【インタビュー】Hiplin 『CHOKING』|挫けそうな誰かを救えるような曲を歌いたい

変態紳士クラブのGeGが新たに設立したレーベルGoosebumps Musicの第一弾アーティストとしてEP『CHOKING』をリリースしたHiplin。トラックメイクからレコーディングまでを、ほぼ1人でこなすHiplinは、その音楽性も幅広い。元々サザンオールスターズの桑田佳祐に魅了された彼は、ロックやレゲエなどのバックグラウンドを持ちつつも、1つのジャンルに限定されない良い音楽の秘訣を知っているかのような曲を奏でる。

バラエティに富んだ楽曲が並ぶ『CHOKING』について、そしてHiplinというアーティストのルーツについて年末に話を聞いた。

取材・構成:和田哲郎

 - まずはHiplinさんがどういう方なのかを掘り下げさせてください。2016年にもアルバム『2ケツ』を自主でリリースされていますよね?

Hiplin - そうですね。全部自分で制作して、プレス代以外はかかっていないです(笑)。

 - それ以前の活動はどんな感じだったんですか?

Hiplin - その前にも、ロックっぽいEPを出していて。でも全然今の音楽性と違うので、削除しました(笑)。『2ケツ』を出す前までは適当にライブに出たり、殆ど趣味みたいな感じでやっていましたね。

- 音楽との出会いを教えていただきたいんですが、どういったものに影響されて育ったのですか?

Hiplin - 元々音楽を始めたきっかけは、サザンオールスターズの桑田さんに憧れてで。小2ぐらいから高3ぐらいまでずっと剣道をやってたんですけど、高校卒業後も剣道出来る進路を色々考えていたんです。ずっと剣道しかやってきてなかったので。音楽はずっと好きやったんですけど、進路決めるってなった時に、剣道続けながら出来る仕事って先生か警察しかなくて、「違うな」と思って(笑)。そしたら仲良かった音楽の先生が「あんた音楽やったら良いのに」って感じで言ってくれて。そこまでは全然音楽活動もしていなかったんで、プロになれるかなれないかは別として、遊びで音楽の専門学校に行こうかなと思って。親にも「全然いいじゃん。どうせ大学行っても遊ぶやろ」って言われて、何にも出来ない状態で専門学校のギターコースに入ったんですけど、そこからドップリとハマってしまって今に至る感じですね。

 - じゃあ、その音楽の先生の一言が大きかったという感じですかね。

Hiplin - そうですね。それまでは「音楽で飯を食う」っていう概念が無かったので。

 - どうしてそう言ってもらえたんだと思いますか?

Hiplin - 「あんた歌上手いな」みたいな感じやったんですよ。ドラムとかも全部ちょこっとやるような授業だったんですけど、何でも最初からそれなりに教えてもらった通りに出来たから、「行けそうやな」みたいな。先生もそこまでガチで言ってるのかどうか分からないですけど(笑)。「音楽が仕事になったら楽しいやろうな」って思ったんですよね。

 - それで専門学校に進まれたと。

Hiplin - そうなんですよね。さっき言ったみたいにサザンの桑田さんが当時凄く好きで、ドキュメンタリーで見た制作現場とかも楽しそうやなと思って始めた感じですね。

- じゃあ、専門学校に入った後はロック系の活動をされていた感じだったんですか?

Hiplin - ギター専攻っていうコースに入ったんで、取り敢えずギターにハマって、ずっと歌は歌ってなくて、ギタリストとして飯食って行こうと思ってたんですよね。ダッサいJ-ROCKバンドやったりとか(笑)、同級生とバンド組んだりして、その後シンガーのサポートをやらせてもらってて。20歳くらいの時にサーフミュージックのシンガーソングライターのTAMIさんっていう人のサポートをやらせてもらった時に、対バンの人が全員めちゃくちゃ歌良くて。弾き語りしてる人もいたり、レゲエのバンドやってる人もいたりで、「うわあ」と思って。そこから歌うのアリやなと思って。24歳ぐらいの時から本格的に歌い始めたって感じで、それが今に繋がるキャリアの始まりですかね。

 - 今作のタイトル曲“CHOKING”でも、上京してきた時に辛かったというか、理想と現実が違ったという歌詞が歌われていますよね。今の拠点は東京なんですか?

