【Interview】Knxwledge | ストリートファイターのスコアを手がけたい
LA発のレーベルStones Throwに所属しているビートメイカーのKnxwledge。Anderson .PaakとのユニットNxWorriesでもグラミー賞を受賞し、またTwitchやDiscordを活用した配信では、エクスクルーシブなビートを発表し続け、オンライン上でも幅広いファン層を獲得するなど唯一無二の存在感を放ち続けている。
そんなKnxwledgeがStones Throwの盟友MNDSGNと共に6月に来日ツアーを開催する。東京・大阪を巡るツアーの開催を前に2人へのインタビューが実現。初回はKnxwledgeに話を聞いた。インタビューの質問作成はin the blue shirtが行った。
インタビュー質問内容: in the blue shirt
インタビューコーディネート＆通訳・翻訳: 吉岡宏太、船津晃一朗 (Stones Throw Japan)
撮影：船津晃一朗
- 今回の質問はすべて、アーティストのin the blue shirtさんからいただいたものです。彼はあなたのTwitch配信の大ファンで、まずはそのTwitch関連についていくつかお聞きしたいとのことです。「個人的な話ですが、パンデミック中、あなたのTwitch配信に本当に励まされ、支えられました。音楽制作と配信の両方に愛情を持つあなたにとって、Twitchはまさに理想的なプラットフォームだと思います。今のスタイルで配信を始めたきっかけはなんだったのでしょうか？」
Knxwledge - いやあ、それ聞けてすごく嬉しいよ。ていうか今日ここにRinggo (Mndsgn)がいるのがマジで感慨深いんだ。彼と出会ったのは……たしか2008年くらいだったかな。で、今Twitchでやってることって、ほんと昔から俺たちが一緒にやってたことそのまんまなんだよ。音楽作って、インスピレーションが湧くような古い映像とか音楽とかを一緒に観て聴いて、また音楽作る……っていう、そういうサイクル。毎日ビートを作って、昔は一緒に夜勤して、昼間もまたずっと音楽を作っていた。だからTwitchって、ほんとありがたいツールなんだ。やっと、俺のコミュニティ――同じものを愛してる人たちとリアルタイムで話せるようになったからね。TwitterやInstagramでは、あまりちゃんと音楽でのリアクションできてなかったけど、Twitchは生配信だから、質問があればその場で答えられる。本当に完璧な繋がり方だと思う。
- すでに少し触れていただきましたが、Twitch配信を通じてファンと繋がる中で、特にやりがいを感じるのはどんなところですか？ また、今後Twitchでやってみたい新しいことがあれば教えてください。
Knxwledge - やっぱり一番は、視聴者からもらえるインスピレーションだね。正直、飽きることがない。毎日何かしら新しいものが生まれてる。みんなが色んなアイデアをくれるんだ。たまに「うーん」って思うこともあるけど（笑）。でも、本当にありがたいよ。みんなの存在にいつも刺激をもらっているし、彼らが俺たちと同じように何かを作っているのを見るのが大好きなんだ。 将来的にやってみたいこととしては……たぶん、もっと「IRL配信（実生活の配信）」かな。やってみると楽しいし、健康的だしね。
- IRLって、どういう意味ですか？
Knxwledge - 「In Real Life」の略で、今やってるみたいに、街をぶらぶら歩いたりする配信だよ。あんまり日本を実際に見たことがない人も多いし、個人的にはアメリカでやるよりも日本でやるほうが好きなんだよね。だから、今後もっと日本でIRL配信をやってみたいと思ってる。 あと、ストリートファイターとか、他にもいくつか好きなカプコンのゲームがあって、もっとコラボできたらいいな。音楽とゲームのコラボレーションなどをもっと深くやってみたいと思ってるんだ。
- （in the blue shirtより）「NxWorriesは本当に素晴らしいユニットなので、ぜひ聞かせてください。『Why Lawd?』は最高のアルバムでした。Anderson .Paakとの制作で、特に印象的だったエピソードはありますか？」
