【インタビュー】IO 『four』| 昨日の自分よりいい曲を作りたい
今年KANDYTOWNの終演という大きな節目を迎えたIOが、ソロアルバム『four』を11月にサプライズリリースした。4年ぶり4作目となる今作は、これまでのIOの作品同様にミニマルな統一感はありつつも、Watsonや$MOKE OG、Kohjiyaなど若手アーティストがフィーチャリングで参加。またIOと同じくAOTLに所属するGooDeeが7曲でプロデュースを担当しサウンド面でも、ソロアーティストとしての懐の深さをみせた作品となっている。
前作までは自身の作品についてはメディアにあまり語ることはなかったIOが、今作について、そして自身の今のモチベーションについてなどロングインタビューに答えてくれた。
取材・構成 : 和田哲郎
- ソロとしては4年ぶりですが、収録曲の”Faded ”や"Your Breeze"は2022年からリリースされてました。もう少し前にリリースする予定だったんですか。それとも、特にゴールは設定せずに作ってましたか?
IO - そうですね。もう少し本当は早く出す予定ではあったんですけど、妥協はしたくなかったので、納得いくまでやろうかなって感じで、ちょっと延びてこのタイミングになりました。
- 全体の統一感がすごくある作品だなと思いました。クオリティー面で、一番、最後までこだわった部分は?
IO - 自分ではこれまでよりも長い期間制作してた分、意識はしてなかったのですが、最終的に完成したときに、トーンが揃っていた感じはあると思いました。それはGooDeeが入ってくれたことによって可能になったと思います。元々書いてた曲でも、ちょっとビートが違うなっていうものをGooDeeに引き直してもらったり新しく作ってもらったりっていうのをしていたので、多分そういうところが統一感として出たのだと思います。
- GooDeeさんは今作で7曲プロデュースしていますが、もともと、どういう出会いだったのですか?
IO - 出会いは、GooDeeはAOTLに所属していて。NOBUさんからGooDeeっていう、すごく格好いいトラック作ってプロデュースもできる奴がいるから1回セッションしてみないかっていうので会って、それから何でもGooDeeに頼むようになりました。
- Yo-SeaさんもGooDeeさんとは、すごくセッションがしやすいと言ってましたね。
IO - 多分、人柄もすごくあると思います。GooDeeは、すごいアーティストなんですけど、フランクで人間としてもすごい格好いいし、セッションしやすい感じなんですよね。
- どういう感じでセッションしていくのですか。
IO - 時と場合にもよるんですけど、2パターンあって、一つは、自分が、元々作ってたものがあって、ビートを作り直して欲しいって頼むものとゼロから作る時ですね。ゼロから作るときは、好きな曲だったり、こういう感じのっていうテイストを本当にざっくり伝えて、それをGooDeeが形にしていって、ギターはもっとこういう感じがいいとか、ドラムをもっとこうしようとか、柔軟に話し合いながら。自分の好きなものと格好いいゾーンを理解してくれてるから、外さないというかスムーズに進みやすいですね
- それこそKANDYTOWNではNeetzさんとRyohuさんがビートを作ってたと思うんですけど、彼らとGooDeeさんは全然違いますか?
IO - そうですね。割とNeetzとかRyohuからビートをもらう時は100パーセントの状態で来てラップを乗せるだけで、俺もKANDYTOWNの作品に関しては、NeetzとRyohuがKANDYTOWNの色だなと思って、余計な口出しはせずに自分はラッパーとしてラップを乗せるだけって感じだったんですけど、GooDeeの場合は、自分のアルバムっていうのもあるから自分の音だったり、好きなものを表現するために合わせてもらって一緒に作ったりっていう感じですね。
- 今作で言うと、どの曲がどっちのパターンに当てはまりますか?
IO - ゼロから作ったものでいうと”AMIRI DENIM”とか”Sequence”もそうです。あと、”Honto”はGooDeeが持ってたビート。”6 In Da Morning”とか、”Racinʼ”と”Tokyo Freeway”は、別のビートで元々やっていて、アルバム用に一部作り直してもらったものです。”GooDeeʼs Interlude”に関してはGooDeeの世界観で、”Sequence”の前の情景が浮かぶようなものとしてGooDeeが作ってくれました。
- イメージの共有は細かく話すんですか。
IO - 元の曲をGooDeeが聞いた上で、俺のほうで、ちょっと冷たい感じにしたいとか、そういうぐらいのニュアンスを、まず伝えてGooDeeが作ってくれて。それに対して、もうちょっと音数を減らしたいとか、そういう感じですかね。“AMIRI DENIM”に関しては、もっと音数が多い、割と派手な曲だったんですけど、引けるものは全部引いて、本当にシンプルな形になりました。
- 今作は基本的には引き算が多い印象ですね。
IO - なるべくシンプルに、ソリッドな感じにはしたかったので引き算でしたね。
- IOさんの中で、年々ソリッドなものが好きになってきてるのか、そこはずっと変わってない?
