【インタビュー】Nosh 『MORFH』| ビートはシンプルなのが一番いい

KID FRESINO、KANDYTOWNなどの活動初期やIO、KEIJU、JJJ、C.O.S.A.などヒップホップシーンの重要アーティストたちにビートを提供してきたプロデューサーのNoshが、リリースした初の自身名義の作品『MORFH』。ACE COOL、C.O.S.A.、COVANという名うてのラッパーたちが参加した楽曲に加え、インスト楽曲で構成されている本作。ジャンルにとらわれないNoshらしい幅の広さを感じられる内容となっている。
そのキャリア自体は長いものの、活動にブランクがありミステリアスな存在という印象があったNoshに、話を聞くことができた。
取材・構成 : 和田哲郎
撮影 : 横山純
- ウェブとかを見てもNoshさんのプロフィール的なものってほとんどないので、その辺り、プロフィール的にもなるようなものになればなと思うので、今回の作品だけじゃなくてどういう音楽遍歴をたどってきたのかみたいなところとかも聞けたらなと思ってますので、よろしくお願いします。
Nosh - ありがとうございます。よろしくお願いします。
- ビートメーカーとしてのキャリア自体は長いですよね。
Nosh - そうですね。今33なんですけど、始めたのは、19ぐらいで。22~23歳くらいから、結構やってない時期もあったので、長いと言えば長いし短いと言えば短いんですよね。
- もともとビートメイクを始めようと思ったきっかけは。
Nosh - もともとラップしてて。周りにFebbとか(KID) FRESINOとかがいてみんなやってたんで、やり始めましたね。ヒップホップを最初に聴いたのは中1とか、そのぐらいだと思います。地元が神奈川でTVKでやっていた『billboard TOP40』っていう番組で、2004~5年ごろだとFat Joe、Young Jeezy、The Gameとかが流れていて好きでした。
- 地元は神奈川なんですね。FebbさんとかKID FRESINOさんとかとはどうやって出会ったんですか。
Nosh - 一番最初は16歳くらいで、MONJUとかがやってた『RefugeeMarket』ってイベントで会って。若いやつは他にいなかったんで仲良くなって、3人で遊んだりとかしてって感じです。J君とかもそこにいたりしました。
- 『RefugeeMarket』に行ってみようと思ったのはなんでなんですか。
Nosh - MONJUの『Black de.ep』にめっちゃはまったんですよね。NORIKIYOの『OUTLET BLUES』に仙人掌 From MONJUって書いてあって、MONJUって何だろうと思ってYouTubeで調べたら『Black de.ep』のMVが出てきて、え? なんだみたいな感覚になって。それでライブ見たいなと思ってbedに行き始めましたね。5lackとか出始めたときで。今はbed行ったことないけど、MONJU好きみたいな人もいるらしくて。自分の中ではそこのイメージは乖離しないから、結構驚いてますね。
- 最初はラップをしたということなんですけど、どうしてプロデュースのほうに移って。
Nosh - ラップはリズム感ないしあんまりうまくできなくて。ライブとかも好きじゃないし、歌詞覚えたりするのも嫌でした。ビートメイクは家でできるからそっちに移行しましたね。
- ビートメーカーのほうが性に合ってたというか。
Nosh - 多分そうだと思います。
- 制作環境はどういう感じだったんですか。
Nosh - 制作環境はもう全然、何もなくて。MPC2500っていうMPCがあるんですけど、それをショッピングローンで買ってそれからです。The Alchemistが好きなんですけどYouTubeで使ってたんですよ。同じの買ってやろうかなと思ったんですけど、すぐ売っちゃって。使い方が全然分からなかったんですよね。最初からThe Alchemistのベースとかドラムのサウンドが入ってると思ってたんですよ。それをサンプリングしたらビートできると思ったんですけど、当然なんですけど何も音が入ってなくて。だから電源つけてもやることが全然なくて。え、そっから?みたいになって、ちょっと絶望して売りました。
- じゃあその後はPCに移ったって感じ?