Knxwledge - うん、あるよ。たしかリリースの1年くらい前だったかな、スタジオに入って、アルバムの曲順とかを一緒に練ってたときがあってさ。その日、スタジオに入ったら、なんとAndré 3000がそこにいたんだよ。彼が音楽を聴いてて、「めっちゃイイね」って気に入ってくれて……いやもう、自分にとって影響を与えてくれた人にそう言われるなんて、舞い上がっちゃったね。 アルバムの制作自体はそんなに時間がかかったわけじゃないんだけど、COVIDがあったから、スケジュール的には色々失われた時間もあった。ただ、実は1枚目のアルバムで使わなかった曲をいくつか使ったりしてて、かなり自由だったんだ。 それに、Andersonは俺に本当に全幅の信頼を置いてくれてて、彼はヴァースを書いて歌ったら「仕上がったら曲の順番送ってくれよ」って感じ。完全に任せてくれてるんだ。何か気になる部分があって、編集したいって言ったら「全然やっちゃっていいよ」って言ってくれるし。本当に兄弟みたいな関係で、めちゃくちゃやりやすいんだよね。お互い制作スピードも早いし、気が合うんだ。
- 最高の相棒ですね。
Knxwledge - お互いをリスペクトしてるよ。
- 「『Why Lawd?』では、大野雄二の“Urban Shadow”をサンプリングしていましたよね。なぜあの曲を選んだのですか？ また、大野さんと直接のやりとりなどはあったのでしょうか？ 」
Knxwledge - 直接のやり取りはなかった。できたら良かったな。彼は本当にレジェンドだよ。俺がよくサンプリングするのって、ちょっとメロディックで、感情がこもってて、ドラマチックな感じの曲が多いんだけど、彼の曲はまさにそれ。すごく感情を揺さぶられるし、メロディが強い。だから自然と「これは使うしかないな」って思った。 ちなみに、アルバムが出たときに東京のTower Recordsに行ったら、NxWorriesのディスプレイのど真ん中に、大野さんのその曲が入ってるアルバムが飾られてたんだよ。あれは本当に嬉しかったな。
- しかもちゃんとオフィシャルでサンプリングの許可取ってますもんね。もう知り合いになったわけですし、今後もっとサンプリングするのもアリですね。
Knxwledge - もちろん。また使わせてもらいたいね。
- 「Street Fighter 6ではザンギエフをメインに使っていますよね。彼を選んだ理由は？ 他に使おうか迷ったキャラもいますか？ 」
Knxwledge - ああ、それいい質問だね。今ザンギエフ使ってるのは、まあ……「ズルい（cheat）」キャラだから（笑）。ダメージが大きいから、2回投げれば相手が死ぬみたいな。俺はストリートファイター2で育ったんだけど、当時はもちろんケンとリュウばっかり使ってた。 で、第3作でもケンとリュウ。4はあんまりやらなかったかな。5ではサガットとかR.ミカ、アレックスとかいろんなキャラを使ってた。でもザンギエフはやったことなかったんだよね。でもアレックスとザンギエフって、どっちも投げキャラで、技の流れも似てるから、今はそれでザンギエフ使ってる感じ。 ほんとはサガットとかアレックス、ミカが来るのを待ってる。オロでもいいよ（笑）。でも今はその辺のキャラいないから、とりあえずザンギエフ。新作のケンとリュウもかなり好きだし、他にも強いキャラはたくさんいるけど、ザンギエフ使ってると楽しいんだよね。
- 「舞（不知火舞）ってどう思う？」
Knxwledge - おお、なんでそんなにいい質問ばっかなんだ（笑）。舞？ 最高だよ。コンボの可能性がめっちゃあるし、動きもクール。ちょっと使ってみたけど、すごくいいね。間違いなくKOF（キング・オブ・ファイターズ）のキャラだけど、こういうコラボ大好きだよ。
- 「Fatal Furyの新作『City of the Wolves』も4月に出ます。」
Knxwledge - そうそう、俺もオリジナルのやつを遊んでるんだよ。
- 彼（in the blue shirt）が教えてくれました。
Knxwledge - ありがたいね。ベータ版もプレイしたよ。すごく良かった。早く製品版やりたいね。
- 「格ゲー以外で、お気に入りのゲームやサウンドトラックが印象的だった作品はありますか？ 」
Knxwledge - うーん、サントラなら……『リッジレーサー』はやっぱり外せないね。『Midnight Club』も音楽が良かった。レースゲーム系が好きで、『グランツーリスモ』も良い。昔の話をすると、『ドンキーコング』とかね。David Wiseって作曲家がいるんだけど、彼はすごい。日本人アーティストともよくコラボしてて。 あとは『パワーストーン』（Power Stone）、あれもカプコン。初期の『鉄拳』の音楽も好きだったな。最近のはEDMばっかりだけど。
- Capcom Fighting Collectionのリミックスも素晴らしかったです。もし将来、どんなゲームタイトルでも音楽を作れるとしたら、何を選びますか？
Knxwledge - うーん、難しいけど……やっぱり『ストリートファイター』だな。全編自分でスコア（音楽）やってみたい。もちろん、仲間とも一緒にやるのもあり。ストリートファイター7でも8でもいいから、「俺に任せて」って感じだよ。呼んでくれたらすぐやるよ。
