ハワイに住む16歳が生み出すファッションのトレンドを取り込んだミーム
ここ数シーズンにいくつかのハイブランドが発表した服のサイズの「肥大化」が止まらない。ファッショントレンドとして、80年代や90年代のリバイバルが言われて久しいが、当時は肩パッドの入ったジャケットやぶかぶかのボトムスなどビッグシルエットが流行だった。
現在のリバイバルでは、そのようなシルエットをRaf SimonsやAcne Studious、Vetements、そしてBalenciagaなどの世界の著名ブランドが取り入れ、数シーズンにわたり発表した結果、今のような極端なシルエットの服が生まれた。
“デカければデカいほどいい”というのが今のトレンドになっているのだ。まさに“Ginormous(Giant+enormous)”な時代だといえる。
そんな服の肥大化が進むファッション業界にインスパイアされ、ミームを生み出した人物が話題となっている。その人物の名前はMayだ。
Jacket goals @lukasabbat #lukasabbat
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MayはLuka SabbatやA$ap Rockyなど現代のファッションアイコン達の写真を利用し、彼らが着ているアウターをさらに大きく加工してInstagramに投稿したところ、SNSなどで話題となっている。
今まで謎めいたアカウントとして誰もその素性が分からなかったMayだが、DAZEDがインタビューを行いそのパーソナリティが明らかになっている。
Mayは、ハワイに住むまだ16歳の女性でインタビューにて、「私はファッションが好きだけど、ハワイにはシーンはないわ。ファッションのメッカからは遠いのよ」と、自身の周囲にはファッションシーンはないことを話す。
さらに「ここハワイでは皆、短パンとタンクトップを着ているわ。でもBalenciagaのオーバーサイズのジャケットには大きな影響を受けている。特にAW18の作品にね」と自身がBalenciagaのオーバーサイズのプロダクトに影響を受けていることも語った。
So who is tryna buy this jacket for me
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自身のInstagramの投稿については、「皆、これが実在するのかしないのか考えちゃうレベルまでもうきてるわね」と、過剰なサイズに慣れ親しんでいる人々の間では、この馬鹿げたサイズも実在することを疑わない人が出始めてもおかしくないと意見を述べている。
彼女は“大きくする”だけではなく“縮める”こともする。イギリスのインフルエンサーLeo MandellaやTyler,The Creatorらが縮められてきた。
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現在、彼女の元には多くのリクエストが来ているそうだが、そのなかで最もリクエストの多い人物はTravis Scottだそうだ。「皆本当にTravis Scottを見たがってるし、たくさんの人が自分のリクエストに応えてほしいって頼んでくるわ」
MayのInstagramは現在約3万フォロワーと着実に人気を伸ばしている。Mayの他の投稿を見たい人はフォローしてみてはいかがだろうか。
https://www.instagram.com/itsmaysmemes/
このように今のファッション業界はBalenciagaを筆頭にオーバーサイズがトレンドとなっており、それがミームにまでなったわけだが、今後も服の“肥大化”は進むのだろうか。それとも違う方向に向かうのだろうか。
もしそのまま肥大化が進むとしたら、現実はMayの投稿した画像に追いついてしまうことになるのだろうか。