サウスカロライナのEDMフェスで起きたジョークのような事件
Fyre MediaのCEO・Billy McFarlandとラッパーのJa Ruleによってラグジュアリーな音楽フェスとして企画され、バハマで今年4月末から5月にかけて二週間連続で開催される予定だったFyre Festivalをご存知だろうか。
チケットは4000ドル(約44万円)から25万ドル(約2750万円)という高額な価格帯で、Major LazerやDisclosure、Migosなどが出演を予定していたものの、決して豪華とは言えない間に合わせのようなフードや宿泊施設がネット上で明るみになり、開催前に中止を余儀なくされたフェスで、またこれによってFyre Mediaは約1億ドル(約110億円)の賠償請求を受け、会社も破産したことが話題となった。
この件により、もう誰も同じ失敗は起こさないだろうと思われていたが、またもイベント企画にまつわる件で炎上が起きているという。今回はジョークのような話だ、場所はサウスカロライナ州。
EDM United Eventsと呼ばれるプロモーター会社は、サウスカロライナのチャールストンにてThe GatheringというEDMフェスを企画し、数ヶ月に渡りプロモーションを行っていた。プロモーション用のポスターによると、「4つのテーマごとのステージ」、「20人の素晴らしいDJたち」、「5万ワットのサウンドとあなたの顔を溶かすような素晴らしいライティング、そして驚くようなヴィジュアル」、「酸素バー、フードやビールケイブ」)という言葉が並んでいる。出演者にはLeah CulverやAT LIENSなどがラインナップされており、チケット価格は130ドル(約14000円)であった。
しかしながら、予定されていた10月7日にこのような素晴らしいフェスは行われなかった。
上の写真が、メインステージである。ベニヤ板で作られたステージに、学園祭のようなPAシステムが取り付けられている。
写真は、EDM ConfessionsがFacebookページにシェアしたもので、コメント欄には出演者であるATLiensの"We Had no idea what we were getting purselves into...(何が起きてるのか全く意味がわからなかった...)"という嘆きのコメントが書き込まれている。
他のステージの写真もアップされているが、こちらも公園にある遊具を改造したような作りで、小さなスピーカーが二つ設置されているだけのものだ。
EDM United Eventsのオーナー、Andrew Murdockはパフォーマー達に「17年以上こ業界をやってるから」といって声をかけたという。しかし当日、アーティスト達が自分たちでステージを組み立てた後に、Murdockは街から姿を消した。現在、EDM United EventsのFacebookページは削除され、MurdockのTwitterアカウントは10月3日以降ツイートがストップしている。
パフォーマー達の多くは、ギャラの支払いを受けていないと言われており、AT Liensや、DJ B-Nasty(Carlos Alvarez)、Matthew BartlettなどはSNS上で、不満や怒りを表している。