- 続いて、日本に関する質問です。「あなたはBandcampでリリースしている『家』シリーズなど、日本語をいろんなところに取り入れてますよね。スクリーンのテキストやポストで使ってる日本語、どんな印象ですか？ 」
Knxwledge - それもすごくいい質問だね。俺の親父はニュージャージーの日本企業でずっと働いててさ、それもあって子どもの頃から日本の文化にはすごく興味があったんだ。日本にずっと来たかったし、言葉自体も見た目がすごく美しい。だから、ずっと学びたいと思ってるし、今もそう。 ずっと見てると、だんだん読めてくるというか、なんとなく意味がわかってくる感じもある。まだ完璧に「ひらめいた！」ってとこまでは来てないけど、絶対に学びたい。学ぶってこと自体が好きなんだ。Knxwledge (Knowledge)って名前もそういう意味だから。言葉だけじゃなくて、日本って全体的にすごく落ち着いてて、安全で、みんなちゃんとルールを守ってる。そこが好きなんだ。変に心配しないで仕事に集中できるし、毎回できるだけ長く滞在したくなる。
- ここ数年で何度も日本を訪れて、いろんな土地に立ち寄っていますが、特に印象的だった場所や体験はありますか？
Knxwledge - たぶん一番印象に残ってるのは、大分の別府の「いいちこ」の本社に招待されたときかな。あれは本当に最高の旅だった。大人になってから、自分自身が心からリラックスできた初めての旅行だった気がする。別府の景色も本当にきれいで、日本の田舎って……なんていうか、頭の中でずっと思い描いてた風景そのものだったんだよね。 いつか、そういう場所でしばらく音楽を作りながら過ごしてみたいって、本気で思った。温泉も最高だったし、自然と緑に囲まれた空間がとにかく落ち着くんだよ。いいちこの本社では、スタッフのみんながすごく親切で、製造工程も全部見せてくれて、心が温まった。いろんな人に出会えて、みんなフレンドリーで、あの経験は本当に特別だった。 あと、ほんの数日前に出演したRed Bull BC Oneのイベントも、今までで一番最高のショーだったと思う。ずっと出たかったイベントで、ようやく実現したんだ。また出たいと思ってるよ。(注: インタビューは、2025年3月中旬に東京で収録)
- 日本でこれから行ってみたい場所や、会ってみたい人はいますか？
Knxwledge - まだ北のほうには行ったことがないんだ。北海道・札幌にはいつか絶対行きたいと思ってる。 それと、ずっと話してるけど、任天堂ミュージアムにも行きたい。(予約がずっと取れなくて、、) 子どもみたいにはしゃぎたいよ。
- 「去年、あなたが「dirty wave（＝携帯音楽機器）」や新幹線を使ってるのをインスタで見たとき、すごく印象に残りました。最近お気に入りのギアはありますか？ 」
Knxwledge - ああ、あるよ。
Mndsgn - Let’s goo
Knxwledge - TimとMikeyにシャウトアウトしておくよ、それからTwitchでつながってる仲間、Mndsgn、Devin……みんながM8（Dirtywave M8 Tracker）を使ってて、俺も今ハマってる。 M8っていうのは、超小型のシンセサイザーで、シーケンサーで、サンプラーでもあるんだ。使い勝手としてはAbleton Liveみたいな感じ。俺も仲間もふだんからAbletonを使ってるから、ほぼスマホサイズであの環境が持ち運べるっていうのは本当にヤバい。最近はこれでめちゃくちゃ曲を作ってる。この前の東京のRed Bull BC Oneのショーでも、実際にM8を使ってステージで演奏したんだ。音も最高だったし、従来のDJスタイルと違って、ちょっとオタクっぽくてテック寄りな自分にはピッタリ。ラップトップを持ち歩かなくても、これ一台で全然イケる。 もし使ってみたかったら……って無理に勧めたくはないんだけど、作り方としてはかなり独特。でも、すごくパワフルなツールだよ。Twitchの配信でも、作ってるところを見せてるから、気になったらぜひ遊びに来て。 あと、Twitchの仲間がいろいろ使い方教えてくれてて、一緒に盛り上がってる。良いチームができてるよ。
- 「ライブではいろんな形式でパフォーマンスされていますが、意識していることはありますか？Anderson .PaakやEarl Sweatshirtのようなアーティストとの共演や、ビートライブ、DJプレイなど様々な形がありますが、スタイルごとに意識は変わりますか？ 」