Hiplin - いや、ちょうど11月に、コロナの影響でリモート増えたんで地元に帰ってきた感じですね。

 - 上京してきたのはいつ頃だったんですか?

Hiplin - ちょうど3年ぐらいしか住まなかったんですけど。最初は通っていた専門学校でずっと働いていて、「このままやっててもな......」って思って。自分の実力がどれくらいあるのかって、分からないじゃないですか。腕試しに、商業的にちゃんとしっかりしてる仕事が自分に出来るのか確かめたくて、上京しました。修行感覚ですね。

 - 最初はなかなか辛かったんですか?

Hiplin - 最初はというか、ずっと辛かったっすね。

 - それはどの辺りが?

Hiplin - とにかく東京は家賃が高いので。働かないと家賃が払えないけど、上京したてのミュージシャンなんかギャラも安いじゃないですか。アレンジとミックス込みで一曲5万とかで仕事を受けていて、一週間に何曲も出来るもんじゃないから、ほんまに朝から晩まで制作してましたね……。作業部屋つきの物件を借りたんですけど、朝起きて作業部屋に入って、ご飯食って作業して、寝て......っていう生活の繰り返しでしたね(笑)。

 - しかも、自分の音楽じゃなくて、誰かに提供するためのものってことですよね?

Hiplin - そうです。『2ケツ』は関西に居た時に出したんですけど、周りの反応も芳しく無かったんで。今考えたらプロモーションとかも何もしてないから当たり前なんですけど(笑)。それで自分がアーティストとして飯食っていくのは無理なのかなとずっと思っていたので、アレンジとか楽曲提供で食えたらいいなと思って上京したんです。だから、それは覚悟していたというか。人に作ることはあまり苦じゃないんですけど、お金稼ぐために何曲もやらなあかんし時間が限られてる分クオリティも下がっちゃって。お金がいっぱい貰えたら時間もかけられるじゃないですか。納得いけるものも作れるけど、そこまで行くには......っていう苦しみがありましたね。

 - 精神的にも余裕が無くなっていきますよね。

Hiplin - 息出来ひんくなったことありましたね。息の仕方忘れて(笑)。寝る時に「あれ?どうやって息してたっけ」って。

 - なるほど。そこから昨年GeGさんの『Mellow Mellow ~GeG's Playlist』に“Grow Up”が収録されて、自分もそれがきっかけでHiplinさんの名前を知ったんですが、きっかけはなんだったのでしょうか?

Hiplin - “Grow Up”のオリジナルは『2ケツ』に入ってた曲なんですけど、GeGがまだGeG名義じゃない時に、大阪のライブバーで数回対バンしてて。友達のバックバンドでGeGが出たりしてて。その時にえらい気に入ってくれたんですよね。で、「リミックスしたいんだけど良い?」って連絡を突然貰って、GeG主催のライブにも呼んでもらったりということになって。

 - GeGさんに“Grow Up”のリミックスをしたいと言われた時はいかがでしたか?

Hiplin - そんなん「もちろん、もちろん」って感じですね。トラックも自分でやるし、予算無い時はマスタリングも自分でやるんで、自分の曲に関しては人にやってもらう経験があまり無くて。「どうなるんかな」っていうワクワクがありましたね。新鮮な気持ちやったっすね。

- 『Mellow Mellow ~GeG's Playlist』に入ったアコースティックバージョンとはまた違うバージョンがシングルになっていますよね。凄く気に入っているからこそだと思うんですが、このバージョンが作られることになったのはどうしてですか?

