Kanye Westのコラボレーター、Heron Prestonがファッションレーベルを創立するまでの軌跡を語る
Yeezyのクリエイティブディレクターを務めたデザイナー、Heron Prestonは1/23に自身のブランド「HERON PRESTON」を発表した。そんなPrestonがW Magazineに登場。Prestonがいかにしてスターダムへ駆け上がって行ったのかが語られている。
Prestonは最近ではデザイナーやクリエイティブディレクター、DJとしても活動し、Yeeezyのクリエイティブディレクターを務め、Off-Whiteのデザイナー、Virgil Ablohともコラボレーションをしてきた。そんなPrestonのキャリアの第一歩は高校生の時にスタートさせた自身のファッションラインだった。そして、ニューヨークのPersons美術大学に進学。ファッションに興味を持ったそのときから常にファッションのことを考えてきたという。
PrestonはKanyeのコラボレーターであるVirgil AblohとKanyeのクルー、Matthew WilliamsらとブランドBeen Trillを創設し、Kanyeのクリエイティブディレクターとして数々のプロジェクトを手掛け、ファッションシーンで名声を得てきた。
そしてある日、Prestonのキャリアに重要な出来事が起こる。それはPrestonが地中海に旅行している最中、海で泳いでいると、汚染の状況をまじかに見たことだという。現実を突きつけられたPrestonはファッション産業は世界で2番目に公害を生み出す存在だと心変わりする。この体験で得た閃きが先日パリで行われたファッションウィークでのコレクションの基軸となっている。
それはニューヨーク市衛生局の制服をサンプルすること。Prestonのファッションのキーワードとなるのが「ブート」だ。Prestonは以前から新作のデザインにコカ・コーラやNascarなど多くの企業ロゴを使用し、自身のブランドのTシャツに落とし込んでいる。そこで今回ニューヨーク市衛生局の制服をリメイクしたきっかけを「俺とニューヨーク市衛生局が大切にしていることが一緒だったと気づいた」と語った。
そしてPrestonは、ニューヨーク市局員の次長であるVito Tursoに直接交渉を行った。その結果、Vitoは「Big Idea」とタイトルの付いたメールを送り、ニューヨーク市衛生局の制服をリメイクしたコレクションが始動した。そしてある時、ニューヨーク支局側が収益を『OX30』という都市開発計画に回せると気づいた。Prestonは「あれはVitoが指示したコレクションだったんだよ」とコレクションの裏側を明かし、「Vitoはずっとおもしろいアイディアになると思ってたらしい」と語った。(野口耕一)