Knxwledge - 変わらない。たしかにスタイルは違っても、基本的に「自分が演奏する」ってところは変わらないから、そんなに意識は変わらないかも。制作してるときとは違って、パフォーマンスってモードに自分を切り替えてる。 DJのときは、セットリストは作らない。聴かせたい曲をまとめた大きなフォルダがあって、その日その場の空気で、観客の動きとかBPMの流れを感じながら、プレイするものを選んでる。 最近はちょっとダンサブルな流れで、ハウスっぽいテンポの速い曲も多め。ドラムンベースはまだライブでやってないけど、M8で作るのが楽しくてさ。近いうちにプレイすると思う。
- 「誰に頼まれなくても、きっとあなたは何年も音楽を作り続けると思います。そんな中で、“Knxwledge”としての最終的な夢や目標ってありますか？ 」
Knxwledge - そうだね……正直言うと、最初は「目標」なんてなかった。でも数週間前にグラミーを獲って、それがひとつの節目になった。自分の部屋で作った音楽がこうして評価されるなんて、本当に信じられないことだよ。 それで言うと……やっぱりストリートファイター7や8の音楽を自分で全部手がけてみたい。もちろん仲間の力も借りながらでもね。カプコンさん、いつでも声かけて。 あと、アニメ『アフロサムライ』の原作者・岡崎能士さんに会いたい。そして、次作の音楽を作りたい。最初の作品ではRZAが音楽をやってたでしょ？次は俺がスコアを担当したい。それもまた、目標のひとつかな。
- 「最後に、日本のリスナーや、長年あなたに影響を受けてきた日本のプロデューサーたちに、ひとことメッセージをお願いします。」
Knxwledge - もちろん。まず最初に、日本のみんなにリスペクトを送りたい。本当に美しいと思う。そして僕がいつも伝えているのは「期待しないこと」。音楽をつくるなら、それは誰かのためじゃなく、自分が本当に好きだから作るものだと思う。 自分が心から愛せる音楽を作って、それとしっかり向き合う。そうすれば、その音楽は一生自分のものになる。だからこそ、自分が愛せる音楽を作って、毎日、あるいはできる時に練習して、技術を磨いていってほしい。 あと、音楽を世に出すときは、自分が「これは準備できた」と思ったときに出すこと。他人じゃなく、自分がわかるはずだから。そして、出したら、もう後戻りはできない。それもちゃんと覚えておいて。 そして何より大切なのは、「楽しむこと」。音楽は、僕たちがいなくなっても残り続けるものだから。だからこそ、楽しんで、スペシャルなものを作っていくんだ。
Info
Artist: NxWorries
Title: Everybody Gets Down
Release Date: 2025.05.12(Mon)
Label: Stones Throw
Listen: sthrow.com/everybodygetsdown
STONES THROW JAPAN TOUR 2025
KNXWLEDGE | MNDSGN
presented by CARHARTT WIP
＜東京公演＞
日程：6月7日（土）
場所：MIDNIGHT EAST（Spotify O-East & Azumaya）
LINEUP： KNXWLEDGE、MNDSGN、STUTS、KM、ISSUGI & GRADIS NICE、Devin Morrison and more.
Info/Tickets：https://shibuya-o.com/east/schedule/0607-stonesthrow/
＜大阪公演＞
日程：6月14日（土）
場所：club JOULE
LINEUP：KNXWLEDGE、MNDSGN、Pink Siifu with Ahwlee、MURO、Scratch Nice and more.
Info/Tickets：https://joule-live.zaiko.io/e/stnesjapant22?_gl=1%2A1onspsh%2A_gcl_au%2AMTUyNDU5MTkwOC4xNzQ1OTM5MDYw
＜福岡公演＞
日程：6月13日（金）
場所：Theater 010
LINEUP：KNXWLEDGE、MNDSGN、OLIVE OIL × POPY OIL and more.
Info/Tickets：https://t.livepocket.jp/e/vq8v8
＜名古屋公演＞
日程：6月15日（日）
場所：club JB'S
LINEUP：KNXWLEDGE、MNDSGN、RAMZA and more.
Info/Tickets：https://club-jbs.zaiko.io/e/stonesnago
(EN)
Interview Questions by: in the blue shirt