Hiplin - GeGが「この曲はこんなポテンシャルじゃない」「もう一回やろう」って(笑)。突然「もっかいやってみてる」って送られてきて。

- そこから『CHOKING』に繋がっていくと。

Hiplin - それもありつつ、東京3年目にしてギャラもちょっとずつ上がってきたので、自分の作る時間も出来たから行けるかなと思って「アルバム作ってます」ってSNSにアップしたら、「楽しみや」みたいなLINEをGeGがくれたんです。「どうやって出すん?」って言われたから「いや、また自分で出そうと思ってるけど」みたいな話をしたら、「うちレーベルやるから、Hiplinがいいなら、そこから出そうや」って言ってくれて。広める能力が自分は皆無なので、「頼むわ」って感じですね、断る理由がなかった(笑)。

 - Hiplinさんは前作もほぼ自分で制作したとのことですが、あまり人と交わってこなかった感じなのでしょうか?

Hiplin - ミュージシャンの友達とかはいるんですけどね。人に物を頼むのが結構苦手で、凄く人見知りなので、自分でやった方が上手く行くことが多かったんですよね。

- 実際の曲作りについては相談しながら進めることもあるんですか?殆どセルフプロデュースですよね。

Hiplin - ちょいちょい喋りながら、「こうした方がいいんちゃう」みたいなこともあるんですけど。でも“帰り道”はGeGプロデュースなので、1コーラス送ってから歌詞も「ここはこうしよう」とか、「2番誰かに歌って欲しいよな」とか相談しながら作りましたね。

 - EPのトラックもいろいろなタイプのものが入っていますが、トラックはどうやって作っていくことが多いですか?

Hiplin - 基本自分で歌う曲はループの曲が多くて、ある程度トラックを作ってからメロを乗せて、トラックを完成させていくような作り方が一番多いですかね。最初に「こういう曲作りたいな」っていうのが頭にあって、それを構築していく感じです。

 - 歌詞を見ていると、ご自分と近しい周りのことというか、凄くパーソナルなことを歌われているのかなと思って。実際にあった出来事からインスピレーションを受けることが多いですか?

Hiplin - 自分で歌う曲に関しては全部実話で、今のところ作り話は無いですね。

 - 歌詞を書いていくうちにそういうことを思い出すのか、それともその出来事が軸にあって歌詞が作られていくのか、どちらなんでしょうか?

Hiplin - 「こういうことを歌いたいな」というメッセージ先行で作りますね。基本的にネガティブなんで、ネガティブなことにインスピレーションを受けます。「なんでやねん」っていう歌が多いですよね(笑)。ハッピーな歌とかは難しいですね。

 - ネガティブなんだけど優しさがあるというか、人を突き放す感じではない。

Hiplin - そうですね。ネガティブなことをポジティブに出来たらなと。当然、ネガティブなままで終わらせたくないですよね(笑)。昨日も寝る前に思ってたんですけど、世の中って自分では幸せとは言わないですけど、多分幸せな人の方が多いじゃないですか。そういう大勢の人の共感を得る歌よりも、挫けそうな数人を救えるような曲を歌いたいな、っていうのが根本にあるんですよね。

 - 昔からずっとちょっとネガティブな考え方をしがちだったんですか?

Hiplin - 小学校の頃とかクソミソにいじめられてましたからね。自殺のニュースとか見てて腹立ちますもん。給食のシチューを頭からかけられたりとか、ハサミに消しゴムつけて投げられたりしてましたね。その経験は僕としては「見返してやるぞ」みたいなバイブスじゃなくて、その時に気づいたことも多かったので。そういう経験から得たものを中心に歌っていきたいとは思っていますね。

 - 人間不信というか、あまり信じられるものが多くなかったんでしょうか?

