ハリウッドの映画音響にフォーカスしたドキュメンタリー映画『ようこそ映画音響の世界へ』|『地獄の黙示録』の音作りの裏側に迫る本編映像が公開

ハリウッドの映画音響にフォーカスした世界初のドキュメンタリー映画『ようこそ映 画音響の世界へ』が、8/28(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ 渋谷、立川シネマシティなどで公開される。

本作は、世界的に活躍する映画監督たちや、『スター・ウォーズ』(77)などを手掛けたベン・バート、『地獄の黙示録』(79)などで知られウォルター・マーチ、『ジュラシック・パーク』(93)などに携わったゲイリー・ライドストロームといった映画音響界のレジェンドを始めとした、その道のスペシャリストたちへのインタビューと共に、「音」が 映画にもたらす効果と重要性に迫っていく。

総合芸術と言われる映画の中で、スタッフ一人一人がどのような役割を担っているかまで把握している人はあまり多くないはずだが、その中でも音にフォーカスしたのが『ようこそ映画音響の世界へ』だ。

今回公開となったのは、『ゴッドファーザー PART III』(90)など多くの作品でフラン シス・フォード・コッポラ監督とタッグを組み、『イングリッシュ・ペイシェン ト』(96)では同年度のアカデミー賞編集賞と2度目の録音賞を受賞したウォルター・マーチによる『地獄の黙示録』の音作りの裏側。「映画音響の世界に関わるもの全員の父親」と称されるマーチは『地獄の黙示録』の音響制作に当たり、今では当然のようになっている 5.1ch サラウンドシステムを世界で初めて実現。音を映画館のあちこちに移動させるという未知の技術に挑み、観客の意識を戦場の真っ只 中に連れていくことに成功した。合わせて環境音、武器の音、船の音、群衆のガヤなど、全編において一人が一つの音のみを担当する方法も取り入れた。

それぞれが任された音の責任を持ち、最終的に指揮者であるマーチの手によりバラツキのない一貫性のある戦場の「音」を作り上げ、同年度のアカデミー録音賞を受賞した。

今回解禁された映像で語られるエピソードは、無数に存在するこだわりのほんの一部でしかなく、強いこだわりを持つ音響技術者たちの仕事の一端や映画の音作りの秘密を描いた本作からは、新しい映画の魅力が浮かび上がってくるだろう。

他に登場する作品は映画音響の進化において大きな偉業を残した『キング・コング』(33)、『市民ケーン』(41)、『鳥』(63)、『ゴッド ファーザー』(72)から近年の話題作『ワンダーウーマン』(17)や『ROMA/ローマ』(18)などとなる。

Info

作品タイトル：ようこそ映画音響の世界へ

公開表記：8月28日(金)より新宿シネマカリテほか全国順次公開 

配給：アンプラグド

コピーライト：© 2019 Ain't Heard Nothin' Yet Corp.All Rights Reserved.

◆監督：ミッジ・コスティン　

◆出演：ウォルター・マーチ、ベン・バート、ゲイリー・ライドストローム、ジョージ・ルーカス、スティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・リンチ、アン・リー、ライアン・クーグラー、ソフィア・コッポラ、アルフォンソ・キュアロン、クリストファー・ノーラン、バーブラ・ストライサンド