住居にもっと多様性を!REISM × VATESによるマンションの1室をコンテンポラリーアート空間に変化させたイベント『PRIVATE』レポート
11/19と11/20の2日間、渋谷のノアビルの301号室はアート空間に変貌していた。普段は様々なオフィスやショップ、そして住居として使用されている、ビルの1室をコンテンポラリーアート空間に作り変えたのはリノベーション賃貸ブランドREISM(リズム)」とミューラル&ミュージック(壁画と音楽)をテーマにするクリエイター集団VATESだ。
今回のプロジェクト『PRIVATE』は都会の1人暮らしの新たなライフスタイルを提案してきたREISMが、住まいの快適さや単なるライフスタイルの提案だけではなく、より踏み込んだ新しいビジネスモデルの創出や、東京発のカルチャーをサポートしたいという思いからスタートした。
そこでREISMと一緒に立ち上がったのがVATESだ。VATESは日本のアートシーンの底上げを目的として誕生した集団で、様々なシーンで活躍するアーティストたちと企業の媒介となり、アートのもつ意義を紹介していく。VATES代表の嶋本氏は「日常の中の非日常をあたえてくれるのがアートだと思うので、マンションの一室なんだけどアトラクション的な体験をしてほしい」と今回のコラボレーションの意義を語る。さらに不動産会社がこういうプロジェクトを行うことについては「アートは生活の中にあるもの。不動産と一緒にやっていくのは未来があり、幅が広がる。アーティストは表現する場所を探している。不動産会社は場所を持っている。そこをつなげて東京を作っていきたい」と話す。
REISMのマーケティングを担当している挽地氏は「不動産会社がこうしたアートに携わるイベントを行うのは、おそらくこれまでになかったことなので、体験者にはまず驚いてもらえたら。そして見るだけじゃなくて素材を触ってみたり五感で楽しんでほしい」と話す。「VATEに提案したのは不動産業界がアートを提案するための土台といったところだったので、住む姿が想像できるような場所にしたかった」と言う。
現在の不動産業界の課題についても挽地氏は、「これまでのワンルームは画一的なものが多かった。海外は不動産はどんどん自分で手を入れていくのが当たり前になっていて、新築よりも中古の方が価値があるけど、日本は新築が最も価値がある。日本でもようやくリノベーションという言葉が根付いてきたので、REISMは不動産にアートを取り込むなどどんどん手を入れることによって、資産価値を上げられるんですよということを広めていければ。今回のプロジェクトで示せたように実際古い普通の白壁の部屋に息を吹き込むことで、生まれ変わることができる」と今回のプロジェクトなどを通じて、日本の不動産業界がもつ課題に対して答えていきたいという姿勢を示した。さらに「これまでデザイン家具などのプロジェクトも行ってきた。今回はアート、そして今後も古着や音楽など色々な領域とのコラボレーションを行っていければ」とも語ってくれた。
最後に挽地氏は「好きなように住みたいという方は、とても多いと思うが、好きに住むためにはどうすればいいか、これまでの不動産会社は画一的な提案しかできなかったが、多様な住み方や不動産のもち方をREISMから提案をしていきたい」と、多様化するライフスタイルへ、柔軟に対応できる社会の実現のためにREISMは動いていくと今後の展望を語った。REISMではアート物件の販売やアート関連のサービス展開も視野に入れていくという。
『PRIVATE』には2日間で300名の集客名が来場。来場者は日本を代表するストリートアーティスト4組による、テクスチャーとグラフィティが作る異なったスタイルのミューラルアート空間、ネオン管と植物のインスタ―レーションで異国情緒なアジアを表現した廊下、「都市部のオアシス」を表現したバルコニー、参加アーティストのアートピースを配置したREISMのモデルルームを思うままに体感した。
参加アーティスト
日 時:2016/11/18~19
開 場:11月18日 17:00~21:00
11月19日 16:00~21:00
会 場:ノア渋谷#301 東京都渋谷区宇田川町36-2
・東急田園都市線 / 渋谷 徒歩5分
・山手線 / 渋谷 徒歩6分
・東京メトロ千代田線 / 明治神宮前 徒歩14分
料 金:無料 ※但し登録者のみ / 人数制限あり