Nosh - そうですね、すぐiMacを買って、それでやってますね。当時はMPC STUDIOっていうパソコンにつなげるMPCみたいのがあって、それをPro Toolsに流し込んでやってたんですけど、何も知らないからリミッターの使い方とかやばくて、当時の音聴くとバキバキで。でもそういう感じでやってました、何も知らないまま。
- そうですよね。当時だとまだYouTubeとかもそこまで発達してないから、チュートリアルとかもないし。
Nosh - チュートリアルはなかったんですけど、プロデューサーがビート作ってる動画あって、それを見ながらやってましたね。で、パソコンのところで止めて、なんのソフト使ってるかなとか拡大して見たりとか、そういうのをずっとやってました。
- さっきThe Alchemistの名前が出ましたけど、他に初期のほうにプロデューサーとして影響を受けた人とかって。
Nosh - Evidenceと、あとMarco PoloとかはYouTube動画あったんで。あとCardiakってやつとかですね。
- なるほど。KID FRESINOの『CONQ.U.ER』やKANDYTOWNの『Kruise』などへの楽曲提供がNoshさんの初期の代表曲だと思うんですが、そこから提供をしていない時期もあったじゃないですか。その時期は何をしてたんですか。
Nosh - その時期は普通に仕事して生活してました。取るに足らな過ぎて言うことがないんです。
- その時期はビートは作ってたんですか。
Nosh - ほぼ作ってなかったです。なんで、ちょっとブランクというか、だいぶ間が空いちゃいました。疲れちゃって、もういいかなみたいになっちゃったんですよね。
- 2015、2016年ぐらいから一気に日本のヒップホップシーンも広がってきてる感じとかあったじゃないですか。そのときは音楽は聴いてはいたんですか。
Nosh - そうですね。でも日本のは聴いてなくて。だからすごい流行ってるのとか知らなくて、気付いたらすごいでかくなってたって感じです。僕が関わってた人が、僕以外がみんな有名になって、みんな武道館とかやってたみたいな。
- ビート作りから離れて戻ってくるきっかけって何だったんですか。
Nosh - 単純に、またやりたいなと思ったんですよね。自分にできるのそれぐらいしかないし、本とか映画とか、人の作ったものをずっと見てるだけでも面白くなくなってくるっていうか、自分でもやりたいなと思ってやりました。今回は余計なこと考えずにいろいろやろうと思って戻ってきました。
- それで2022年にhokutoさんとのビートテープがリリースされてますけど、戻ってきたのはその時期ぐらいからですか。
Nosh - そうですね。当時は近くに住んでたので普段から遊んでて。なんかあいつが出すとかって言ってたんで、じゃあ出していいよみたいな感じでやりました。
- 今回リリースされたEP『MORFH』のビート聴いても、すごく幅広いサウンドになってると思っていて。あんまりこういう幅の広さがあるプロデューサーっていないんじゃないかなと思ってるんですけど。
Nosh - 好きなのが幅広いのと、あと僕、トレースをするのが好きで。それを自分の作ったものとして出してるから幅広く見えてるだけだと思います。みんなやってると思うんですけど、自分の色とか、これは練習で作ったからとか言って入れないんじゃないかな。でも、僕は全部それを一まとめにして人に送るんで、だから幅が広いみたいな印象にはなるのかもしれないですね。
- なるほど。でも、ただトレースしてるだけには全然、感じないというか。
Nosh - そうですか。言わなきゃばれないというのがあるのかもしれないです。
- じゃあそれぞれの曲にリファレンス元があるんですね。
Nosh - めっちゃありますね。ただ、完全にはトレースできないから、そのまねできない部分みたいが自分の個性として出ちゃってるのかもしれないですね。
- その考え方はすごく面白いですね。あんまり、インタビューでそういう人もいないと思います。Noshさんは自分自身の個性みたいなものってあんまり考えたことないっていうことですか。
Nosh - ないですね。でも個性が求められてるのは感じるので、そういう部分を自分の個性として捉えていいのか。例えばKANDYTOWNに提供した楽曲とかも、たまたまああなっただけで。そういうのが広まると同じタイプのビートを求められるじゃないですか。でも、個人的にはその作品はその作品だけで完結してるんで、やりたくないんだよねみたいな感じですね。なんでそれは個性というか、そいつっぽさみたいな感じでリリースしたものは見られるかもしれないです。
- なるほど。メロウなインストとすごいダークなドリルが同居してるのはそういったマインドセットからだったんですね。他の例えばビートメーカーが自分の作品出すってなったときに、そういうまとめ方をするかなと思ったんです。
