R. Kellyへの告発ドキュメンタリーをを受けダラスの2つのラジオ局が今後一切楽曲をプレイしないことを宣言
音楽業界をはじめ、至る所で波紋を呼んでいるR. Kellyの性的暴行の実態を明らかにするドキュメンタリー『Surviving R. Kelly』。Kellyと同じくシカゴ出身のCommonなど多くのアーティストが彼を非難する声を上げただけでなく、ついに検察も動き出したと見られるこの事件だが、その影響はラジオ曲にまで及んでいる。アメリカはダラスの人気ラジオ局KRNBとK104の2つが今後一切R. Kellyの楽曲をプレイしないことを宣言したのだ。
KRNBの朝のホストを務めるClaudia Jordanは番組内でこのように述べている。
「私たちが知った背景に我々は苦しんでいます。そこでは女の子が部屋に閉じ込められ、バケツでの排尿を強制され、18歳以上であるにもかかわらず自分の意思に反して拘束されていました。(Kellyの楽曲は)今では違った意味合いを含んでいます」と怒りを露わにしながらも、淡々語った。続けて彼女は「良心に従えば、我々はこの男(R. Kelly)を支持することは出来ないと思います。悲しいことに男(R. Kelly)を支持することは出来ません。私も男性から暴力の被害にあった被害者ですが、ここまで極端なものではありませんでした。しかし、全てのコメントを、そこには沢山の人々がいて、才能もあります。だけど、彼らの中には悪魔がいます。私は他の女性達を支持します。我々はもうこれ以上この読んでみて、我々はある一定のスタンスをとるべきだと思ったのです」とKellyの楽曲をプレイするべきでないという主張を展開している。
この主張を聞いたK104の朝のホストDeDe McGuireも同意。「ラジオがその立場を取っていることは嬉しいことです。ラジオは常にブラックコミュニティで大きな役割を果たしてきました。公民権運動の時からです。我々は自分たち自身を気にかけなければなりません。裁判所が彼に罰を与えないのならば、我々が罰として彼の音楽をプレイするのをやめるでしょう」と彼女は語っている。
DeDeが述べた通り、アメリカにおいてラジオというものは大きな影響力を持っている。以前には、Kanye Westが「奴隷制は黒人達が選択したものだ」という発言をした際、デトロイトのラジオ局が今後Kanyeの楽曲をプレイしないと宣言したこともあった。ラジオで自身の楽曲がかかるというのはアメリカにおいては大変名誉なことであり、逆にプレイされないというのはアーティストの面子に関わってくる問題なのである。
この件に関して、R. Kellyが所属するRCA Recordsは沈黙を貫いているが、何かしらの反応が今後あるだろうか?