IO - 元々割と音数が多い派手な曲よりは、ちょっとシンプルだったり、冷たいというか、青い感じの曲が好きではあったんですけど、より加速した感じかもしれないです。年々シンプルになってきてるかもしれないですね。
- 聴く曲もそういう傾向?
IO - USの現行を聴いても、めちゃくちゃシンプルな曲も多いから、そうなってるんだと思います。
- なるほど。1曲目も”Tokyo Freeway”っていうタイトルですし、景色が流れてく、車を運転しながらの情景を感じるリリックが多いような気がするんですけど、それは意識してましたか?
IO - ビートを聞いてリリックを書き出すと自ずとそうなるのかもしれないです。意識してやってるっていう感じではないですね。
- ビートを聴いてリリック書き始める時って、どういうことが思い浮かんでくるんですか。
IO - 曲と、自分のその日の気分とか状況にもよるんですけど、意図的にというか意識してっていうのは、あんまりないかもしれないです。
- "Tokyo Freeway"は、どういう作り方をしたんですか?
IO - "Tokyo Freeway"に関しては、元々他のアーティストとフィーチャリングする予定の曲があってスタジオに一緒に入ったんです。30分ぐらいで自分はすっと書けたんですよ。でも予定していた曲がなくなって、ふと聞き返した時に、これ、自分のアルバムに入れてもいいかもなと思って。多分これがKANDYTOWNのラストライブをやる前に、一番、最後に書いた曲だと思うんです。だから多分その先のことがリリックに出てきていて、武道館が終わってこの曲あったなと思って聞き返した時に、リリック的にもKEIJUに入ってもらったら、すごい良さそうだなと思ったんです。
KEIJUにバースを書いてもらってる間に自分でフックを5、6パターン作ったんですけど、中々しっくり来なくて、このアルバムでも客演で入ってるKohjiyaに相談してみて、これ、「Kohjiyaだったらどんな感じで入れる?」って。それが、すごい良くて、最初はメロだけ送ってもらったと思うんですけど、そのままリリックも一緒に作って、だから、これはバースに関しては自分で書いて、フックだけぽかんと空いてたものだったんですけど、Kohjiyaがライターとして参加してくれて最終的にフックが埋まりましたね。あんまり意識して”Tokyo Freeway”って曲を作ろうとか、そういうのは特になくて、本当、棚からぼた餅で出来ましたね。自分の作品に入れる予定じゃなかったから、すごい気負って作った感じもなかったから、急に降ってきた曲って感じです。
- 今回だと『左利きのBenz』もChaki Zuluさんがリリックの所でもクレジットされてるじゃないですか。そういうビートメーカーの人とか、他のメロディーをちょっと一緒に共作するみたいなことって、これまではあったんですか。
IO - これまでは、前回のアルバムでGOODMOODGOKU (Dexus Ogawa)がライターとして入ってくれたものが1曲だけあったんですけど、今回は割とチームで作った曲が多くて。Chakiさんともスタジオ入りながら、自分で書いたリリックを、「こっちよりこっちのほうが伝わるんじゃない?」っていうディスカッションしながら作ったり、あとは採用してないけど、本当にいろんなアーティストに一回フックをメロだけとってもらうとかっていうのもいろいろ試行錯誤して。自分でちょっと違うなってなったらMUDに頼んでみたり、3Houseに頼んでみたりとか、いろいろ試しながらやってみました。
- そういう作り方を試してみていかがでしたか。そういう作り方するとMUDさんにしろ、3Houseさんにしろ、外から見たIOさんのイメージから作っていくみたいな形になると思うんですけど、すっと受け入れられるものなんでしょうか。
IO - 採用してないのも結構あるんですけど、そういう角度もあるのかとか、いろんな詞、角度から、いろんな、この曲に対して、そういうアプローチの仕方があるのかとかも気付くから、すごい面白かったです。
- 自身で5、6パターン、フック作ったということですが、いろいろ試したくなっちゃうところはあるんですか?