Interview Coordination & Translation by Kota Yoshioka, Koichiro Funatsu (Stones Throw Japan)
Photography: Koichiro Funatsu
– All questions are from Japanese artist named ‘in the blue shirt’. He is a big fan of your live streaming on Twitch so he'd like to ask a few questions first about Twitc. “On a personal note, your Twitch streams really encouraged and supported me during the pandemic. Twitch seems like the perfect platform for you giving your love for both streaming and music production. What inspired you to start streaming in the way you do now?
Knxwledge - So man that's crazy that I have Ringo here because me……I met Ringo maybe what 2008? And honestly what I do on stream every day is what we always do like when we're together we just make music you know we're watching like, you know, music and old videos to stay inspired get inspired to make new stuff. Um. Making beats all day long we worked at the same place midnight shifts for a while and then all day we would just make beats all day so I kind of……I'm so grateful to have Twitch because it's finally a way to be able to talk back to my, you know, community and the people like the same stuff as me, and it's literally perfect because it's real time. I never really respond to the music that's on like Twitter and Instagram and stuff, but the fact that Twitch is live, you can just ask questions anytime and it's just perfect way to connect with everybody. Yeah. Um.
– Maybe you already answered some questions, but what do you find the most rewarding about interacting with fans through your streams? Also is there anything new you'd like to try on Twitch in the future?
Knxwledge - The best part is, honestly, just the amount of inspiration I get from everybody coming through. Like, I'm never bored there. We make new stuff every single day. They always give me ideas of stuff to do, you know, sometimes I like, sometimes I'm like eh, but it's amazing. I'm so inspired by my followers, and I always like to see them doing the same stuff with us.