Nosh - なるほど。
- でも今の個性の話みたいなのを聞いたら納得できるというか、いい意味で匿名性があるっていうことなのかなっていう。ちなみに、今、影響を受けてたりとか、いいなって思うプロデューサーとかってどういう。
Nosh - 今はいっぱい過ぎて分かんないですね。ビートメイカーもいっぱいいるんで。あと今の曲は、クレジット見るとビートメイカーが8人くらい普通にクレジットされてるじゃないですか。だからいろんなやつのいろんなものを見てるって感じですね。そうやって継ぎはぎにしてるって感じ。
- 今回のEPについても聞いていきたいんですけど、そもそも作品を作ろうってなったきっかけっていうのはどういうところからですか。
Nosh - J君の家で遊んたときがあって、そのときに日本横丁が来て、作品を出そうよって言ってくれて。最初はギャグみたいな感じだと思ったんですよね。だからスルーしていて、1年ぐらいたってまた会ったらビート送ってくれないじゃんって言われて、これ、本気のやつだとか思って。で、そこからまた1年ぐらい放置してたんですね。そうしたら本格的な話をされて、これ、まじのやつだみたいになってからですね。だから2年ぐらいやり始めるのに時間がかかってると思います。
- ギャグって思ったのはなぜでしょう。
Nosh - 久しぶりに会ったし社交辞令みたいな感じかなって捉えてました。その時は別になんも作ってなかったし。
- じゃあ横丁さんがいなかったら別に作品をリリースとかも。
Nosh - 個人の名義でやりたいというのが本当になくて、もともと。自分のNoshという名前でどうしたいみたいのが本当になかったんで。
- さっきの話を聞くとそうですよね。ようやく、2年越しのラブコールを受けてやり始めたというか。どうですか、形になってみてというか。
Nosh - 何とかって感じですね。EPでこんだけ時間かかるのかみたいな感じですね。自分で管理したりとか、人に提供するのとは立ち回りが違うんで、それが結構大変ですね。
- ちなみに、今までビートのことを聞いてきましたけど、Noshさんからみていいラッパーとはどういった人でしょうか。
Nosh - どうだろうな。あんまり考えたことないですね、ごめんなさい。でも、見た目とかも全部込みでかっこいい人はラッパーっぽいなとは思いますね。僕らは外に出ないから、外に出た時の立ち回りとか込みでできる人はかっこいいなと思いますね。
- でも、今回の参加してくれてるラッパーもみんな本当に実力ある人たちばっかりだと思うんですけど、曲作り自体はどの曲から始まったんですか。
Nosh - "Till I Die"っていうC.O.S.A.さんのやつですかね。あれが多分、一番最初にできたと思いますね。
- 例えばビート渡したときにこういうテーマでリリックを書いてほしいとか、そういうのは伝えたり。
Nosh - 全くそういうのしたことなくて。テーマとかは言わないし、来たものに対してここはこういうほうがいいんじゃないとかもやったことなくて。
- じゃあそこはもう信じてというか。
Nosh - 別に思うことないっていうか。やってる人がみんなすごいうまい人たちだからっていうのもあると思うんですが、今はあんまりないですね。
- C.O.S.A.さんにまず入ってもらいたいと思ったのはどういう。
Nosh - C.O.S.A.さん、昔から好きで、あのビートに最初、UKのラッパーのNemzzzのアカペラを乗せたんですよ。その声質がC.O.S.A.さんっぽかったんでいけるかなと思って、それでやってもらいました。その後が"智衆"でしたっけ。
- あのビートも、インダストリアルな雰囲気もあるし。逆にああいうものはどういう発想で、どういうもの聴いたらああなるのかなっていうのはちょっと。
Nosh - なんか変なサンプルがあって、あれをどうしたんだっけな。最初の入り方とかはもろリファレンスがあって。リファレンスをいろいろくっ付けてるみたいな感じですね。あれも多分誰かのラップを乗せたんですよね。ACE COOLさんはRed Bull 64 BarsでRAMZAのビートでやってて。RAMZAのビートでかっこいい人って、あんまりいないと思うので、それで頼みましたね。
- 少し横道に逸れるのですが、大きなトピックとしては『RAPSTAR』にもビートを提供したじゃないですか。Noshさんのイメージだと、全然知らない人とかに曲を提供するイメージがなかったんで、結構意外な感じもあったんですけど。
Nosh - その辺はブランクもあって、あんまり気にせずやろうと思ったところが大きいですね。
- たくさん自分のビートを使ってるラッパーいたと思うんですけど、印象的だった人とかっていました?
