディランドに行ってUFOキャッチャーでハンカチをゲットしたよ。そしてレコード店を回ったよ。日本のレコード店では、UKで買えないようなレアなレコードを買うね。UK物はやっぱりロンドンのレコードショップで買ったほうが安いから。

あまり日本の音楽について詳しくないから、ジャケットを見て、視聴して「OMG!このシンセはなんだ!」ってなったりしたものを買ったよ。

1枚目 - Syoko - 『Soil』 at 原宿 レコードショップ Big Love

ZLz8UzX6

久石譲がプロデュース。クールなポップスのレコード。昨日スタジオで聴いたんだけど、素晴らしいサウンドだったよ!
(1986年、久石譲プロデュースのインダストリアル作品)

2,3枚目 - 『風の谷のナウシカ』と『ピグマリオ』のサントラ at 原宿 レコードショップ Big Love

DjSwDwrR

ジブリの大ファンで、ナウシカのサウンドトラックを買ったよ。あと知らないアニメのサントラなんだけど、Big Loveの説明を読んで購入。昨日聴いたけどこれもまたヤバいサウンドだった。(『ビグマリオ』はヒカシュー・ファミリーが演奏している)

Vmw_2e4Q
Restless - White path to the night

4,5枚目 RESTLESS 『White Path to the Night』、喜多郎 『天界』 at ソウルの東廟フリーマーケット

先々週訪れたソウルのドンミョンフリーマーケットで買ったよ。Restlessの作品はタイトル以外ハングルだったから内容はよくわからなかったんだけど、ジャケ買いってやつ。聴いたんだけどとってもよかったよ!

『天界』は喜多郎の作品。ソウルのクラブCakeshopのGabeさんがこれを見付けてくれたんだ。聞いたことがなかったんだけど、演奏者のクレジットを見て「これは買わなきゃ」ってなんたんだ。そのあとすぐにネットがあるところに行って視聴したんだけど、大好きなやつだったよ。

6枚目 『幻魔大戦サウンドトラック』 - 渋谷まんだらけ

XxZBx6x_
このアニメを見たことはないんだけど、このアートワークとKeith Emersonが参加しているってことで即購入。早く家に帰って聴きたい!

---
DJ MURLO
UKのミッドランドで育ち、ロンドンとマンチェスターで活動するプロデューサーのMurloは、ダンスホールにインスパイアされたグライムのトラックをリリースする注目のアーティスト。Swing TingやOilgangなどの、ダンスホールとグライムを縦横無尽に横断するスタイルのプロデューサーの作品を多くリリースするレーベルからリリースを重ね、2015年末に『Odyssey EP』をMixpakからリリース。その名をUK外にも知らしめた。2015年末に行った来日ツアー以来、2度目の日本ツアーとなる。

----
LowBeat MURLO sns02
ブットイロービート2017
at CIRCUS Tokyo
2017/01/20(FRI)

OPEN: 23:00
DOOR: 2000yen

LINEUP:
Murlo (MIXPAK / UK)
GUNHEAD (HABANERO POSSE)
BETAPACK
HyperJuice
LITTLE DEAD GIRL

1st floor:
Grandivaa
UKD (Double Clapperz)
ONJUICY
has (FLIGHT TOKYO)
shun

Th 15730975 695689127258167 1542295612 n
Cm3 Vol.3 ft.Murlo
at Circus Osaka
2017/01/21(SAT)

OPEN 22:00
TICKET: 2500yen+1d
Peatix (http://ptix.co/2hpl438)
Guest:
Murlo (MIXPAK)

DJ:
Andrew (TREKKIE TRAX)
CE$
ECIV_TAKIZUMI (merde,PCCP,HILLRAISER)
momo
satinko (Cm3)

Red Bull Studios Tokyoから放送されたDiskotopiaに登場したMURLOによるゲストミックスはこちらから視聴できる。Murloは58分ほどからの登場。

RELATED

【コラム】リバイバルを果たしたUKガラージ/2ステップの現在と歴史

ここ数年、UKガラージ/2ステップの何度目かのリバイバルが来ている。そしてUKイギリスではPrince Of UK Garageことブリストル出身で西ロンドンを拠点とする新鋭DJ/プロデューサーConductaがプロデュースしたAJ Traceyの”Ladbroke Grove”が新世代のUKガラージ/2ステップサウンドで2019年10月UKシングルチャートの3位を記録、いよいよUKガラージ/2ステップの復活は本物になってきたと言えそうだ。

Spotifyにグライムのカテゴリーが誕生

2002年にイギリスのラジオ局から産声をあげたグライム。今では、WileyやSkepta、Stormzyなど数々の賞を受賞し、メインストリームで活躍するアーティストも現れ、急成長を遂げ続ける土着のジャンルだ。グライムは多くの音楽シーンに浸透し、ついにSpotifyにグライムというカテゴリーが設けられた。

ロンドンのグライムやラップイベントを中止に追い込んできた悪名高きFORM 696が廃止に

ロンドンのグライムやラップのイベントを中止に追い込んできた悪名高きFORM 696と呼ばれる書類が廃止されることになった。

MOST POPULAR

【Interview】UKの鬼才The Bugが「俺の感情のピース」と語る新プロジェクト「Sirens」とは

The Bugとして知られるイギリス人アーティストKevin Martinは、これまで主にGod, Techno Animal, The Bug, King Midas Soundとして活動し、変化しながらも、他の誰にも真似できない自らの音楽を貫いてきた、UK及びヨーロッパの音楽界の重要人物である。彼が今回新プロジェクトのSirensという名のショーケースをスタートさせた。彼が「感情のピース」と表現するSirensはどういった音楽なのか、ロンドンでのライブの前日に話を聞いてみた。

【コラム】Childish Gambino - "This Is America" | アメリカからは逃げられない

Childish Gambinoの新曲"This is America"が、大きな話題になっている。『Atlanta』やこれまでもChildish Gambinoのミュージックビデオを多く手がけてきたヒロ・ムライが制作した、同曲のミュージックビデオは公開から3日ですでに3000万回再生を突破している。

Floating Pointsが選ぶ日本産のベストレコードと日本のベストレコード・ショップ

Floating Pointsは昨年11月にリリースした待望のデビュー・アルバム『Elaenia』を引っ提げたワールドツアーを敢行中だ。日本でも10/7の渋谷WWW Xと翌日の朝霧JAMで、評判の高いバンドでのライブセットを披露した。