IO - 別にたくさん試したいわけじゃないんですけど、しっくり来ないから、しょうがなくって感じですね。特にこれは最初、バースは自分のアルバムじゃないっていうのもあって、本当にさらっと書けちゃった分、自分のアルバムに入るってなってから、ちゃんと形にしないとっていう意識を持ってしまったがために逆に迷ってしまった感じでしたね。
- しっくり来る、来ないというのは感覚的なものですか?
IO - 感覚ですね。結局自分のタイミングとか、自分で格好いいと思えるか、思えないかだと思いますね、
- “Honto”は、Watsonさんが参加してますけど、これまでのIOさんって、年の離れた若手アーティストと客演で一緒にやるってイメージがなかったので驚きました。IOさんから見たWatsonさんの魅力って?
IO - どう考えても格好いい。衝撃的に格好よかったし、この2023年において、ラップだけでかませる奴ってそんなにいないよなって思ってて、僕も割と昔からダブルミーニングとか割とやってるほうではあったんですけど、それ全開でラップでヒップホップでやってる奴は格好いいよなって。年齢とか関係なしに単純に格好いいし、本当にオリジナルだと思うし、今のヒップホップの流れをWatsonがつくったんじゃないかなって思うぐらい完全に輝いてます。だから単純に自分もラッパーとして1曲、作ってみたいと思ったっていう感じですね。
- どういう感じの曲にしたいとは伝えたんですか。
IO - いや、全く伝えなくて、本当に自分が最初にバースとってて、フックもとった状態でリリックと曲だけ送り付けて、入ってもらえないかっていうふうに言ったら、返ってきたって感じですね。
- 返ってきたものを聞いていかがでしたか。
IO - 最高でした。普通の人だったらできないことを簡単にやってるっていうか、でも、本当にWatsonについて来れなかったら2024年いけないよって俺は思います。完全に希望ですね。自分もラッパーとして影響も受けたし、いちWatsonのリスナーとしてもすごいなと思う。
- 「はと麦茶」と言うワードはこれまでラップで聴いたことなかったですね。
IO - はと麦茶をラップの中に入れてきた人とかいないですもんね。あとメロディーラインとかも普通じゃないですよね。そこはWatsonの元々持ってるソウルだと思うんですけど、それが常識とは違うというかストリート上がりの人、音楽習ってた人とかじゃ多分、逆にできないようなものだと思うんです。だから本当に自分のスタイルでやってきて出てくるものだと思うから、ヒップホップとしても未来だと思うんですよね。
- ちゃんと歌を習ってやってるメロディーっていうよりはKodak Blackとか。
IO - 本当にUSの現行の人たちに近いと思うんですね。というかそれだと思うんです。あの人たちは別にそんなの関係ないじゃないですか。だから音楽かじってる人とかは気に入らないかもしれないですけど、ヒップホップとしてはあれが一番の正解というか、Watsonじゃないと出てこないものだから、ヒップホップとしては一番格好いいものだと思うんですよね、。
- この曲、SNSだとIOさんの「唐揚げみたいにヒヨッコから成り揚がる」というリリックが話題になっています。
IO - 「唐揚げみたいにヒヨッコから成り揚がる」は、俺は2年前ぐらいから温め続けてたんです。ただ、KANDYTOWNで使うには、ちょっとコミカル過ぎるというか、ちょっと違うなっていうのはあって、いつこの唐揚げ揚げ終わろうかなって思ってたんですけど。KANDYTOWNの”Curtain Call”のMVを撮ってた時に、みんなの前で言ってみたんですよ。そしたら結構、面白いねっていう反応が来たから、ずっと温めててどこで使おうかなって思って、Watsonとやろうって時にちょうどそのピースがはまって、ここしかないなっていう。ちょうど今一番いいタイミングで処理できたかなっていう。
- KANDYTOWNのメンバーといる時のIOさんは、リーダー的なポジションだし、盛り上げ役でもあると聞いたことがあったので、そういう側面が作品にも出てきてるのは、すごいいいなって個人的に思いましたね。
IO - どうしてもKANDYTOWNのIOっていうものとしてKANDYTOWNを背負ってるので、自分の見られ方イコールKANDYTOWNっていうものは、ずっと思ってたんで、これからもそこは変わらないんですけど、素の自分に近いというか、難しい考え方があんまなくなったのかもしれないです。この年になってっていうのもあると思うし。
- 聞いてみたかったので聞けてよかったです。続いて、”Your Breeze”は、2022年にリリースされた楽曲です。客演で参加しているYo-Seaさん自身もアーティストとしての姿勢とかが変わってきてるのかなってすごく感じるんですけど、IOさんから見て、今のYo-Seaさんって、どういうアーティストだと思うんですか。
