【インタビュー】MIKADO 『Re:Born Tape』 | 今は楽しいだけでやってる

和歌山・築港出身のラッパーMIKADOの勢いが上がっている。7とKohjiyaが参加したリミックスも話題になったキラーチューン"言った!!"、同郷の盟友TOFUとのコラボ作『New Vintage』、そして初のミックステープにして傑作『Re:Born Tape』がとどめになり、一気にシーンの注目株に躍り出た。

今回のインタビューでは『Re:Born Tape』に至るまでのMIKADOの制作スタイルの変化を皮切りに、今はとにかくラップをするのが楽しいと語るMIKADOが見据える未来までを語ってもらった。

取材・構成 : 和田哲郎

撮影 : 横山純

MIKADO - 反響はいい感じやったっすね。想像以上かなぐらいっす。

MIKADO - いや、最終的に2年かかったって感じです。自分が納得いくものを作っていて、ちょうど2年前ぐらいに一回完成してたんすけど、パソコンが壊れて、50曲ぐらいデータが飛んでもうて。で、やり直しで作り直してて、そこもリボーンしたみたいな感じですね。

MIKADO - 予定は、そうだったっすね。

MIKADO - 全然あるっすね。自分の状況もそうやし、マインド的にも変わって、今は、やっと納得いくような曲を作れてきたかなって感じで。

MIKADO - 「売れたい」って気持ちは誰にでもあるじゃないすか。それを抜いて、楽しい楽しいでやれる状態になったんが、この2年間って感じだったっすね。今は楽しいだけでやってるんで、気もすごい楽やし、これやるぞみたいな感じで作ってはなくなったって感じです。

MIKADO - そう。どうしたらいいんやろみたいな感じだったっすね。

MIKADO - 最近はフリースタイル的に録るようになって、1人でもちろん、ばってやるときもあるし、後ろとか横に友達おって、しゃべりながら一緒にフリースタイルして、今のやばくね?みたいな。今の、やばいなってなったら、そのままレックしてまうみたいな。そういう環境って感じです。

MIKADO - そうっすね。基本的に家で歌詞を書かないんで、スタジオ入って、その場でビート聞いて、そのまま、ばって作るってことが増えたっすね。だから、完成した後で自分の曲を聞きながらリリックを文字に起こすこともよくあるっす。

MIKADO - そうですね。ワンバース丸ごとフリースタイルのやつとかもあるんすけど、歌詞の表示に全部フリースタイルって書いたら、ちょっと、すかしてるかなと思って、一応、書いたのもあります。

MIKADO - もともと、1日では作りきる感じのスタイルやったんですけど、それが、だんだん早なっていって、頭も多分、柔らかなって。昔やったら、これ言ったら、ださいなみたいなことも、今の俺が言ったら、いけるんちゃうっていうのが増えてきて、自由度は増したって感じですね、リリックの幅的に。

MIKADO - 自分もリスナー目線で聞いとって、自分の曲やとしても、ここで同じこと言うと面白くないなっていうのはあるから、あんまり、かぶらんようにはしてるっすね。

MIKADO - いや、ためてるっていうか、その場でなんですよね。前までは1のことを2とかまでしか掘り下げられなかったんですけど、今は1を10にできるようになったみたいな感じで。例えば、物事が起こったことに対して、昨日どこどこに行ったっていうのも、言い方によったら10個ぐらい出てくるようになって、それで増えていったって感じですね。

MIKADO - 連想でつなげてっていう感じですね。

MIKADO - 多分ラップを続けてたら、できる。最初は全然できやんくて、TOFUとかと一緒にレコーディングしとって、TOFUが、めっちゃ速かったんすよ。むっちゃ速いTOFUと一緒におるし、自分もはよ作らな駄目なんですよ。はよやろみたいな感じなんで、それに合わせてたら、いつの間にか、速くいい歌詞が書けるようなってきた。