Nosh - 僕が最初好きだったのは、Will Halo。声とかはめっちゃかっこよくて、絶対来るなと思ったんですけど早々に落ちてしまい、絶望しました。
-『RAPSTAR』は実際番組は見てましたか。
Nosh - 面白くてずっと見てました。若い人がみんな出てるし、ビートやらせてもらったのもあってめっちゃ見てましたね。ビートメイカーが6人くらいいたんですよね、その中でも結構ビートが使われてたのは嬉しかったですね。強そうなビートでもないからあんまり来ないかなと思ってたんですけど。
- なるほど。ありがとうございます。じゃあ他のEPの楽曲についても聞きたいんですけど。イントロの楽曲にはCOVANさんが参加してますよね。
Nosh - はい。COVANさんも参加してもらったのは、終盤だったと思いますね。COVANさんはEPの最初にするか最後にするかいう構想があって。で、曲調的に最初に入れて。イントロにするんでそれっぽい感じでやってくださいって言ってやってもらいました、あの部分は。
- COVANさんのラッパーとしての魅力は。
Nosh - COVANさんは声がすごい好きで。全然詳しくないんですけど、同じぐらいのレベル感で生まれ育ってるんじゃないかなみたいな感じが勝手にしてて、それが親近感というか、そういうところが好きですね。イメージはそんな感じでやってました。
- ちなみに、ビートは何曲ぐらいの中から選んだんですか。
Nosh - 何曲だ。でもずっと作ってたんで、今作っていう感じじゃなくて、作ってこれが良さそうだったらこれかなみたいな感じでやりましたね。
日本横丁 - いや、でもこのEP用だったと思う。最初にそういう話があったときに送られてきたストックには150曲ぐらい入ってて。でもそっからは選ばずに、これを入れますっていうのを送られてきたやつが入ってる思い出がある。
Nosh - ストックが嫌いなんですよね。
- でも、そういう話もたまに聞きますよね。ラッパーサイドの話としてはよく聞くような気がするんすけど。その場でセッションで作ったものでしか好きじゃないみたいな話とかは。
Nosh - なんでこれを作ったのかとかが思い出せなくて。そっからやらなきゃいけないのもあれなんで、だったら話が決まってから作って、じゃあこれでやりますっていうほうが気分的にいいという感じですね。
- とはいえ、ストックもめちゃくちゃ持ってますよね。
Nosh - そうですね。何にもならないやつがどんどんたまっていく感はありますね。
- ビートは作るのはめちゃくちゃ速いんですか。
Nosh - 速いのかな。
日本横丁 - 速いと思う。
- 何もなければずっとビート作ってるって感じっすか。
Nosh - 空いてる時間でやるっていう感じですね。

- でも、それこそいろんなタイプのビートを作れるじゃないですか。その作り分けみたいなのってどういうところで出てくるんですか。例えばドリルが作りたいときと、もうちょっとメロウな、今回のインストに入ってるちょっとR&Bっぽいものとかを作り分けるときとかって。
Nosh - サンプルだと思いますね。ループとかがあってそれをどうするかになるんで。いいのを探してって、いいのがそれっぽかったらそれになるっていう。
- じゃあ、自分の感情がどうだからこういうビートになるとか、そういうことはない。
Nosh - 全くなくて。そういうのがあったほうがいいなとは絶対思ってるんですけど、なんか悲しいことがあったからその感情に任すとか本当なくて。体とかも全然動かさないし。ビート作ってる時はデスクワークしてる人みたいな感じなんですよね。あんまり感情が乗らないですね。乗らないというか、乗せ方が分からないというか。
- ビートメイク自体は楽しいんですよね。
Nosh - 楽しいですね。
- それはどういう部分が楽しいんですか。
Nosh - 何だろう。忙しいからですかね。他のこと考えなくていいから。やること多いんで、その時間は結構集中してるから。あとすぐ飽きるんですよね。集中力が持たないんで、集中してる時間自体が楽しくてやってるのかもしれないです。