Hiplin - そういう感じというよりは......いじめられてた時もガキ大将みたいな奴がいて、そいつに逆らった奴はクラスで終わっていくんですよ。僕は逆らって、「お前なんやねん」みたいな感じで始まっていくんですよね。みんなガキ大将が怖いから一緒になってやるっていう感じなんですけど、クラスの殆どの人間から無視されることも当然あったし、あだ名も「ウイルス」とか、定番な感じなんですけど(笑)。みんなでいる時は、いじめっ子も僕をいじめてくるんですけど、たまたまクラスで二人だけ遅くなって、いじめっ子と僕だけになった時は、普通に喋ってくれるんですよ。その時に「こいつもパフォーマンスなんやな」って。一回僕をいじめてもうたもんやから、いじめへんくなるのが恥ずかしいんですよね。そういうのが伝わるというか。

 - 透けて見えるという感じで。

Hiplin - 世の中悪いって言われる方も、実はそんなに悪くないんじゃないかって。人間不信というよりは、逆かもしれないですね。信じたい方かもしれないです。

 - なるほど。そういう辛い経験から立ち直っていく過程はどんなものだったんですか?

Hiplin - そもそも、その時も「死にたい」とかはあまりなかったんです。マセガキやったんでしょうね(笑)。辛かったし寂しかったですけど、すげえ引き篭ったりとかもしなかったし。クラスではいじめられるけど、さっき言ったみたいに剣道の道場に行った時は、そっちの友達は関係無いんで。基本的に精神力は強い方なのかもしれないです。勉強になりましたね。無責任なことは言えないですけど、いじめられた経験は大人になってから役に立ちますよ。空気を読むことも学べるし、苦労した方が強くなるっていうのはあるかもしれないですね。そう思ったら、「苦労は買ってでもしろ」みたいなオッサンの話じゃないですけど(笑)、「今は修行やな」みたいに思えたらいいっすよね。

 - なるほど。じゃあ、東京に住んでた3年間もそういう風に思えていたというか。

Hiplin - 「苦労しに行こう」と思えましたね(笑)。しんどかったですけどね。

 - 他の人への楽曲提供はリクエストも色々あると思うし、ジャンルとかも全然違うものだと思うんですよ。そういう経験値がご自身の作品にも凄く活かされてるのかなと思いました。

Hiplin - 3年間で、「精神と時の部屋」じゃないですけど、技術はかなり向上しましたね。

 - 前作と比べて、ご自分で一番変わられたと思う部分はどんなところですか?

Hiplin - 東京で作ったからちょっとアーバンに行きたいなと思ってたんですよね。曲が変わったというよりは、“CHOKING”も「息苦しい」っていうテーマなんですけど、歌詞とメロディーに関しては自分のスタイルですね。ビートとかトラック、サウンドがちょっとアーバンに寄せたものになったってぐらいですね。

 - より洗練されたというか。前作でも幅の広さはあったと思うんですが、それが纏まってる感じがしますね。

Hiplin - 頭に鳴ってるサウンドに近づけられるようになりましたね。

 - 先ほどサザンの名前が出ていましたが、他に影響を受けたアーティストはどんな人ですか?

Hiplin - 死ぬほどいるんですけどね(笑)。でも、きっかけはサザンオールスターズなんですよね。桑田さんが洋楽のカバーライブをしていて、Eric Claptonとかをやってたんですよ。ギターも始めたし、Claptonのギターをコピーしたりとか。そこからブルースロックが好きになり、Stevie Ray VaughanとかJohn Mayerとか、スターギタリストを好きになったりして。あとClaptonがBob Marleyの曲をカバーしてるところからBob Marleyにハマったりして。っていう風に、桑田さんをディグっていったら自然に繋がって行った感じです。

 - 桑田さんはもちろん凄い人だと思うんですけど、Hiplinさん的に一番凄いと思う部分はどこだと思いますか?