IO - Watsonと近いかもしれないですけど、Yo-Seaは本当に希望だと思うんです。特にYo-Seaのスタイルって日本でいないゾーンだったと思うんで。R&Bだけどヒップホップの要素もあって、でも、もっと大きなフィールドにリーチできる。Yo-Seaが活躍することによって、よりヒップホップシーンの裾野が広がっていくし、R&Bシーンっていうものが、また日本で大きくなっていくと思うし、やっぱり希望です。
- この曲も今言っていたようなYo-Seaさんの魅力が引き出されてる1曲なのかなと思うんですけど、制作の経緯を教えてください。
IO - 結構、古い曲なんで自分も、ちょっと分かんないですね。1年半前とかに作ってた曲だと思うんで、どうやって作ったか覚えてないですけど、ビートをもらってYo-Seaとやりたいなこの曲って思ったはず。でもそのあとはちょっと覚えてないです。ただ、奥さんとケンカした日に、このバースを書いたっていうのだけは覚えてます。奥さんとケンカして1人で車の中でバースとフック一気に書き上げたっていうか降ってきましたね。
- ポジティブな出来事より、そういう怒りとか悲しみがイマジネーションになるアーティストが多いと思うんですけど、IOさんもそうでしょうか。
IO - そうかもしれないです。でも、奥さんとケンカして、家を出た瞬間、チャンスって俺は思ったんです。このビートは手元にあって、いつか書こうと思ってたんですけど、今の自分のライフスタイルとこのビートを聞いて浮かぶ光景と、しっくり来ないなっていう部分があったんですけど、家を出た瞬間、この曲今書けそうって思って、車の中ですごい爆音で聞いて、フックを江の島でボイスメモにとったって記憶はありますね。
- ケンカするってすごくカロリー持っていかれるものだと思うんですが、一方で、家を出た瞬間に、そういうインスピレーションみたいなものが同時に降ってきたんですね。
IO - ただ、ケンカしてずっと考えてても、怒りとか落ち着く時間が絶対僕は必要だと思うんです。そうしないとお互い燃え上がっちゃうだけだと思うから、その時は距離を置いて、僕の場合はそういう時が切ない曲とかは一番書きやすい。普段と違う状況なので、そっちのほうが書きやすいんですよね。
- IOさんには、このビートが、そういう切ないなものとして聞こえてたっていう?
IO - そうです。夏の終わりのちょっと寂しい感じというか、切ない感じはずっと思ってて、それが重なりましたね。
- つまり逆をいうと普段のご家族との生活が幸せであるからこそ書けなかったみたいな?
IO - そうです。だから幸せを普段求めにいってるけど、それだけだとラッパーとして逆に難しい。元々『Your Breeze』は、自分の中で、もう会えない仲間に対してと、その夏の終わりを重ねた感じで書こうかなと思ってたんですけど、その展開が来たんで、ちょうどよかった。こういう曲になりました。
- 今のはインタビューに載せても大丈夫?
IO - いいですよ、別に。
- 家族がいる充足感と、ラッパーとして表現することって両立しない部分もあると思うんです。
IO - ちょうどC.O.S.A.君とも話してて。ラッパーとして、もちろん幸せになりたいから生きてるし、幸せをつかみにいこうっていう動きを自分でするけど、その反面ラッパーの自分として、すごく這い上がるようなハングリーさが無くなったりするんじゃないかって怖さもあったり、でも、それが自分の中で両立できないっていうのがあるよねっていう話をしてて。前のC.O.S.A.君の作品に”Jungle”って曲で入れてもらって、それが自分の中の1個、答えですね。俺は幸せになるけど、それがラッパーとして負い目とは思わないって言ってくれてその曲を一緒にやろうって、自分の中で一つ大きな瞬間だったと今思い出しました。
- そういう意味だと、”左利きのBenz”は、しっかり充足感が出てる曲なのかなって思うんです。
IO - Chakiさんと前から一緒にやりたくてお願いしたんですが、一応この曲の最初のコンセプトで言うと、ライブで盛り上がる曲が前作とか見た時に、あんまりないなと思っていたので、Chakiさんにライブで歌えたり、フロアが一体になるような曲みたいの作りたいんですよねっていうところから始まって。フックもChakiさんと話しながら、みんなが歌えるようなものだったりとか、今の自分の状況に重ねて作っていって、バースに関しては、自分で一回書き上げて、Chakiさんとこっちのほうがみんなには伝わると思うとか、そういう調整をしてもらって作りました。
- IOさん的には、プロデューサーとしてのChakiさんはどう感じられました?