- でもずっと一貫してますね、そうやってできたビートに対してこれが俺のビートなんだみたいな感覚ってあるんですか。
Nosh - そういう感情ってプロデューサーがビート提供するのに当たって邪魔になるんですよね。だから、排除し続けてきた結果こうなってるっていうのはありますね。でもそれはNosh名義でやるときは逆にそういう部分を持ってこなきゃいけないから、そういう気持ちをどうするとか、それが結構大変ですね。ビート提供するときはエゴはまじで邪魔なんで。なんで徹底的に排除したほうが、僕はそのほうが回しやすいんですよね。ラッパー主体で動かしていってみたいな。
- そのほうがお互いにとってプラスになると。
Nosh - 僕はそのほうがやりやすくて。聞かれたら答えるとか、変えてくれって言われたら変えるとか。例えば変えてくれって言われたのに、いや、このビートはこうだからとか言っても言ってもしょうがないというか、ラッパーはアルバム出さなきゃいけないんだからそれはやんなきゃいけない。急いでやったほうがいいじゃんみたいな感じなんですよね。例えば1日かけて1個の、めっちゃいいビートができたと自分が思って渡しても何も言ってもらえないときもあるし、10分とかでばっと組んだやつを、みんな良いって言ったりもするので、もう予測ができないから、コントロールできないんですよね。自分の作ったビートがいいか悪いかは知らないみたいな感じです。
- 自分は判断しない。
Nosh - はい、そうです。ただやれることをやっておくっていう感じですね。いいと思って渡して反応されなかったらショックじゃないですか。めっちゃ頑張ったのになみたいな。でも多分ラッパーからしたらそんなことどうでもよくて。何分で作ってようが、いいビートか悪いビートか、やれるのかやれないのかっていうだけの話なんで。
Nosh - 最初はそこ、すごい悩んでたところではあるんですけど。これでやってほしいみたいなことも思ったし。
- でも、自分名義で出したときはそういった部分が必要になりますよね。
Nosh - そうなんですよね、はい。意識して頑張るようにはしましたね。普段は何でもいいよとか言っちゃうから、それが逆に困るみたいな感じがあったので。最近はだから結構言うようにしてますね、意識的には。
- 具体的にはどういう部分を言うようにしてる。
Nosh - 何だろうな。どういうところですかね。ビートをどうするとかなんかとかですかね。
日本横丁 - いや、何だろう。
- どういう人とやりたいみたいなこととか。
日本横丁 - でも、どういう人とやりたいかに関しては普通に2人で話してて、こういう人がいいんじゃないかって候補を自分からも出して、それに対して明確にこの人とはやりたい、この人とはやりたくないみたいな判断はかなりはっきりしてると思いますけどね。一番最初にやり始めたときとかは、もうちょっとふわふわしてたかもしれないですが。ストックの状況にも似てるんですけど、150曲、例えばストックがあって、それが完成してるわけじゃないんですね。
- ループとかがあるみたいな。
日本横丁- そうです。デモトラックみたいな感じで。で、こういうのがいいっていうのに対しての作業とかもめっちゃ速いですし、そっから変えていきたいみたいな感じのことをよく言われますね。
- なるほど。でも、何ていうんだろう、あまり出会ったことのないタイプな気がします。
Nosh - そうなんですか。みんなどんな感じなのか気になりますね、逆に。どんな気持ちでやってるのか。
- 自分名義で曲を出してるプロデューサーはエゴがもっとあるんじゃないですかね。
Nosh - そうなんですね。
日本横丁 - Noshもエゴあると思うけどな。
Nosh - どうなんだろう。
日本横丁 - ここはこれじゃないと駄目なんだよみたいのやってるときあると思うけど。
Nosh - やってます、ごめんなさい。大うそでした。大うそついてました。すいません、あります。
日本横丁 - 確かに外部の仕事に対しては、こういうフィードバックが来てますに対して割と高いクオリティーでちゃんと打ち返してるけど、自分の作品に対してはむしろエゴが強いほうだと思ってますけどね。ここは絶対こうしなきゃいけないって。