MIKADO - そうっすね。

MIKADO - 地元は和歌山市の中の築港なんすけど、和歌山市でも、あんま知ってる人いてるんかなっていうぐらい、多分なんもないし、人とかもあんまり住んでなくて、工場とか漁船の関係の店っていうのが多くて、なんもないけど、ちょっと怪しい雰囲気はあって、そういう感じですね。

MIKADO - 自分の生活をしとったんが築港なんで、築港しかないから言うってか、しかも、ヒップホップ的にも地元の名前は上げたいっていうのもあって。自分の友達も、俺が築港におるって知ってるしみたいな。分かりやすいって感じです。

MIKADO - ちっちゃい頃から絵はうまかったんすよ、なぜか。今見たら、めっちゃ汚い作品なんですけど、賞とかも、なんか知らんけど、取っとって。しかも、おばあちゃんが美術めっちゃ好きで、おじいちゃんも絵、描いとって、家に絵とかあって。小学校ぐらいから、おばあちゃんと一緒に美術館に行くってのが何回もあって、それこそゴッホの絵を、大塚美術館に見に行ったりみたいな。おばあちゃんがいろんな美術館、行きたいって言ってて、たまに2人で行ったりしたって感じですね。

MIKADO - うん、あれは掛けてはないっす。MANLEYもマイクメーカーのことですね。でも後で自分も、あれ?みたいな。確かに、とはなってました。

MIKADO - いや、それは普通に自分が好きで、黒いものが好きやったんです。服とかも全部、真っ黒やって、それで、ギャルソン(Comme des Garçons)かっこいいしみたいな。巡り合わせで、そういうブランドのアイテムが自分のクローゼットに増えてって、歌に出てくるブランドは自分が持ってるのじゃないと、あんま出せないっていうのもあって。ギャルソンしか持ってないし、靴もミハラばっか履いてから、勝手に日本のブランドになってった感じですね。

MIKADO - ギャルソンは、アーカイブまでいかないっすけど、ちょっと昔のって感じですね、ヒス(Hysteric Glamour)はは親が大好きで、ずっと保育所とか小学校ぐらいときから、毎日ヒス着せさせられとって。

MIKADO - 中学とかでは全然着てなかったんすけど、高校なって、親のクローゼット見たら、めちゃくちゃいいの、いっぱいあるみたいな。ちょうど今Y2Kみたいな、リバイバルしとって、それでヒス10着以上はもらったっすね。そんな感じです。

MIKADO - 親とかは、どうなってきたって全部知ってるじゃないすか。でも、それを結構うまいこと隠してくれてて、自分も普通の家庭やと思って育ってきとったって感じですね。そんな違和感はないっすね。

MIKADO - ありがたいっすね。し、俺は絶対そんなんならへんみたいなんは、あったっすけど、心の中で。ちょっと他の家とは違うなみたいな違和感はあったっすけど、全然、普通には過ごせてきたっすね。できるだけ、そういう悪い方向を遠ざけようとはしてくれてたっすね、親は。

MIKADO - そうだと思います。

MIKADO - 曲と曲を比べたときに、これは出さなくてもいいかなって、みんなが思ってるより簡単で、やっぱこれやめたっていうだけなんっすよ。"Drugbaby2"が入ってますよね。それに、"Drugbaby1"と"Drugbaby3"を入れようとしてたって感じですね。1、2、3入れて16曲にしようとしてたって感じです。

MIKADO - 1は出さんかもって感じです。1は正直、"Drugbaby"の名のとおり、結構えげつないこと言い過ぎて、リリースせんでもいいかなみたいな。ちょっとさすがに危ないなってなっちゃったんすよ。今、SoundCloudに上げてる"Drugbaby3"が本当は2なんですよ。"Drugbaby2"が最後に作った曲って感じですね、順序的には。それだけ残したって感じで。

MIKADO - 多分、何日間の間に三つとも作ったんすけど、ミックステープってアルバムとEPと違って、結構アーティスト本人の、ちょっと、むちゃくちゃじゃないけど、そういう意思が込めれるなと思って、1と3、入れとったら、並びで見たときに、インパクト的に面白いなって思ってたんですよね。