What I would wanna do in the future, maybe um, probably some more IRL streaming cause it's pretty fun and it's healthy.
– What's IRL?
Knxwledge - So IRL is we what we do here. We kinda just walk around. Yeah. Just walk in, you know. Not many people get to see Japan or like I really like doing it here more than the United States. Yeah. IRL streaming in Japan is what I’d like to do more. I would like to collaborate with some more of my favorite like Street Fighter, you know. I like other a few Capcom games as well. More collabs and getting more into music, more games will be dope.
– I remember you did those during a tour with J.Rocc. So that's for followers in other countries. Next is about the NxWorries project. “NxWorries is absolutely incredible so I have to ask about it. So NxWorries' latest album ‘Why Lawd?’ was amazing. Do you have any memorable episodes from the production process with Anderson. Paak?
Knxwledge - Yeah man. Probably when……maybe one year before we released. We went to the studio and just worked on sequencies. One day, I walked in and André 3000 was just there playing music. He liked it so much and we were like……I don’t know, I am a kid sometimes when I see people who influenced me. So, just like the approval literally from Andre, you know. Too many people told us that they loved the album. It didn't take that long because COVID happened, so we lost a lot of time for that. But we had so many tracks and we even took tracks from that didn't make it on the first album, on the second album. I just love that he(Paak) gave me like full control. He writes his verses and sings and then he's like “let me know, like send me the sequence when you're finished”. It was just fire. it's not that many factors it's just me and him like saying “we don't like this” and even if there's something that he does and i want to edit it or change it, he's like “do what you gotta do”. He's like my brother, super easy to work with. We both work same speed fast so……yeah it's amazing.
– Respecting each other.
Knxwledge - Yeah. The mutual respect.
– Another question. What led you to use the sample of “Urban Shadow‘ by Yuji Ohno(大野 雄二) on NxWorries’ ‘Why Lawd?’’? Did you have any direct communication with Yuji Ohno?
Knxwledge - No, I've just always……I wish. He's such a legend and every one of his uh…..I tend to sample more. Melodic emotional kind of, you know, almost like a dramatic kind of music. He has a lot of that. Most of his music is very moving, heavy melody based and I just……I don't know it just fit. So i was like “Why not?”. I have too many usual flips this man does too. He's a legend
– I remember he tweeted about it.
Knxwledge - Yeah I'll never forget that. So when the album came out, at Tower(Reocrds) Tokyo, they had a Yuji’s album I sampled right in the middle of NxWorries display. So fire.
– It’s officially cleared/approved for the sample. Now it's good that you guys know each other, so if you want to flip more…
Knxwledge - Yeah, of course.
– Next one is gaming related question. So you main Zangief in Street Fighter 6. What made you choose him? Did you consider other characters?
Knxwledge - Yes. That's a good question. So i play Zangief right now, because he's cheat. Very cheap character so he does so much damage that two grabs you die. You know, I grew up on Street Fighter 2 and it is my favorite, my first Street Fighter so I always used to play KEN & RYU of course. Then later Street Fighters, third was the same KEN&RYU but I didn't play much Street Fighter 4. However for 5, I played many characters, like Sagat which is one of my favorites, and R. Mika, ALEX……I never tried Zangief. But ALEX and Zangief are both grapplers and all grappler moves are similar. So I'm waiting for ALEX, waiting for some more grapplers, R. Mika too. I even take ORO. I’m just using them right now, because I don't have Sagat or ALEX or MIKA. I really like KEN&RYU in the new game. Honestly there are many strong characters but I ilke Zangief because it's really fun.
– Also, any thoughts on Mai Shiranui?
Knxwledge - Oooh. Why are these questions so good? Damn. Yeah, Mai is fire. Mai’s combo capabilities is really cool. I've tried a few times. Yeah. I'm down. She is definitely a KOF character. I like the collaboration.
