Cardi Bの"Bodak Yellow"のヒットの背景にはストリーミングサービスのプレイリストの存在が

元ストリッパーの肩書きを持ち、リアリティ番組で注目を集めたCardi Bの"Bodak Yellow"が今なお大ヒット継続中である。

今週のビルボードシングルチャートでも2位を守り、この爆発的ヒットはもはや社会現象であると言えるだろう。このヒットの背景についてビルボードはApple MusicやSpotifyらにインタビューを行ったている。

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Apple Musicのアーティスト情報収集部門のトップであるCarl Cheryは「ここ2.3年で気づいたことがあるのだが、時折違うところからエネルギーを持ったアーティストが現れてはチャートを登っていくことについてだ。それはヒットというよりむしろ時代の節目だと感じとれる」と話す。

またCardi BのレーベルAtlantic Recordsのブラックミュージック部門代表であるMichael Kyserは「ラジオは今でも音楽業界に強い力を持っているが、AppleやSpotifyやTidalがストリーミングサービスをする限りは、今のところ少しずつ違うことを始めている」と話した。

やはりストリーミング産業が台頭するにつれヒットチャートの中でも少しずつ大きな変化が訪れているようだ。

Apple MusicもSpotifyも双方とも共通してプレイリストに"Bodak Yellow"を入れた瞬間にCardi Bのフォロワーや再生回数が爆発的に増えたと話した。特にSpotifyではRap Caviarという750万人のフォロワーを要するプレイリストの影響が大きいようだ。

Apple Musicの場合はリリースされた週に「Breaking Hip-Hop」というプレイリストに収録したところユーザーの反応が大きかったため、翌週にはさらに大きなA-List Hip-Hopというプレイリストに入れたところ、さらにストリーム数は増えていき、8月で最も再生された楽曲となった。

Spotifyのグローバル部門代表であるTuma Basaは「彼女の再生回数の伸びは綺麗なスキー場のような軌道だった。バニーヒルでも崖でもなく安定したヒットをしていったんだ。」と述べ、ヒットさせようとしたのではなく極めて自然の力でヒットしたことを語った。

インターネットの発達により個人で好きな曲を探すという行為がとても簡単になったと感じる人は多いだろう。好きなジャンルで曲を探したい人にとってプレイリストは非常に大きな仕事を担っている。自分で曲を探せる時代だからこそプレイリストが音楽業界に与える影響は大きいのだろう。

"Bodak Yellow"は本日、Kodak Blackをフィーチャーしたリミックスが公開。そもそも"Bodak Yellow"自体がKodakの楽曲"No Flockin"のフロウを使用しているということもあり、本家との共演という形だ。このリミックスのリリースで"Bodak Yellow"にさらなる勢いがつくことは間違い無いだろう。

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