MIKADO - 実際は、どれやろ。

MIKADO - そうっすね。これは、もともとのタイトルは"Now"だったんですよ。でも"Now"のNowは8月15の2023やなっていうことで変えて、多分"SHE WANNA REAL*"って12曲目が、これより前に、とってたって感じだと思います。2023の春からっすかね、多分。

MIKADO - そうっすね。

MIKADO - これはホムさん(Homunculu$)のスタジオで、初めはノーフックでいくって録ったんすけど、「言いたいこと全部フリースタイルでいいから言ってよ」ってホムさんに言われて。それで、殴り書きじゃないけど、録りまくって、ぽんとできた感じです。

MIKADO - レックとリリック合わせて、1時間ぐらいじゃないっすか。

MIKADO - 基本的に2年間ずっとやってたから、発声とかで、あんまこれ、あかんなってのが、なくなってきて。テイク的にも、2、3回で、一気にやっちゃうんで、これもいけるなで、もう。

MIKADO - それもあって、録るのが楽しいから、ずっとやれる。前までは、こういうフローをやりたいけど、今の俺できひんなっていうのがあったんすけど、頭で思ってるフロウが、ほぼできるじゃないけど、多分、自分の出てくるフロウも、自分がやりやすいように固まってきたかなっていう感じもあるし。

MIKADO - ですね。"KISS"はRed Bull決まって速攻とったぐらい。"KISS"と"知らんけど"は同じ日に録った。地元のスタジオに韓国のトラックメーカーT₩OTUKが来て、自分が持ってるビートの中でトップ3聞かしてって言って。その中でトップの2曲で一気に録って、バイバイしましたね。明日、韓国帰らなあかんねんみたいな感じだったから、今からこれ録るってなって、多分1時間ぐらいで録って、T₩OTUKも「わあ、すげえ」ってなってたっすね。

MIKADO - そうっすね。その日おって、聞かしてもらって、そのままスタジオ入って。

MIKADO - ぽんぽんみたいな感じ。

MIKADO - そうっすね。スラング的なことなんすけど、多分、関西やったら結構、「知らんけど」って使うんすけど。そういうローカルの言葉が世界に広がっていくんが、ヒップホップは面白いじゃないですか。こいつらしか使ってへんのにみたいな。それは最近結構意識して、自分らの言葉を話そうって感じっすね。地元感がかっこいいなって。

MIKADO - 遊んでるっすね。

MIKADO - 逆に、そこだけ組んだっすね、イントロと"Shachi"だけ。イントロでこういって、"Shachi"で、ぼおんってきたら面白いなっていうのあって。ミックステープのくせに、まとまり過ぎてんなとは思いますね。これ、ミックステープって言っていいんかなって。ちょっとまとめ過ぎ、もうちょい、うん、変なことしてもよかったんかなと。でも最終的に、まとまりは超良くなったっすね。

MIKADO - "Syachi"も多分1年前ぐらいに作って、ほんま、あること書いてっていう。シャチが普通に好きで、和歌山はクジラ食べる文化があるんで、みんな食べてるんすよ。普通に買ってとかじゃないっすけど、小学校の給食にクジラが出てきて。小学校の給食でみんな、おかわりしたいくらいクジラの竜田揚げが超人気なんすよ。それが結構なペースで出てきとって、俺らクジラ食べてるしなみたいな。シャチも、群れで襲ってクジラ食べに行くじゃないすか。俺の仲間もみんなが強くてシャチみたいな。もっとでかいもん、みんなで取りに行こうっていう感じですね。

MIKADO - そうっすね。シャチは白黒で、クジラ食べるみたいな。クジラは潮を吹き出すみたいな。そういう、連想させてく感じですね。

MIKADO - そうっすね。

MIKADO - そうなんすよ。変わったんすよ、だから一個のことに対して、いろんなふうに思うようになったっすね。深くは入っていってるっすね。それが楽しいんすよね。だから、なんか悪いことあっても、他人の曲でも、これ、あかんなっていうより、いい所を探すほうが好きなんすよ。ここはあんまやけど、ここいいなっていう、そのいい所を、ずっと見てるって感じです。