Nosh - 大うそついてました。ただのエゴイストでした。自覚がないタイプのエゴ。
日本横丁 - でも、その感じも別に昔から知ってるんで、こここうだよな、分かるよなみたいな感じというか、分かりますよね、この感じ。こっちのほうが当たり前にいいでしょっていうのを。
- でも、そりゃそうですよね。あんだけいいラッパーが周りにいたら、こうしたいって思うのが自然なのかなっていう気も。
Nosh - でも、周りには本当恵まれてるなとは思ってますね。いろんなすごい人がいっぱいいるんで。
- 今後、プロデューサー、ビートメーカーとしてこういう感じで活動していきたいとか、そういう夢というか、自分の中でのこうなってたらいいなみたいなものって持ってたりするんですか。
Nosh - いろんな人と仕事してという感じですかね。自分の個人の名義のやつと、あと提供とかそういうのを同じぐらいの量でやれたら一番いいのかなと思ってますね。あんまりどっちかに偏り過ぎんのが良くないのかなと思ってます。すごい難しい部分ですね。
Nosh - 自分でやってるより、人にビート提供してるのが一番楽しいんで、同じぐらいこなせたらいいなと思ってますね。
- ちなみに、これまで提供してきた楽曲で一番印象的な曲って。
Nosh - 印象的な曲は、何だろうな。たくさんやらせてもらったんですけど、でも一番最初、佐々木のミックステープ『Shadin'』に入った”Kingeyeって曲があるんですけど、それが一番最初にレコーディングして人さまに届いたやつなんで、それが一番うれしかったですね。初めて声が乗って使われたものなんで、そのときの感じはすごい覚えてます。デモ、プリプロ返ってきたときの上がり具合とか、めっちゃ覚えてます。うおーみたいな感じで、めっちゃうれしかったです。返ってきたものを聴いてこういうふうになるんだというのは楽しいですね。
- でも、さっきヨコチョウ君から聞いたら次もアルバムを考えてるっていうことだったんですけど、もうその作業には入ってるんですか。
Nosh - 若干ですけど。本当、1割にも行ってないと思いますけど、ちょっとだけやってます。
- そこは今回初めて自分の名義の作品を作って、もっとこうできたなとか、こういうことをやってみたいなみたいなものってNoshさんの中で生まれてきたり。
Nosh - ミックス面とかもそうですし、そうですね、ありますね。
- どういう。
Nosh - ぼーっとしてると時間がたち過ぎちゃうんで、急ぎ目でやりたいなっていうのはありますね。あと飽きちゃうから。あとアルバムとかだと曲数多くて。例えばリリースするときに一番古い曲で4年前に作った曲とかって結構平気で起きるじゃないですか。それを避けたいなみたいな感じで。聴く人からしたら関係ないことだとは思うんですけど、言わなきゃ分かんないし。でも、心持ち的には作ったものはその日に聴いてもらってもいいぐらいのテンションなんで、寝かせてると良くないことが起き続けるような気がするんで。そういうのは迅速にする、段取りとかちゃんとやろうみたいな考えで。
- 作った自分のビートとかは聴き返すんですか。
Nosh - ほぼないですね。プリプロとか、RECして終わったやつでいいやつはめっちゃ聴きますけど、ビートの段階で聴くことはほぼないですね。iPhoneで鳴りを確認して終わりって感じ。
- なるほど。
Nosh - だからなんのビートかもあんまり覚えてないっていうのは、多分それが影響してて。そういうのがいっぱいあるから、これのあれがどうとか言われても全然分かんなくて、データ探すところから始めてみたいな感じです。
- だからビートを作った時点では、そこまで一つのビートに対してめっちゃ思い入れがあるみたいな状況じゃないっていうことですよね。
Nosh - そうですね。C.O.S.A.さんに提供した”FLOR DE MOLTISANTI”は30秒ぐらいのループだったんですよ、もともと。それを入れっぱなしにしてC.O.S.A.さんに送って、C.O.S.A.さんが延ばして、いろんなところを継ぎはぎにして使ってくれたんですよ。だからそういうことが起きますね。僕はそこからの展開が思いつかなくて、もう手詰まりになってやめたんですよ。。でもそれを使ってもらったりとかがあるんで
