2016年のベスト・ミュージックを凝縮したMIX 『Trappers of the Year』をDJ Muniが公開

by BATCHO

宮城県仙台市を拠点に日本各地で活躍中のDJ Muniが2016年のリリース曲でまとめたMIX『Trappers of the Year』をmixcloudで公開した。2016年末に制作されたこのMIXは、仙台市のクラブSHAFTで定期的に開催されているイベント「Crunch Club」にてMIX CDとして先行配布されていた。

USラップからはクラブ・バンガー“Money Longer”、”Lockjaw”、”Bad & Boujee”に加え、ティーンの甘酸っぱい感情を歌うパブリック・イメージをもつLil Yachtyがいつになく怒気を含んだスリリングなラップで魅せる”Up Next 3”、オンビート/オフビートを行き来する独特のリズム感や、絞り出すような不穏な声色のラップで注目を浴びながらも銃撃事件で28歳の生涯を閉じたBankroll Freshの楽曲などが収録されている。パーティー・フレイバーがベースにありながらも、ハードさが同居した空気感のあるMIXだ。

加えてMIX中では、Baauerや三代目J Soul Brothersに象徴されるEDM/トラップの流れ、時にトラップ・サウンドと結びつくUKグライム、そこに共振するGUNHEADや OZROSAURUS、ONJUICYら日本発の才能、Nick Hook、Clams Casino、Equiknoxxら実験的なエレクトロニック・ミュージックの担い手などが互いに接続され、低音を強調したダンス・ミュージック(ベース・ミュージック)同士の親和性とそのポテンシャルの高さを見せている。

MIX『Trappers of the Year』のタイトルには、音楽ジャンルとしての「トラップ(・ミュージック)」のニュアンスのみならず、ドラッグ・ディールの現場を表したスラング「トラップ」から転じて、Young Jeezy “Standing Ovation” (2005)やFuture “Trap N****s” (2015)などでかつて歌われたように、貧困・苦境の中にあってもタフに生きる人のイメージが重ねられている。

楽しく踊れて、かつ様々な音楽的潮流が感じられるこのMIXを堪能してみよう。

こちらのリンクからはフリー・ダウンロードも可能。

Tracklist

01. Rae Sremmurd – “Start A Party” [prod. Mike WiLL Made-It, Pluss]
02. Kanye West, Gucci Mane, Quavo, Travis Scott & Desiigner – “Champions” [prod. Kanye West, A-Trak, Lex Luger, Mike Dean, Charlie Heat, Fonzworth Bentley, Noah Goldstein]
03. Gucci Mane – “1st Day Out Tha Feds” [prod. Mike WiLL Made-It]
04. Lil Uzi Vert – “Money Longer” [prod. Maaly Raw, Don Cannon]
05. Lil Yachty feat. G Herbo – “Up Next 3” [prod. Chris Fresh]
06. Dutch Montana – “Gangsta Drivin’” [prod. BilboBeatz]
07. Doggies & A-Thug – “Doggy Dog”
08. Stormzy – “Know Me From (Stooki's “Panda” Edit)”
09. Skepta – “Man (Gang)” [prod. Skepta]
10. OZROSAURUS – “OG” [prod. GUNHEAD, OZROSAURUS]
11. ONJUICY – “Gundom” (AJ Tracey – “Naila” Freestyle) [prod. ZXPH XLLXS]
12. Jammz – “Danger” [prod. Jammz]
13. Vic Mensa & Skrillex – “No Chill”
14. G Herbo – “Havin Shit” [prod. C-Sick]
15. Baauer – “GoGo”
16. Jeezy feat. Bankroll Fresh – “All There” [prod. D. Rich]
17. Ookay – “Thief”
18. Monster Rion feat. Jinmenusagi – “Monster Riot”
19. 三代目 J Soul Brothers – “Feel So Alive” [prod. T.Kura, michico]
20. Baauer feat. Novelist & Leikeli47 – “Day Ones”
21. Nick Hook feat. Novelist – “Can’t Tell Me Nothing”
22. Clams Casino feat. Lil B – “Witness”
23. Danny Brown feat. Kendrick Lamar & Earl Sweatshirt – “Really Doe” [prod. Black Milk]
24. ScHoolboy Q – “Groovy Tony” [prod. Tae Beast, Dem Jointz]
25. Equiknoxx – “Porridge Should Be Brown Not Green”
26. DJ Shadow – “Building Steam With A Grain Of Salt (Salva Remix)”
27. Yo Gotti – “Bible” [prod. Ben Billions]
28. Yo Gotti feat. Future – “General” [prod. Ben Billions, Infamous]
29. DJ Rashad – “Roll Up That Loud”
30. Dae Dae & London on da Track feat. 21 Savage – “Bullshit”
31. Young Thug – “F Cancer (Boosie)” [prod. Mike WiLL Made-It]
32. Kodak Black – “Vibin In This Bih” [prod. Dubba-AA]
33. French Montana feat. Kodak Black – “Lockjaw” [prod. Ben Billions]
34. Richie Brains – “B Boy 900000”
35. Foreign Beggars feat. Ocean Wisdom, Machinedrum & Fracture – “100 Standart”
36. LEVELZ – “LVL9” [prod. Metrodome, Biome]
37. Jinmenusagi x DubbyMaple – “はやい”
38. Future – “Used To This” [prod. Zaytoven, StepBfly, Cassius Jay]
39. DJ Esco & Future – “Too Much Sauce” [prod. DJ Esco, Zaytoven]
40. Migos feat. Lil Uzi Vert – “Bad and Boujee” [prod. Metro Boomin, G Koop]