IO - すごいですね。Chakiさんと曲を作って思うのは、聴く側の人の気持ちをすごい考えてるというか、僕の場合は、自分が言いたいことだったり、自分がこうしたいとかかっこいいと思うのが全てなんですけど、Chakiさんの場合は、聴いた人がどう感じるかとか、そういうところを一番最初に置いてるから、そこが、すごい勉強になった。結局クラブミュージックでみんなが踊るものを作るんだったら、みんなが踊りやすいテンポだったり、歌いやすいワードを入れるとか、そういうことをすごく考えてて、楽器も弾けるからすぐ音も変えられるし、その場で全部作っていった感じでした。
- 次がKohjiyaさんがフィーチャリングされてる”Racinʼ”ですね。この曲は結構アルバムの中でも、ちょっとダンスホールとかっぽいアップテンポな曲なのかなと思うんですけど。
IO - もともとKohjiyaは知っていたんですけど、Kohjiyaが所属しているIsland StateってレーベルのKORKが、最近の曲を聞かせてくれたときに半端じゃなくなってるって思って、すぐKohjiyaとやりたいっていうふうになった。どういう感じがいいかなっていろいろ探ってる中で、Kohjiyaのデモを何曲か送ってもらって、その中で一番フィットするものをとったって感じですね。ビートは後からGooDeeとMellow In Da Streetが手を加えてくれて、もっとより自分のテイストに合うように作ってくれてって感じでしたね。
- この曲も過去よりも、もっと未来に向けて歌ってる曲なのかなっていう感じがするんですけど。
IO - もともとKohjiyaのバースとフックが入ってる状態だったんです。それの流れで書いたって感じで、あんまり自分で意識したことはなくて、Kohjiyaのフックとバースに合わせて自分が入っていったって感じですかね。
- バースは、すごいスムーズに出てくることが多いんですね。
IO - あんまり考えて作ることってないかもしれないです。僕の場合は音を聞いて、書いて、後からそうなんだって自分で、そういうことが言いたいんだみたいに納得する感じなんで、割とリリックはそんなに時間かからない。書くまでは長いんですけど。それよりも、その曲の全体のトーン、調整に時間をかけますね。レックも最大でも5、6テイクぐらいしかしてないし、ビートが決まってから書き出すまでとか、その気分になるの待ったりとか、レックしてから音を足したり、引いたりとか、音色を変えたりとか、そっちのほうが時間かかるタイプかもしれないですね。
- ミックスに関しては、今作もTsuboiさんですけど、しかもレコーディングもTsuboiさんのスタジオでやられてる。かなり長い付き合いなると思うんですけど、どういうやりとりが多いですか。
IO - Tsuboiさんと、僕はやりとりすることはほぼないですね。お任せです。ミックスとかは逆に興味なくて、俺。どっちかっていったら音数を減らしたりとか、たたき方とか、そういうとこのほうがあって。
- プロデューサーと話すことが多い?
IO - そうです。声のミックスマスタリングはTsuboiさんに任せたら100パーセント間違いないっていうのは分かってるから、そこで俺がなんか言うことはないです。Tsuboiさんもアーティストの中のアーティストなので。そこで俺がとやかく言ったらTsuboiさんに頼む意味がないってなるから、Tsuboiさんにお願いしてる以上、好きにやってくださいって感じです。
- IOさんにそこまで言わせるTsuboiさん、すごいですね。
IO - 意味分かんないです。あり得ないぐらい変わって返ってくることありますから。でも、それはTsuboiさんも俺のその好きなトーンだったりとか、ある程度理解してくれてると思うんで、本当に100パーセントお任せしてますね。
- 次が”AMIRI DENIM”ですけど、個人的には、この曲がアルバムの中で、ヒップホップを一番感じるなと思いました。
IO - 現段階で”AMIRI DENIM”が僕の中で一番気に入ってる曲ですね。自分の中でも今までの曲と違うものができたと思うし、ビートはGooDeeなんですけど、元々は結構いろんな音が入ってる中で、減らして一番シンプルな形にして、バースも基本1本だし、ガヤも入ってないし、一番本当にシンプルに作ったって感じですね。
- 自分が作ったことないから分かんないですけど、シンプルなものを出すのは不安さとか怖さみたいなものって全然ないですか。引いてくみたいなのって普通、心理的には、ちょっと足したくなったりみたいなほうがあるのかなと思うんですけど。
IO - 怖さはあんまりないですけど、元々シンプルなもので格好よくできたら、それが一番格好いいっていう考え方は自分の中であるので、できるだけシンプルにしたい。特にアルバムの中でもよりシンプルになった曲って感じですね。割とラップはしてる曲ですが、これもフックは、めちゃくちゃ時間かかってる気がしますね。これは3Houseにもフックを1回入れてもらって、GooDeeにも入れてもらって。でも色々試した上で、最終的に自分がスタジオで、ほぼフリースタイルみたいな感じでやって、割とフリースタイル感のある曲だとは思います。
- “AMIRI DENIM”ってワードもそのときに出てきた?