– He (in the blue shirt) also said ”FATAL FURY: City of the Wolves” is coming out in April.
Knxwledge - Oh yes. I've been playing the OG one.
– He’s informing you.
Knxwledge - Yeah. I played the beta. The beta was good I can't wait.
– So you've played a massive number of games. Aside from fighting games, what are some of your favorites whether in terms of game play or their soundtracks?
Knxwledge - Hmm. Soundtracks. Man, probably ‘Ridge Racer’ up there…what else. ‘Midnight Club’ got some good music. I like racing games like ‘Gran Turismo’ has some good ones.The OG, if we're talking OG, probably ‘Donkey Kong', one of my favorites. David Wise(Music Composer & Sound Designer) is really dope. He collaborates with a lot of Japanese artists as well.
What else we got? ‘Powerstone’, another Capcom game. And I like the early ‘Tekken’ music. Yeah, early ‘Tekken’ music was really good. Now, all EDM……so, hahaha.
– Your remix work for Capcom Fighting Collection was absolutely fire. If you could compose for any game title in the future, what would it be?
Knxwledge - Man. I would have to say…I feel like this is a tough job and there are many people that do this job, but I think I could score a Street Fighter game all by myself. Or, you know, with some help with the homies. Street Fighter 7, Street Fighter 8. Give me a call.
– Next one is a Japan-related question. You incorporate Japanese text in various places, such as house “ 家” on Bandcamp, and your tweets. Reading screen, what kind of impression do Japanese characters, words and their pronunciation have on you?
Knxwledge - Fire question. Tricky and fire. So, ever since I was pretty young, my dad always has worked at the same place. My dad has worked for a Japanese company in New Jersey. And I've kind of always just been intrigued by Japanese culture, you know, coming to Japan. I've always wanted to come to Japan. And just how beautiful the language looks. It's just, it intrigues me so much that I want to learn it. And I love seeing it. Once you see it with habit and seeing things so much over time, it kind of reveals itself in it. I'm still waiting for it to reveal itself. But I want to learn Japanese. I'm convinced. I'm committed to learning Japanese.It's just a beautiful language to me. It's just so interesting. There's so much to learn. And hence the name knowledge, I just love to learn new things. Besides the language being so intriguing, I just love the overall sense of safety and morals that Japan has. Nobody's acting out. Everyone is following the rules for the most part. And it keeps me motivated and keeps me having to worry about less. So I can just do my job and don't have to worry about anything. I try to stay as long as I can all the time, every chance I get.
– You visited Japan many times in recent years and have stopped by various local spots. Are there any particular memorable places or experiences you would like to share?
Knxwledge - So probably being invited to Iichiko（いいちこ） HQ in Oita. Honestly, that was probably the trip where I was like, that's the first time I've taken a trip as an adult man and have been the most relaxed that I've ever been in my life. Beppu is beautiful. The countryside of Japan is like…..I don't know. You know how you sometimes like can envision things. I just see myself in the countryside for a little while like making music and just like, you know. It's just very relaxing. Onsen. And just the amount of nature and greenery. Everything is just my favorite. They invited me to Ichiko HQ and the whole team is just so amazing. I keep meeting more and more nice people here and they're so kind. They showed me the whole process of how each Iichiko was made. I work pretty closely with them and that experience going there to the countryside and staying for a little while and meeting everybody down there. That was probably my favorite. One of my favorite places and one of my favorite trips. Honestly, just a few days ago, the Red Bull BC One x Capcom show in Tokyo (Mar 2025) was probably my favorite show that I've ever played. I've been wanting to play Red Bull B-Boy B-Girl BC One show for many years now. That was amazing. I can't wait to hopefully do another one of those.
– Is there anywhere in Japan you'd like to visit or anyone you'd like to meet?
