カナダ生まれの新生R&BシンガーRoy Woodsの魅力に迫る7つのこと

カナダからまた1人素晴らしいR&Bシンガーが登場したのをご存知だろうか?近年カナダ出身のR&Bが全米で注目を浴びることが多くなっているように感じる。The WeekndやDaniel Caesarらの全米でのヒットが記憶に新しいが、次にRoy Woodsの名前も追加しておいてほしい。

12月1日に自身初のアルバム"Say Less"をリリースしたRoy Woodsなのだが、とにかくこのアルバムが素晴らしい。収録された16曲全てにエネルギーを注いだという発言の通り、どこを切り取ってもRoy Woodsのメロウな歌声、チルなビートが聞こえてきて最高に心地が良いのである。まだRoy Woodsを聞いたことがない方は先行リリースされたSay LessのMVをご覧になっていただきたい。

2014年から活動を始め、2015年にDrake率いるOVO Soundとレーベル契約を結び着々と知名度を伸ばしている。今なお進行形で成長し続ける21歳はカナダを代表するアーティストとなれるのか注目である。

今回Roy Woodsのリリースを記念して電話インタビューがFADERより更新された。そのインタビューを参考にしつつRoy Woodsという人物を引き出すため、7つのポイントに絞ってまとめた。

1. 21歳ながらレーベル契約、Drakeと共演
彼はカナダのアーティストを中心に多くのアーティストとコラボしてきた。DrakeやMajid JordanなどOVOのレーベルメンバーから、Lil Yachty、Swae Lee、Madeintyoなどアトランタベースドのラッパーとも多くコラボしている。2015年にOVOと契約を結び彼の初のミニEPである 「Exis」をリリースした際、Drakeとのコラボ曲"Drama"がリリースされた時は多くの反響を呼んだ。今回の"Say Less"にもPnB Rock、24hrsからレーベルメイトのPartynextdoor、dvsnなど豪華な客演陣である。

 

2. カバーアートは彼の妹が担当
「Say Less」のカバーアートは、ステンドグラスのような背景に、おそらくRoy Woodsと思しき人物が描かれている、これは実は芸術系を学んでいる妹が書いたものらしい。学校が嫌いだったRoy Woodsに対し真面目に勉強に取り組んだ妹、人との付き合いが上手かったRoy Woodsは妹にそれを教え、妹からは勉強について教わっていたそう。彼と妹の関係性はとても素晴らしく、ベストフレンドだとも話している。(実の妹をベストフレンドというのはどうなのだろう)

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3. 実はトロント出身ではない
OVOがトロントのレーベルであるため、トロントのイメージが強いかもしれないが出身はトロントの北西に位置するブランプトンである。家族間の複雑な関係により母妹と2000年から住んでおり、人口はトロントの1/4以下の小さい街である。ブランプトンに対する愛は大きく『Say Less』もで15曲目にブロンプトンについて歌った"B-town"が収録されている。

 

4.  音楽を本格的に始める前はフットボールをしていた
音楽を始める前はフットボールをしていたらしく、フットボールと音楽の違いについてこう語っている。「フットボールは痛みを引き起こしたり与えるものだ。それに対して音楽は痛みを解放するものである。このことがわかるようになってから自分の感情を理解しやすくなった。」彼の感傷的な楽曲の数々はこういうところからきているのかもしれない。

5. 人生で最も素晴らしかった日はOVOサマーフェス
彼はインスタグラム上に、人生最高の日というコメントとともにOVOサマーフェスの画像をポストしている。OVOの豪華なメンバーとフェスを成功させたのは彼にとって相当意味のある日だったのだろう。この日以降素晴らしい日はあった?という質問に対しては、人生色々浮き沈みがあったと前置きしつつ、"Say Less"のリリースパーティーが記憶に残る日だったと答えている。

6. 有名になるにつれての周辺環境への対応について
有名になるにつれて親族が増えた、のようなまるで笑い話のようなプライベートの問題はアーティストのみならずNBAやNFLなどでもよく話題になるトピックである。しかしこれに関しての彼の回答はとてもシンプルだった。
「友達が多くないからそこまで問題じゃない。」
彼を取り巻く人々は多忙さを理解してくれる人も多いらしくプライベートはかなりうまく行っているように思える。音楽に集中できる環境は成功する上で欠かせないものであるので彼のこういった発言は安心できる。

7. OVOとの仕事はパズルをしているようだった
彼はOVOとの仕事をパズルに例えて説明していた。パズルの完成形は皆が思い描けていたので、そこに当てはまる正しいピースを探すのに時間をかけたと語っている。一緒に働く人たちが同じゴールを描けているのはとても素晴らしいことであるし、かなり満足のいくアルバムの出来のよう。そんなアルバムに対しRoy Woodsはこのように語っている。「このアルバムから感じ取ったことはなんでも受け取ってほしい。あなたが感じたことが何であれ、感じとっていること、なぜそう感じているのかを理解してほしい。このアルバムを通して、感情を理解しようとしてほしい。全ての曲にエナジーと感情を詰め込んだし、全ての曲にはそれが詰まっている。できる限りそれを受け取ってほしい。」

『Say Less』のチルな楽曲の数々は夜のドライブや寝る前の15分など聞く人によってイメージする場所が違うと思う。Roy Woodsも感じ取ったことを受け取ってほしいと答えている通り、このアルバムを通して受け取った人がいろんな感情を抱いてほしいと感じるし、様々な感情で16曲を楽しんでほしいと思う。
また2018年にはRoy Woodsの未リリース集の発表も予定されているらしくこちらも楽しみである。彼のアルバムはYoutube上に全曲アップされているので興味のある方は是非。

 

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