Hiplin - 歌上手すぎるでしょ(笑)。あと、歌詞とメロディのリズムが凄く合ってるなっていう。そこがずっと好きやったんですよね。歌った時に口気持ちいい、口ずさみたくなるっていう。語呂が良いというか。そこは自分の曲を作る時も最優先していますね。「口が気持ちいい」っていうのは。

 - 「口が気持ちいい」っていうのは面白いですね。

Hiplin - 収まりが良いなって。他の人が歌うと難しかったりするっていう話もこの間してて。覚えるとスッと出るんですけど。でも、そこは凄くパクってますね。あと、誰の歌を歌っても自分のものにするので、「どんな歌作ってもいいやん」っていう。ジャンルを絞らずに、自分の色があるっていう。カッコいいなって思いますね。もちろん他にも大好きなシンガーはいっぱいいますけど。

 - 関西のシーン自体もそういうジャンルレスな感じがありますよね。変態紳士クラブのような存在がいて、いわゆるヒップホップやレゲエがあって、その周りにSoulflexの方がいて、HIplinさんがいたりして、ジャンルが全然違う人たちが自然に一緒にいるっていうところで。変態紳士クラブに取材しても凄く面白くて

Hiplin - 関西って、ジャンルでライブハウスが決まってないんですよね。良かったらいい、どんなジャンルの奴でもそいつがカッコよければいいっていう考え方がある気がする。特に僕らの周りは。全然J-POPの奴のバックバンドをソウル系のバンドがやったりもしますし。関西はやっぱりシーンが狭いんですよね。確かに面白いです。カッコいいですね(笑)。

 - 壁が無い感じというか、カッコよければ誰でも歓迎という感じなんですね。

Hiplin - お互いにリスペクトし合ってる感は東京よりも強いかもしれないですね。

 - 今作にはkojikojiさんも入っていますね。

Hiplin - 「ええな」と思うミュージシャンに声かけたら関西出身やったりするんですよね(笑)。フィーリングが合うのかもしれないですけど。やっぱり東京は洗練されてるというか、サウンドもソリッドな気がしますね。関西の方がいなたいというか、J-POPにしてもソウルにしてもヒップホップにしても、関西の方がビートやグルーヴが土臭いイメージがあります。

 - ブラックミュージックの影響がより強いというか。ソウルにしろレゲエにしろ、もちろんファンクも。

Hiplin - それが関西良いなって思うところですね。やっぱり「カッコいいな」と思った音楽ってやりたくなるじゃないですか。レゲエ畑の人がファンクのバンド見て「カッコいいな」と思ったら、レゲエにファンクの要素が入ったりして。そこで一気にブラッシュアップするというか。よく言うんですけど、レゲエだけ聴いててレゲエやってても面白くないじゃないですか。Bob Marleyが今生きてたら、多分レゲエのサウンドやってないでしょうし、全く新しいものを生み出してると思うし。他のジャンルもそうなんですけど。ロックだけ聴いてロックやっててもただのロックやし、進化していかない気がして。その分、関西はそういう意味では凄く良い影響を与え合ってると思いますね。

 - 今回のEPを聴いていても、ジャンルをなんて言ったら分からないというか。ブルージーなところもあるし、レゲエっぽいところもあるし、アーバンなR&Bっぽいところもあるし。

Hiplin - 一番困るとこっすよね(笑)。

 - でも、そこが凄く魅力的だなと思いましたね。

Hiplin - ありがとうございます。サウンドのコンセプトとしては、僕が歌い始めて一番影響を受けたのがレゲエだったんですよね。1ループでメロディを展開していくっていうのが。本当にレゲエをコンセプトにしようと思ったんですけど、他に自分が影響を受けたものを取り入れたらあんなになっちゃいました(笑)。ほとんど全曲裏打ち入ってるんですよね。裏打ち入ってない曲はベースだけレゲエだったり、一瞬だけレゲエになったり。サウンドコンセプトはレゲエの進化系みたいな感じですね。「レゲエじゃないけど」みたいな。あくまでサウンドですけど。僕自身はそんなにラスタ派でもないし、概念が強い音楽はあまり胸張って言えないですけど。

 - 「代表です」みたいなことではないと。

Hiplin - そうそう、「レゲエやってます」みたいな顔で(笑)。それはちょっとレゲエやってる人に失礼かなっていうのがあるんで。とりあえずは「J-POP」っていう大きな括りでいいんじゃないですかね。

 - ちなみに、2020年は予想外のことも多かった一年だったと思うんですが、どう過ごされていましたか?