Knxwledge - I still need to go up north. I've never been to Hokkaido, Sapporo. One of these days I'll go north. Who I've been meeting are so conscious, really amazing. And I've been talking about video games. I've been trying to go to the Nintendo Museum more. I know its sometimes very hectic but one of these days…I can't wait to go there and be a kid.
– Last year, I saw an instagram story of you using a dirty wave, on Japanese bullet trains and it really stuck with me. Do you have any favorite gear at the moment?
Knxwledge - Umm. Yeah. Wow.
MNDSGN - Let’s gooo.
Knxwledge - Yeah you said it. That's it right there, damn. Hold on tim, you're gonna have to put me on the team, Tim. hold on Jack. Umm yeah, so shout out to Tim and and Mickey and a few other homies, all the homies in my Twitch stream and Mndsgn and Devin (Morrison). all my homies that are on the m8 now. So it's a small handheld synthesizer, sequencer and sampler so it it kind of works like Ableton Live, which is the douge that most of my homies and myself. So being able to have it pretty much essentially all of our stems in almost like a phone form is super impressive. I've been making so much stuff there. Actually at the Red Bull BC One show that I played a few days ago, I used it on stage and it sounded amazing. I've been played many shows and I'm kind of geek and kind of techy, so I don't have the traditional DJ style. When I play the music that I made, I'm always using something kind of weird, so it's a really nice alternative to having like a laptop. It sounds just as good. I've been using the m8 pretty often. If you want to try it……like, i don't really want to push it on people because it's a very different style of making music, but it's really powerful. On stream, I show the process of making things so, come to the stream. There's a bunch of like people from my stream have taught me how to use it. We're locked in over there. We got the good team.
– What would you focus on when performing live? You're playing various formats like more beats, DJ, performance with vocalists like Anderson. Paak, Earl Sweatshirts. Does your mindset change depending on the type of performance?
Knxwledge - Not really. It's kind of all the same since it's me performing, not like making things. It's a different mode that you have to be into. You have to prepare things. When I do DJ, I don't have a setlist. I just have a big folder of everything that I want to play that day and I kind of just feel it out with how the crowd is moving, what bpm I start at. Recently it's been kind of dancey, we've been boogieing, up tempo like house. I haven't played any Drum & Bass stuff yet, but it's been really fun to make, especially on the m8.
– Even if no one asked you to, I know you'd continue making music for years to come in that sense, do you have an ultimate goal or dream as Knxwledge?
Knxwledge - Well, I didn't even have a goal, but then won the Grammy a few weeks ago was still……I literally just posted yesterday, after like, it's definitely been over a month now. It's incredible. Especially, something that you've made in your room, you know, it’s not by yourself but like put it all together all. It's an amazing feeling. I'm wondering where the buzz is going. It's very nice. It's really cool. Besides scoring a Street Fighter 7 and 8……I obviously want to meet the creator of Afro Samurai, Takashi Okazaki. And I want to score that. RZA did the music for the first one. I'm ready to score anime. That would be another goal on the list.
– Last question. Many Japanese producers have been inspired by your work ethic and approach to music. Could you share a few words of encouragement for them or for your Japanese fans in general?
Knxwledge - Oh, man. Of course. First of all, respect to y'all, man. Y'all are from a beautiful place. Like, honestly, my number one tip I usually tell people is just no expectations, you know? Make music because you love it. Don't make music for other people to enjoy. Make music that you love. And spend time with it so that you know,when you spend time with the music that you make or the music that you love, it becomes this thing where you know that you're gonna love it forever. You know, for as long as you're here. So, make sure you love the music. Make sure, you're practicing your craft every day or every time you get a chance. And just don't do it for any other reason but for the love of music. Share it. Make sure you share the music when it's ready. And only you can know that it's ready, you know? You can ask your homies but, once it's out there, it's out there. So, be careful. And, yeah, man, just have fun. It's supposed to be fun. Just remember that the music is gonna be here when we're gone. So, make sure you have fun. Make it special. You know?