MIKADO - 確かに。

MIKADO - そのときはそのときで、全部が最悪みたいな感じで、どうしようみたいなやって、多分、ずっといろんなものに怒ってたんすよ。うん。自分にも周りにも、なんでっていうことばっかやったんすけど、そういう感じ、見え方も変わって、環境も変わってみたいな。すげえ人として成長したのがこの2年間ですね。

MIKADO - 大変は、正直ないかもっすね。自分が今回ミックスとマスタリングも、エンジニアの人と共同でやったんす。それが結構、時間かかったなって感じっすね。

MIKADO - リリース前は、徹夜をずっと繰り返して。最後のエディットの作業も、自分も入っとったんで、結構それが面倒くさかったっすね。"築港"も、トラックの上音を自分が作ったんで。トラック難しいなみたいな。2年間ラップしかしなかったんで、ラップ以外のほうが大変やなって思ったっすね。MVとかのマーケティング、トラック、ミックス、マスタリングが。俺、ラップしかしてなかったやみたいになって、最近それの面倒くささに気付いたって感じ。

MIKADO - そう。作ってる時全然、金なかったんすよ。だから、本当はミックス外部に発注したいけど、金ないし、これ、自分でやるしかないってなって、Lion Meloっていうエンジニアとミックスもほぼ全部、自分が一緒にやりましたね。

MIKADO - そうっすね。ここを、こうしてほしいっつって、海外の人のハウツーとか見て、この人これ入れてるから、これ入れてみやんっていう細かいリクエストを出して。最近の人は入れてるらしいんで、このEQをここだけ上げて、これ、やってみやんって、そういう提案とかしてました。

MIKADO - そうっすね。ラップはほんま、しゃべってるだけなんで。

MIKADO - ですね、多分。でも後半のほうが、古さは古いんかなって感じですね、時期的には多分。

MIKADO - 全然、簡単やったっすね。"Finally"とか超さくっと。んーんーんーんーみたいな感じで鼻歌、歌っとって、歌詞はめて、ワンバースいって。これで終わりってなって、スタジオ出てコンビニ行って、コンビニにおるときに、やっぱツーバース目書こうってなって、コンビニから帰ってきて、スタジオ入って10分ぐらいで、録ってもうたみたいな。速いからいいとか、遅いから悪いとかは全くないと思うんすけど、はよできるから、楽しいから次々やりたくなるみたいなんは、あるんすよ。

MIKADO - そうっすね。何ならリミックスより先にこっちのバージョンをやっていたんですよ。7とKohjiyaが入るってなって、自分のバースあったら長いなってなって、一回消して自分のやつに入れようかなみたいな。それは、何とでもなるなって感じです。

MIKADO - そう。構成とかも入れ替えたりしてやりましたね。

MIKADO - 結局リミックス作ったら、これいけんなとなったっすけど、リミックスまでつながるあれは、なんもなかったっすね。"言った!!"自体をもともとサンクラにあげようと思ってたんで。

MIKADO - 友達の家でレコーディングしとって、ばって、録ってもって。隣の部屋におる友達らに聞かして、これ明日かきょう上げたいんやけどって言ったら、「いや、やめとったほうがええで、これ結構いいぞ」って言われて。そうなのかなって感じだったんですけど、ちょうどラップスタアぐらいの時期にリリースして、思ったより反響来て。で、7に声掛けてって感じっすね。Kohjiyaもちょっと前から交流あったんで言って、「客演、多いからやめとくわ」って一回なったんすけど、ちょっと経ったら夜、電話かかってきて、やっぱやりたいですってKohjiya言ってきて。よし、じゃあやろうっつって、やったっすね。

