Earl Sweatshirtがラップは現代における奴隷の音楽だと語る
今年の11月にニューEP『FEET OF CLAY』をサプライズリリースしたEarl Sweatshirt。そんな彼が自身のラップに対する考え方を語っている。
先日の12月7日、Earlは自身の母親でありUCLAの教授を務めるCheryl Harrisとともにロサンゼルス現代美術館で行われたイベントに登壇。そのイベントの途中、ファンの1人から自分自身の音楽をリスナーに理解してもらいたいかどうかという質問が彼に投げかけられた。
Billboardによると、彼はその問いに対し、ラップと奴隷による音楽を比較して答えている。「ラップミュージックは奴隷の音楽だ。奴隷同士のコミュニケーションは暗号化されて、独自の言語で話されていた。つまりこれ(ラップ)はその新しいヴァージョンなんだ」と話すEarlは続けて、「本当に、俺がそれを理解出来れば、俺はそれを教えることが出来る。音楽を書くことは俺にとって細心の注意を払わなければならないプロセスなんだ。それは自分自身の言語だ。時々、それを把握するのに少し時間がかかるけどね」と述べ、ラップは現代における奴隷による音楽だと主張した。彼の上記の発言はおそらく、アフリカンアメリカンによる霊歌に言及したものだとみられる。
また、EarlとCherylは彼の最新EPである『FEET OF CLAY』についてもイベントの中で触れている。Cheryl曰く、Earlは彼女に対し、「最近のリスナー達が3個目のヴァースに興味を持つことは滅多にない」と説明したそう。その上で、彼は「人々の注目する範囲はますます狭くなってる」と付け加えた。実際、Earlが昨年リリースしたアルバム『Some Rap Songs』は15曲収録だが、全体の長さは25分であり、2015年の彼の作品『I Don't Like Shit,I Don't Go Outside』が10曲収録で全体の長さが30分なのと比べると1曲辺りの時間がだいぶ短くなっていることが分かる。
今回、Earlは自身のラップに対する独自の考え方を述べたが、それを踏まえた上で彼の楽曲を聴いてみるのも良いかもしれない。