IO - 確かにいつ出てきたんだろう。覚えてないです。
担当ディレクター - 最初バースの頭にこの「AMIRI DENIM履いて」っていうラインがあって、構成を整えていく時に、フックになっていきましたね。
IO - みたいです。ちなみに言い忘れたんですけど、"Racinʼ"もMALIYAちゃんが入ってくれてますね。なんか足りないなって思って、声のサンプルみたいなのが欲しいなってなったとき、MALIYAちゃんにお願いして入ってもらいました。
- 元の構成がシンプルだからこそ、一つスパイスを足すだけで変わってしまうので、仕上げるのに時間がかかるっていうのがすごい納得できる気がします。
IO - そうなんです。
- IOさん的に、この曲、他の曲と違うなって、さっきおっしゃってたんですけど、もう少しそこを説明していただくと、どういう部分が?
IO - どういう部分、違いますかね、これ。多分これは僕の中でUSの現行聞いてる人が一番聞いてくれるんじゃないかな。だから日本語ラップばっか聞いてる人は、言い方あれですけど、あんまり分かんないかもしれないと思うんです。今、僕が聞いてるUSのヒップホップとかで一番、影響された曲かもしれないですね。
- ちなみに今聞いてるUSのヒップホップってどの辺りが多いですか。
IO - 常に新しいのを聞いてますけど、これ書いてた時とかはFutureとか、Lil Babyとか、でも、J. Coleとか、ずっと聞いてるし、Lil Tjayとか、あの辺りをちょうど聴いてましたね。でも、今は結局J. Coleが一番好きです。
- "Raise"はMUDさんとともに$MOKE OGさんが入ってます。
IO - "Raise"は、ふと書いたんですよね。"6 In Da Morning"と同じ日に20分くらいで書いたんですよね。自分のバースを書き上げて、ずっと$MOKE OGと曲をやりたいと思っていたので、入ってくれたら、すごい格好いいかもと思って連絡して、そしたらすぐ返してくれて、フックが最後にできましたね。今思ったらフックをいつも空けてるんですよね。フックをどうしようかなってなって、自分で何回か試したんですけど、あんまりぱっと来なくて。MUDどうだろうと思って、MUDに連絡して入れてくれたって感じの流れでした。
- $MOKE OGさんもまたWatsonさんとは違う魅力があるラッパーだと思うんですけど。
IO - $MOKE OGに関しては、いてくれてありがとうですね。特に$MOKE OGは東京なんで、自分の思い描く東京のラッパーってこうだよなみたいなものとか、自分が若い頃に憧れてたラッパー像みたいな、ザ・ラッパーってものを体現している。本当に今のこの世代で逆に異色になってくるじゃないですか。オートチューンを使うようなスタイルが主流の中で、ラップでかませる奴っていうのがはっとさせられるっていうか、めちゃくちゃ格好いいなって思います。本当にザ・ラッパー。同い年っていうか、むしろ10歳ぐらい年上なんじゃないかみたいな、それぐらいラップの貫禄も勿論あるし、自分の中で東京のラッパーってこうじゃなきゃなみたいなものをすごい感じます。こういうラッパーがシーンでどんどん目立ってこないと俺は良くないんじゃないかなっていう風には思います。
- 多分15年前、20年前とかは、軸になるようなヒップホップの形があって。それがいつの日か、多様化はどんどんしてると思うんですけど、そういうオーセンティックなヒップホップ像みたいなのを体現してるアーティストって、かなり目立てなくなってるっていう現状はありますよね。
IO - 僕も、ただいなたい奴は好きじゃないんです。その中でも$MOKE OGは、ちょっとレベルが違うというか、正統派なんだけど、自分が思うヒップホップの正統派のど真ん中で、かつラップのレベルもめちゃくちゃ高いと思うし、ビジュアルだったりとか、そういうのが仕上がってるって感じます。ラッパーとして隙がないというか、格好いいと思います。
- ありがとうございます。これはIOさんの部分は、どれぐらい前からあったんですか。
IO - 2年前ぐらいからあったと思います。"6 In Da Morning"と同じ日なんで、多分リリックだけ見ると、結構近いという感じはすると思いますね、トーンとか。その日はこういうトーンをすごくやりたかった日だと思うんです。すごい、さらっと書いたの覚えてます。
- そういう世には出てないデモだけあるみたいなものって、めちゃめちゃあるんですか。
IO - 結構あると思いますね。このアルバムだけでも相当あると思います。このアルバムから外したバースだけあるものとか、フックだけとかも含めたら多分100近くあるんじゃないですか。
- それを、KANDYのラストアルバムとかをやりつつ作ってた?
