若手アーティストの展示シリーズ『PARCEL JUNCTION』の第一弾にKINJOが登場
東京・日本橋馬喰町のDDD HOTELの一角にある画廊PARCELで、若手アーティストによる展示シリーズ『PARCEL JUNCTION』がスタートする。
『PARCEL JUNCTION』はギャラリーや周辺施設に若手アーティストが滞在制作を行い、短期の展覧会を開催するプログラム。第1回目となる今回は、これまで多くのアーティストをコンテンポラリーアートシーンに紹介し続けてきたSIDE COREが選出したKINJOによる展示だ。
ペインティングやスケートボードをするKINJOが、モチーフとするのは「暗闇に光る目」「色とりどりの毒蛇」など、カウンターカルチャーに多く用いられる怪しげな記号だが、これらの刺激的なモチーフは描いては消したりという反復作業の中で、アウトラインや色面が薄ぼけて曖昧で、なおかつ愛嬌のある姿に変化する。このような手法は抽象表現主義末期から登場したキャラクター抽象絵画の文脈に接続されて考えられますが、KINJOの場合は記号やキャラクターが自身のポートレートのように「個人的な存在」に変容していくのが特長だ。
足立区の荒川の橋の下で暮らし、橋の下にアトリエがあり、橋の下でスケートボードをして暮らしているKINJOの「半都市・半郊外」的な視点が、カウンターカルチャーのエッジーな概念を「緩やかな視点」で解体し、荒川の河川敷の風景に溶け込ませている。圧力あるイメージや言説が氾濫する現代において、KINJOの表現は「積み上げられた問題を、自分の地点からリラックスして見直す」視座を提供してくれる。
また、展覧会のビジュアルは全て写真家の濱田晋が撮り下ろしており、展覧会では濱田が制作したKINJOのZINEが30部限定で販売となる。
Info
PARCEL JUNCTION Vol,1
”UNDER THE BRIDGE” by KINJO
2020.09.08(tue) – 09.18(fri)
at: PARCEL
1F, 2-2-1 Nihonbashi Bakurocho, Chuoku, Tokyo 東京都中央区日本橋馬喰町 2-2-1-1F
Open : 14:00-20:00(会期中休館日無し)