- 確かにでも、あれもビート自体すごいシンプルだけど強度があるっていうか。ちなみに、Noshさんにとっていいビートの条件って。
Nosh - シンプルなことが一番いいんじゃないですかね。USのプロデューサーとかの話してるの聞いてると、みんな病気みたいにそれ言ってて。絶対シンプルにしろみたいな。なんでそれに影響されてると思いますね。ポケットを空けとくみたいな、ラッパーの声が乗るから、小技とかそういうの要らないみたいな、逆にそういうのは使われないみたいなのはみんな言ってるんで、それを徹底してますね、自分も。
- じゃあ、もう本当にループで成立するようなもの。
Nosh - そうですね。というかもう本当にぎりビートぐらいの、何とかビートになってるぐらいの状態のやつですね。それが一番いいってみんな言ってるんで。僕もでもやってるうちにそういうもんなんだろうなっていうのは感じたんで、そういう小技みたいなのは絶対使われないですし。
- そこは、伝わるんですね。
Nosh - 単純にやりにくいんじゃないですかね。なんでそういうのはやらないですね。やってって言われたらやるぐらいですかね。
- そろそろインタビュー自体まとめに入ろうかなと思うんですけど、今回リリースに当たって、リリースイベントが来週東京であるじゃないですか。
Nosh - 自分の曲をいっぱい流して、客演の方に来てもらって歌ってもらってっていう感じですね。あまり人前でやることはないんで。
- DJとかもやる?
Nosh - DJ、僕、全然できなくて。本当嫌で。苦しいって感じで、みんなよくやってるなって思います。
- じゃあ基本は、今後もプロデューサーメインでというか、表に出ることはそんなになく。
Nosh - はい、やっていきたいですね。
- ありがとうございます。
Info

Nosh「MORFH」Release Party Tokyo
2026/2/23 Mon
OPEN 17:00〜24:00 END
at Daikanyama ORD.
ADV 3,000yen+1D
Door 4,000yen+1D
Ticket [ https://livepocket.jp/e/6ju5q ]
RELEASE ARTIST
Nosh
FEATURING ARTISTS
ACE COOL
COVAN
Fisong
homarelanka
Masato Hayashi
仙人掌
GUEST LIVE
MUD
GUEST DJ
DJ SCRATCH NICE
LIVE
BYORA
Fisong
Meguri Sasaki
ORIVA
SHIHAL
Yusef Imamura
DJ
ascii
Habe
MET
Negg
Ren Takahashi
Ryo Ishikawa
uin
YU

Nosh「MORFH」
Digital | 2026.01.09 Release | MUTHOS-005
Released by MUTHOS | AWDR/LR2
Link [ https://ssm.lnk.to/MORFH ]
1. CV Intro feat. COVAN
Prod. Nosh
2. Till I Die feat. C.O.S.A.
Prod. Nosh
3. R2TB
Prod. Nosh, DJ SCRATCH NICE
4. Meanwhile feat. 仙人掌
Prod. Nosh
5. Chato
prod. Nosh
6. 智衆 feat. ACE COOL
Prod. Nosh
7. Part Dim
Prod. Nosh
Track 1, 4, 6 mixed by Atsu Otaki @ EVOEL STUDIO
Track 2 mixed by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Toritsudai
Track 3, 5, 7 mixed by Nosh
Mastered by Ted Turner
