Playboi Cartiの未発表音源がアメリカのSpotifyバイラルチャートで1位を獲得
アーティストのリーク音源というのは、ファンにとっては嬉しいものだ。しかし、先日にはLil Uzi Vertの未発表音源がハッカーによりリークされ、彼のニューアルバム『Eternal Atake』のリリースが延期になる可能性が浮上するなど、アーティストとリークの問題は根深い。そんな中、Playboi Cartiの未発表音源がアメリカのSpotifyバイラルチャートで1位を獲得するという珍事が起きた。
今回、リークされたのは“Kid Cudi”という楽曲。Spotifyで1位を獲得した曲はピッチが少し変えられており、“Kid Carti”という題名でアップロードされている。
この楽曲自体は今年の3月辺りからリークされていたようで、上のようなヴィデオも作成されている。実際はCartiとYoung Nudy、Pi'erre Bourneによる“Pissy Pamper”という楽曲らしいのだが、バウンシーなビートにCartiの軽いラップが乗り、いかにも彼らしい楽曲と言える。そんな中、GeniusがSpotifyに“Kid Carti”をリークした張本人Lil Kamboにメールで取材を試みている。
Lil Kamboは“Kid Carti”以外にも未発表音源をシェアしてきたようだが、「俺が最初に自分のSpotifyアカウントを作ったのはSpotify上に無い曲を投稿するためだった」と説明。続けてKamboは「この曲が出る前に、すでにYouTube上にはこの曲の一部が上げられてた。そして俺はこの曲がリリースされればヒットする曲に聞こえたんだ。数週間後、その曲はリークされて、俺はこれがどれだけ大きいものになるかなんて考えず、自分のチャンネルに投稿した。それをPlayboi CartiのRedditにも投稿して、ファンが曲を見つけられるようにした」と今回の経緯を語っている。
すでにSpotify上では200万回以上再生されている同曲だが、Geniusはオフィシャルにリリースされない理由として、サンプルとして使われている1980年に発表された山根麻衣の“黄昏”のクリアランスのためではないかと考察しているようだ。
Carti本人のリアクションはないが、勝手にリークされていることに変わりはないのでアーティストからしたら迷惑極まりないだろう。しかも、リーク音源のアップロードによりLil Kamboが収入を得ているとしたら大きな問題だ。アーティストとリークの問題はなかなか無くならないが、何か良い解決策は無いものだろうか。