CRUNCH CLUB Info.
HIP HOP x BASS MUSICを掲げ、東北随一の低音を鳴らすパーティー。2012年、仙台SHAFTにてスタートし今年5年目を迎える。現在はONJI、TAKABUN、GEN、RIO、 MUNIのストリートとインターネットを愛する5名で活動している。定期的にオリジナルウェアの発売も行なっており、ファッション面でも注目されている。これまでにstarRoの日本ツアーサポート、国内ではHABANERO POSSE、New Kid'N Play、 DaBook、prpr/YENTOWNからMARZYやLisachirs, The Chopstick Killahz、そしてDJ ASARIやShioriy Bradshaw, RADERといった東北にゆかりある面々との共演を果たしている。

CRUNCH CLUB Twitter

DJ Muni SoundCloud

DJ Muni Twitter

RELATED

インディラップの名盤500枚を紹介する書籍『インディラップ・アーカイヴ もうひとつのヒップホップ史:1991-2020』が刊行

DU BOOKSから1991年から2020年までインディレーベルからリリースされたヒップホップ作品500枚を紹介する書籍『インディラップ・アーカイヴ もうひとつのヒップホップ史:1991-2020』が刊行される。

会社のクレジットカードを不正利用しSNSのフォロワーなどを買い成功したラッパーに見せかけていた男が逮捕される

ラッパーとして活動する人の多くは、いつか大きな成功を収め豪華な暮らしを送ることを夢見ているはずだ。しかし、中には会社の金を横領しラッパーとしての架空のキャリアをでっち上げる猛者も存在するようだ。

ニューヨーク州がブロンクスのヒップホップ博物館に370万ドルの助成金を支給

昨年ブロンクスに建設されることが発表され、2023年のオープンが予定されているヒップホップの博物館『Universal Hip-Hop Museum』。今回、同博物館にニューヨーク州が助成金を支給することが明らかになった。

MOST POPULAR

音楽を聴いて鳥肌が立つのは特殊な脳の構造を持つ人だけが経験できるという研究結果

音楽を聴いて鳥肌が立つ、という体験をしたことがあるだろうか。もしあるならば、あなたはとてもラッキーな経験をしている。

大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている

私たちの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽によって形成されていると、研究により明らかになった。

Appleの重役がiTunesの音楽ダウンロードが終了することを認める

ついにその日が来てしまうのだろうか。先日発表されたアメリカレコード協会(RIAA)の2017年末の収入報告でもデジタルダウンロードの売り上げが2011年以来6年ぶりにCDやアナログレコードなどの売り上げよりも少なくなったと発表されたが、ちょうどそのタイミングでApple Musicの重役のJimmy Iovineが、iTunesストアの音楽ダウンロードが、終了する見込みであることをBBCの取材に対して認めている。