MIKADO - はい、しとったわけじゃないっすね。そうなんやみたいな感じっすね。

MIKADO - 確かに。これ、タイプビートでやったんすけど、Kanyeタイプビートやったんすよ。ENELってやつがフックやっとんすけど、夜中スタジオ行ったら、ENELがスタジオ入っとって、「ミカ君、これ入ってほしいんですけど」ってフックの途中ぐらいで言われて、「いいね、やろう」みたいな。フックもちょっと一緒に考えて、そのまま、ばって録って、これ、いいんちゃう?みたいな感じだったっす。

MIKADO - そうっす。

MIKADO - 地元は分からんすけど、自分の周りでいったら、すげえいい感じですね。結構うまいっていうか、個性あるやつら、いっぱいおるし。若い子も結構増えてきて、自分だけじゃなくて、和歌山がっていう言われ方もするし、そこは、いいなとは思うんですよ。

MIKADO - ホムさんとかそこら辺が上にいて、その上の世代は正直、聞いてないっすね。多分いてたと思うんすけど、ジャンルもオールド系とかが多かったんで。だから、同世代のラッパーでいったら、ほんまTOFUしかいてなかったと思うんです。

MIKADO - 俺、その本は見てないっすけど、相当変わってはいます。普通に超クリエイティブな人間ですごいですね。最初のほうは、PVからジャケット、トラック、ミックス、ボーカルから全部自分でやっとって、アートディレクターみたいな感じだったんですけど、トラックに絞って。発想が超面白いんすよ。何それみたいな。なんで、俺らの先生で、すげえ意味が分からんことを、ずっと言われとったんすよ、最初ほんまに。でも今なって、めっちゃ面白いって後で気付くみたいな感じですね。それに俺も多分、影響されて、ホムさんが地元おらん代わりに俺がそういうこと、今やっとうみたいな感じっすね。プロデュースじゃないですけど、こうしたほうがいいんちゃう?みたいな。ちょっとクレイジーティーチャーっすよね、それかマッドサイエンティスト的な、ちょっと人間的には欠けとうとこもあるけど、やばいっすね、普通に才能が。

MIKADO - ずっとなんすよ。ずっとやってるし、ずっと変なこと言ってんすよ、一日中。やばいみたいな。こっちも笑うしかできやんみたいな。でも、できたらすごいっすねみたいな。すごいビジョンを持ってますね、今も。

MIKADO - そうっすね。明日も会うし、電話とか、ちょくちょくしてて。もう自分は次のアルバムができてるんすよ。それが全曲Homunculu$プロデュースで、全部一緒にやって、今ブラッシュアップの作業なんすけど。だから結構、頻繁に連絡は取って、曲送り合ってって感じで。

MIKADO - 年始とか。本当は年末にやろうと思っとったんすけど、ミックステープがまだ引っ張れるなって。

MIKADO - 俺はちょっと急いでるかもしれんみたいな感じで、いろんな準備が整い次第出す予定です。でも、曲的にはもう。

MIKADO - ほぼそろってる。一回、自分がとれる分とって、多分13〜4曲ぐらい今あって、ホムさんに全部パックにして送って。ブラッシュアップしつつ、これに足りやんものは何か見つけるわっていって、今その段階っす。

MIKADO - そうっすね。ちなみに、次のアルバムも入ってないっすよ。

MIKADO - 入れてもいいんすけど、正直俺は多分1人の世界みたいな感じで作ってて、意外と客演を入れにくいんすよね。呼ばれたら、それに合わせることはできるんすけど、入ってもらうってなったら、全然ビジョンが見えへんくて。そういう詰め合わせ的な曲、普通にあるじゃないすか。強いとこと強いとこ入れて。

MIKADO - それ全然、面白くないしみたいな。いい曲もあるんすけど、こことここ合わさって、めっちゃいつもより良うなってるみたいな。普通に意味、分からんみたいな曲あるんで、そうなったら嫌やなっていう。

MIKADO - だから、それこそ"言った!!(Remix)"とかは、超みんないい感じに合わせてくれてよかったなっていう。そういうフック作りも、別にいつもしてないし。基本、レコーディングも1人で完結してしまうんで。

