MigosのOffsetによる同性愛嫌悪的なリリックが批判を浴び謝罪
MigosのOffsetがYFN Lucciに客演した楽曲"Boss Life"のリリックの一節が、同性愛嫌悪的であるとして大きな批判を受けている。
楽曲自体は12月にリリースしたものだが、同曲のミュージックビデオが最近公開されたことで目に触れる機会が増え、Offsetのリリックが批判を浴びることになった。
その一節は"Pinky ring crystal clear, 40k spent on a private Lear/60k solitaire/I cannot vibe with queers."というもので、最も問題視されているのが最後の"I cannot vibe with queers"(=俺はQueerとはいい感じにできない)という箇所。
Queerとは元々「奇妙な」という意味だったが、現在ではLGBTのことを指す単語として使用されており、今回のOffsetのリリックも、同性愛者嫌悪的なものとして捉えられ、批判されている。
Travis ScottやRihanna、Kevin Gatesなどのリリックを書いており、自身を同性愛者として公表しているStarrahはこうTwitterに投稿している。
Rappers gotta chill with homophobia. It’s corny. Their hooks be be written by me and I’m LGBT af. Clothes be designed by a LGBT designer. The LGBT fam has the best vibe. Admit it & Respect it. It’s okay. ??♀️
— ⚡️tarrah (@iStarrah) 2018年1月18日
「ラッパーは同性愛嫌悪に落ち着いてる。それはでも奇妙だ。彼らのフックは私が書いていて、私はLGBT、ほんとにね。洋服もLGBTのデザイナーが作っている。LGBTのコミュニティーは最高のバイブスを持ってる。LGBTを認めて、敬意を払って」とStarrahはOffsetには直接言及していないものの、同性愛嫌悪を批判した。
Starrahが指摘しているように、Offsetに対しても、彼が着ているブランドのアイテムはLGBTのデザイナーがデザインしており、さらにブランドがスポンサーになっている場合もあり、Offsetは自身の状況を理解できていないという批判が多く寄せられている。
Disappointed to read that @OffsetYRN from the @Migos feels embolden to say “I don’t vibe w/ queers” in his latest verse. Lesson: Hip Hop culture is deeply influned by Queer producers, writers & stylist. So understand Queers made your career! #Homophobia will not be tolerated! pic.twitter.com/MtRahOirS2
— Karamo Brown (@KaramoBrown) 2018年1月18日
これらの批判に対してOffsetはInstagramに釈明の投稿を行っている。
Offsetはリリックでは同性愛者について言っているのではなくQueerの本来の意味である奇妙なという意味で用いていると述べ、「ファッションへの情熱が、おれの周りに同性愛の人々を近づけてくれて、おれは彼らをとてもリスペクトしている」とコメントし、最後に「謝罪したい、おれが誰かを傷つけていので」と謝罪のコメントも残している。
昨年もMigosは同性愛者であることを公表したIlovemakonnenについてインタビュー内で否定的なコメントを行った際に、同様の批判を浴びて、釈明する事態になっている。1年後にまた同じような騒動を起こしてしまったOffsetの行動は、ヒップホップシーンに、未だに同性愛嫌悪的な思考が根付いているのが再度確認されたものといえるだろう。