カリフォルニアを襲った火災で数億ドル相当の大麻が焼失
先週からカリフォルニアで相次いで野火が発生している。熱い気候と乾燥の影響で、農場を焼き尽くす大規模な火災が広がった。娯楽用マリファナ合法化が始まり、大麻栽培に動き出していたカリフォルニアでは、今回の火災で数億ドル相当の大麻農園が燃え尽くされてしまったようだ。
今月8日から9日にかけてカリフォルニアで発生した山火事。乾燥していた空気のため驚くほどのスピードで野火が広がり地元の農場を襲い、2万人が避難、31人が死亡した。
ワインの産地で有名な北カリフォルニアだが、大麻が合法とされており、来年1月からは娯楽用マリファナが販売解禁も控えていることを受け、大麻農園の数が増加している。北カリフォルニアでは多くのワイン農家が大麻農園に切り替えているとのこと。理由は大麻農園の方が利益が出るからである。1エーカー分の広さのブドウ畑で約35万ドルの利益があると言われているが、大麻の場合だと約110万ドル稼げるという。カリフォルニア州内には現在1万~1万5000の大麻農園があり全米で消費される大麻6割を生産していると言われている。
地元の大麻栽培農園にとって今回の火災は最悪の被害となった。多くの大麻栽培農園が焼失被害を受け、燃え尽くされてしまった農園も次々と報告されている。カリフォルニア州内では合法となった大麻だが、米連邦政府が違法としているため、大麻農家は火災保険を受け取れず、泣き寝入りを迫られている。今回の被害で農場と家を両方失った農家も多いそうだ。
娯楽用大麻販売解禁三ヶ月前で、本格的な刈り入れの直前だった大麻産業にとっては大打撃である今回カリフォルニアを襲った火災。損失は大きく、数億ドル相当の大麻が被害を負ったと報道されている。しかし大麻農園は米国内にかなりの数あるため、来年の大麻の価格に影響が出るようなことは無いとのことだ。