MIKADO - だから、そこにおったら入るけどって感じですね。後から、出来上がった曲に対して入れるんが、ちょっと難しいなってきたって感じです。

MIKADO - 取りあえず、いい作品、残る作品、作りたいなってなって。『Re:Born』もそうやったんすけど、普通に友達に、「俺、今、死んだら伝説になると思う?」って言って、残るかな、今、俺が作ってる音楽ってharkaとかENELに聞いたら、「うーん」って言っとったんすよ。じゃあ俺、死んだら終わるなみたいな。じゃあ、ここでリボーンせなあかんみたいな。そういう意味で、また生き返れるような音楽、作りたいなっていう。いったら、クラシック。先に、クラシック作るぞみたいに言ったら結構ださいから、あれなんすけど、そういうモチベーションはありますね。プラス、ラフにそういうの作っていきたいなってのもあるんすけど、目標でいったら、取りあえず年内はライブやりまくって経験積んで、来年はだいぶペース落として、自分主催とかワンマンとかやりつつ、今アジアとかでツアーできるような動きをしていこうって考えてる感じですかね。取りあえず今後は、世界に向けて一回動いてみたいな。見たことないものを見たいっす、自分も。リスナーも、こんなん見たことないっていうのを見せたいみたいな感じはする。

MIKADO - わくわくさせたいっすね。

Info

MIKADO - 『Re:Born Tape』

https://linkco.re/cqN1s7qY?lang=ja

RELATED

【インタビュー】DYGL 『Cut the Collar』| 楽しい場を作るという意味でのロック

DYGLが先ごろ発表したニューEP『Cut the Collar』は、自由を謳歌するバンドの現在地をそのまま鳴らしたかのような作品だ。

【インタビュー】maya ongaku 『Electronic Phantoms』| 亡霊 / AI / シンクロニシティ

GURUGURU BRAIN/BAYON PRODUCTIONから共同リリースされたデビュー・アルバム『Approach to Anima』が幅広いリスナーの評価を受け、ヨーロッパ・ツアーを含む積極的なライブ活動で数多くの観客を魅了してきたバンド、maya ongaku

【インタビュー】Minchanbaby | 活動終了について

Minchanbabyがラッパー活動を終了した。突如SNSで発表されたその情報は驚きをもって迎えられたが、それもそのはず、近年も彼は精力的にリリースを続けていたからだ。詳細も分からないまま活動終了となってから数か月が経ったある日、突然「誰か最後に活動を振り返ってインタビューしてくれるライターさんや...

MOST POPULAR

【Interview】UKの鬼才The Bugが「俺の感情のピース」と語る新プロジェクト「Sirens」とは

The Bugとして知られるイギリス人アーティストKevin Martinは、これまで主にGod, Techno Animal, The Bug, King Midas Soundとして活動し、変化しながらも、他の誰にも真似できない自らの音楽を貫いてきた、UK及びヨーロッパの音楽界の重要人物である。彼が今回新プロジェクトのSirensという名のショーケースをスタートさせた。彼が「感情のピース」と表現するSirensはどういった音楽なのか、ロンドンでのライブの前日に話を聞いてみた。

【コラム】Childish Gambino - "This Is America" | アメリカからは逃げられない

Childish Gambinoの新曲"This is America"が、大きな話題になっている。『Atlanta』やこれまでもChildish Gambinoのミュージックビデオを多く手がけてきたヒロ・ムライが制作した、同曲のミュージックビデオは公開から3日ですでに3000万回再生を突破している。

Floating Pointsが選ぶ日本産のベストレコードと日本のベストレコード・ショップ

Floating Pointsは昨年11月にリリースした待望のデビュー・アルバム『Elaenia』を引っ提げたワールドツアーを敢行中だ。日本でも10/7の渋谷WWW Xと翌日の朝霧JAMで、評判の高いバンドでのライブセットを披露した。