Playboi Cartiのヒットチューン"Magnolia"に潜む2つの秘密
A$AP Mobの新鋭Playboi Cartiがリリースしたデビュー作『Playboi Carti』は多くの反響を集めている。
中でもPierreBourneがプロデュースした"Magnolia"はすでにSpotifyで100万回以上再生されており、ヒットチューンとなっている。
歌詞サイトのGeniusが同曲に眠る2つの秘密を明かしている。
まず1つはタイトルの"Magnolia"についてだ。Magnoliaというのはニューオーリンズにある団地の名前でBirdmanや、Juvenile、Soulja Slimなどのラッパーたちが生まれ育った場所だ。
ラッパーたちの育った場所という点とともにMagnoliaは、犯罪率の高さでも知られている。ハリケーン・カトリーナで解体される前までは、Magnoliaは全米で有数の犯罪率が高い公営住宅として悪名をほこっていた。
Cartiは"Magnoliaの中でこう歌っている。
I’m a soldier, damn I thought I told you
Shootin' like a soldier like I’m from Magnolia
Carti自身はアトランタ出身でMagnoliaで育ったわけではないものの、悪名高い団地とそこで生まれ育った剛腕のラッパーたちに、自分を重ねあわせているのだ。
もう1つの秘密はこの曲の中に現れるPierreBourneの"Yo Pierre, you wanna come out here?"というタグだ。このフレーズは90年代から放送されていたコメディ番組『ザ・ジェイミー・フォックス・ショー』の1シーンからのサンプリングだったと明かされている。
このシーンでは主役のジェイミー・フォックスはレストランのウェイター役で客から「オーダーしたフレンチトーストがまずい」と苦情を言われる。それに対てジェイミーは「フランスからシェフを連れてきてるから、ちょっと待っててほしい」とデタラメを言い返す。その直後に「ピエール、こっちに出てこれるかい?」というタグの部分のセリフが言われている。もちろんピエールなどというシェフはおらず、デタラメなフランス語でジェイミー自らがピエールに扮しているのだが。このタグは今後様々なアーティストの楽曲で聞くことになるだろう。