IO - そうです。でも、フックだけボイスメモとって違うなっていうのとかもあるし、そういう本当細かいの数えたら無限にありますね。
- 毎日、何かやってないと気が済まないみたいな感じはあるんですか。
IO - 全然ないです。全くないです。だから締め切りがないとできないタイプではあるかもしれないです。締め切りがあってもできてないぐらいなんで、まず書くまで、その自分の瞬間、自分のタイミングが来るまでが長いタイプなんですよね。それが自分でいつ来るかも分かんないし。録ったら録ったで一回、飽きるって時期があるんで自分の中で、寝かせてみないと分かんない曲っていうのもあったり、半年後に聞いたら意外といいような曲とかもあるし、最後、音いじるときとかも一回飽きてるから、あんま触りたくないわ、この曲みたいになっちゃったりもするんで。バース書いたり、レックは早いけど、そこら辺の時間が、めちゃくちゃかかるんです。
- そう考えると、逆に4年かかってしまうのも何となく理解できるんですけど、ファーストからサードまでが2016、17、19とかなりスムーズにリリースされてますよね。
IO - なんでなんですかね。でも、今回は制作期間が4年なんですけど、当時のアルバムは2カ月、3カ月とかで作ってるんで。『Soul Long』で言ったら1カ月半ぐらい。時間があったプラスお金がなかったっていうのもあるんじゃないですか。今は、そこら辺に余裕もあるし、無理して作る必要がないというか。
- 今のほうがより自分のペースで?
IO - よりこだわって作れてる。『Soul Long』、『Mood Blue』、『Playerʼs Ballad.』はもう俺は聞けないですもんね。正直全然、納得してないって感じです。
- ありがとうございます。先行で発表していた"Faded"には韓国のGRAYがプロデュースで参加してますね。
IO - GRAYは、Def Jamの人がGRAYとなんかやらないかって感じでビートをばあっと20曲ぐらい送ってきてくれて。何曲か試して作って最終的に"Faded"が残って出たって感じです。
- これも、だから作ったのは結構前?
IO - 結構前ですね。もう何も覚えてないぐらい。アルバムに入れる予定でもなかったんで。
- 発掘してきたみたいな感じ?
IO - 聞き直したときに、このアルバムだったら意外と順番によっては合うかもなと思って、ここに置いたって感じですね。
- これはトラックのほうにもIOさんとGOKUさんのクレジットが。
IO - GOKUにフックのメロを作ってもらったかもしれないです。結局、自分の採用した気がするんですよね。一応クレジットには入れてるんですけど、全く覚えてない。なんのこと歌ってんのかもよく分かんない。これもでも、奥さんと、ケンカした時に作った曲。
- 次が"Sequence"ですね。
IO - "Sequence"は映画用に作った曲ですね。「LAST LIVE」の準備をしながら作った曲だと思うんで、そういう瞬間にしかできないものなんじゃないかなって今リリックを見直すと思います。何かを明確に想像して書いたってわけじゃないですけど、単純にその時曲を作った時に自分から出てきたもの。「夢の後は何残るこの手」とか、そういう気配を感じながら書いてたのかなっていう風に思います。
- 「LAST LIVE」は実際終わった後って、どういう心境だったんですか。
IO - 終わった時とかは終わったなっていう感じだけでしたね。でも、自分の中では、次の日とかは若干の喪失感じゃないけど、今までモチベーションの一番最初がKANDYTOWNとしてっていうのが結構あったらしくて、だからモチベーションがあんまり湧かないというか、なんのためにこれから音楽すればいいんだろうみたいな。だから、やる気もあんまり起きないし喪失感とまでは言わないけど、そういうふわっとした感じがあって。でも1週間ぐらいして曲を不意に書いたら結構出てきて。ふわっと夢なのかなみたいな。夢から覚めたのか、夢の中なのかみたいな寝ぼけてる感じに近かったかもしれないですね。
- 今のIOさんの一番のモチベーションって何になるんですか。
IO - 昨日の自分よりいい曲を作りたいっていう、それが一番かもしれないです。悔しいというか自分の曲に100パーセント納得できてるわけじゃないので。これで終われるって思えるぐらいのアルバムだったり、曲を作るまでは、まだやりたい。あと単純に今また自分でアルバムを作ってみて、音楽を作ることが楽しいっていう風に思えて。だからそれもあるのかなって思います。
- それは先ほどもおっしゃったような、しっかり時間をかけて作り込めたから感じる部分?