Hiplin - もうずっと家にいましたよ。ただそれは毎年変わらないんですけどね(笑)。自粛期間はみんな「家出たい」って言ってましたけど、僕は家が職場なんで。しんどいのはジム行けないことぐらいでしたね。基本的に生活はあまり変わらなかったです。逆にリモートでする仕事がめちゃくちゃ増えたので、「じゃあ東京にいなくてもいいんや」っていうので、制作環境も地元に帰った方が広くなるし、機材とかもいっぱい置けるんで、制作環境だけで言えばコロナのおかげで進化しましたね。ライブ出来なくなったのはあるんですけど。

 - こうでもなければリモートでミーティングするような習慣は根付かなかったでしょうからね。

Hiplin - なんか、ちょうど5Gが広がりはじめて、やけに「リモート、リモート」って言い始めて。ベタですけど最初の方は「陰謀ちゃうんか」って言ってましたけどね(笑)。

 - (笑)。でも、やってみたら便利だったと。

Hiplin - 便利ですよね、めちゃくちゃ。僕はずっと「これでいいやん」って思ってたんですけど、やっぱりみんなと会ってやりたいんで。コロナは、自分がアーティストとしてやる時に困りますね。マンキンで「ライブ来て」とも言えないし。

 - ライブのところがなかなか大変ですよね。

Hiplin - 昔の友達とか、せっかくライブやるってなったら来て欲しいから声かけたりするんですけど、それが言いにくいですよね。それはやっぱり困りますね。

 - ちなみに、今後に向けて動き出してることはありますか?

Hiplin - そうですね。『CHOKING』に漏れた曲もあるんで作り始めて。まだ発表されてないんですけど出来てる曲もありますし。提供の仕事を減らして、「アルバム2枚作ったろかな」ぐらい意気込んでるんですけどね。

 - これまでの音楽活動でやっていなくて、今度やってみたいことなどはありますか?

Hiplin - なんかあるっすかね......あんま無いかもっすね(笑)。

 - もう環境的にはだいぶ満足しているというか。

Hiplin - まあ、自分で歌う曲を増やしていきたいなって感じですかね。サウンドとかはありますけど。「今までやったことないけど、こんなサウンドやりたいな」って。サウンド面でチャレンジしたいなっていうのはありますね。でも変わったことは無いな。色んな人とコラボしたいっていうのもありますけど。J-POP畑の人たちとやってみたいかもしれないですね。あんまり絡まへんシーンというか。それはちょっと切り開いてみたいですね。

 - ちゃんとHiplinとしてJ-POP畑の人とコラボレーションすると。

Hiplin - そうです。ちょっと関西のソウルとかブラックミュージック色が強いサウンドだと思うんですけど、それこそイントロ、A、B、サビでコード進行変わって、みたいな、そういうのをやってみたいですね。 それをやった時に、どれだけ自分の色を出せるか。その辺はフレキシブルにやってみたいですね。叩かれるかもしれないですけど(笑)。「あいつ日和った」みたいな。

 - そんなことは無いんじゃないですか(笑)。

Hiplin - 結局サウンドですね。サウンド的に新しいことはどんどんやっていきたいです。もちろんルーツは大切にしつつ。

 - 結構周りの人やファンの人は「変態紳士クラブとかとやらないのか」ってことも思ってるかと思うんですが、そういうこともあったりしますか?

Hiplin - それは、あるんじゃないですか?自然と(笑)。今はしょっちゅう一緒にいますからね。GeGと一緒にいる時はどっちか居たりするんで。あいつらは常に一緒にいるから、GeGのスタジオに行った時に居たり。それは成り行きで絶対あると思いますね(笑)。今後はマジでアーティスト頑張るんで。楽曲提供とかは大人の事情で言えへんことも多くて。自分やったらちゃんと見てもらえるから、自分のに力入れたいなと思ってるんで。動向をチェックして頂けたら嬉しいですね。

 - ありがとうございました。

Info

2020年11月11日リリース
Hiplin 1st EP「CHOKING」 
https://linkco.re/1UzB8tHt

1. CHOKING (prod. Hiplin)
2. パブロ (prod. Hiplin)
3. イマジン (prod. Hiplin)
4. No Friend No Life feat. Ma-Nu [Soulflex] (prod. Hiplin)
5. 帰り道 feat. kojikoji (prod. GeG)

Hiplin 1st one-man ~Torihada Tour 2021~
2/5(金)大阪BIGCAT

いつも応援頂きありがとうございます。
開催を予定しておりました、
Hiplin 1st one-man ~Torihada Tour 2021~
2/5(金)大阪BIGCAT公演でございますが、
新型コロナウイルス感染拡大による社会状況を鑑みまして公演を延期させて頂くこととなりました。
楽しみに待っていて下さった皆様へこのようなご報告となってしまいましたこと、心よりお詫び申し上げます。

また、下記日程にて振替公演を実施させて頂きます。

【振替公演日時】
5/4(火祝)大阪BIGCAT
17:00 開場 / 18:00開演

※現在お持ちの2/5(金)BIGCAT公演チケットは、
振替公演でそのままご使用頂けますので、大切に保管いただきますようお願いいたします。

※振替公演のチケットは3月6日(土)10:00より下記にて販売いたします。
e+(イープラス) (https://eplus.jp/hlb/)
ローソンチケット (https://l-tike.com/hiplin/)
チケットぴあ (https://w.pia.jp/t/hiplin-o/)

残念ながらご来場が叶わないお客様に対しましては払い戻しをさせて頂きます。
【チケット払い戻しのご案内】をご確認頂き、払い戻し期間内にお手続きをお願いいたします。
----------------------------------
【チケット払い戻しのご案内】
チケット購入窓口により方法が異なります。
下記該当箇所より詳細をご確認の上、お手続きください。
≪ご注意≫
※発券済みチケットを紛失されている場合は払い戻しをお受けできません。
※チケットの半券が切られている場合、払い戻しをお受け出来ません。
※チケットを発券されていない場合は発券前に、以下払い戻し方法をご確認ください。
※ご案内方法以外での払い戻し、受付期間を過ぎての払い戻しはお受けできません。
※その他注意事項は各払い戻し方法をご覧ください。

■オフィシャル最速先行・ファイナル先行でご購入のお客様
■イープラス(先行・一般発売)でご購入のお客様
【払い戻し期間】1/27(水)10:00~2/5(金)23:59まで
【払い戻し方法】https://eplus.jp/refund2/
【お問合せ】http://support.eplus.jp/

■ローソンチケット(先行・一般発売)でご購入のお客様
【払い戻し期間】1/27(水)10:00~2/5(金)23:59まで
【払い戻し方法】http://l-tike.com/oc/lt/haraimodoshi/
【お問合せ】https://l-tike.com/contact/

■チケットぴあ(先行・一般発売)でご購入のお客様
【払い戻し期間】1/27(水)10:00~2/5(金)23:59まで
【払い戻し方法】http://t.pia.jp/guide/refund.html
【お問合せ】チケットぴあインフォメーション 0570-02-9111 (10:00~18:00・年始休)

※チケットを紛失されている場合の払い戻しはお受けできません。
 また、上記ご案内方法以外での払い戻しも致しかねますので予めご了承ください。
----------------------------------
<その他お問合せ>
YUMEBANCHI(大阪) 06-6341-3525(平日12:00~18:00)
https://www.yumebanchi.jp/

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