IO - 多分それはあるのかもしれないです。自分がイメージしてるものに割と近いものができたりとか。それはGooDeeのおかげもすごいあるんですけど、そういうのもあるから単純に1曲作るってことが楽しいと思いながら作れてるって感じですね。
- ありがとうございます。最後の"6 In Da Morning"について聞きたいです。個人的には"AMIRI DENIM"と、あと"Tokyo Freeway"と、この"6 In Da Morning"がアルバムの軸になっている感じがしました。これがメロウなサイドでやりたかったこととかを実現してる曲なのかなとかを勝手に想像したんですけど、いかがですか。
IO - これは今までの自分のテイストに一番近い部分かつ、それをよりバージョンアップできたのかなってい風に思っていて。これも本当さくっと書けたんですけど、絶対Jin Doggだって思ったんです。僕はすごいJin Doggのサッドでメロウな、もちろんマッドなほうもすごい格好いいと思うんだけど、自分の曲をやるんだったらサットのほうのJin Doggとすごいやりたいと思って書いてもらって。元々はビートも少し違ったんですよ。なんだけどGooDeeに引き直してもらって、そしたらすごく雰囲気出てきて。それでも最終的になんか足りないなって思う中で、Tsuboiさんとスタジオで話しててサックス欲しくないかってなったんです。そこでMELRAWに連絡して入れてもらえるってことになってMELRAWで完成した曲って感じですね。サックスが入ったことによって一番、最後の曲にしようとも思えた。
- ちなみに、午前6時ってIOさんにとっては、例えば、クラブから帰る時間帯だとこれから寝る時間帯だし、家族がいる生活の中だと、例えば、お子さんが起きてきたりみたいなこととか、結構、両面的な意味がある時間なのかなと思うんですけど。
IO - 僕が曲を書くのは、いつも深夜12時以降なんです。なんで、割と曲を書いてスタジオに1人でいて、ちょっと外が明るくなってくるぐらいの時間のイメージで。多分実際に書いてたのも5時、6時ぐらい。ちょうど、そのぐらいのときにリリックを書いてて自然と出てきたって感じですね。
- IOさんにとっては、仕事の時間みたいな?
IO - そうですね。寝る前に家に帰ってるときにって感じ。帰る前って感じです。
- これがあることで、おっしゃったように締め感がしっかり出てる。
IO - 元々は1曲目にしようかなっていう気持ちもあったんですけど、MELRAWのサックスが入ったことによって、これは絶対最後っていう風になって。MELRAWも3テイクぐらいしたっけ?
ディレクター - ですね。3テイクの中から選んだって感じ。
IO - 3テイクで決めてきて、その中で一番自分の好きなテイクを選ばせてもらった。Jin Doggも一緒にスタジオ入ったんですけど、僕のリリックがバースとフックに入ってる中で来てくれて、速攻書いて、速攻帰っていきましたね。
- かっこいいですね。
IO - あっという間に、多分2人とも20~30分で絶対書いてて、MELRAWも3テイク。この曲はだから全員早かったっす。ただ、これも音を最終的にいじる段階で結構いろいろやったんで。2バース目のJin Doggはキックを乾いた音にとかTsuboiさんが音の微調整をいろいろ試してくれてたんで、そこで結構時間かかったけど、その分納得いく曲になりました。
- ありがとうございます。これで全曲について話してもらいました。1月のワンマンについてもお聞きしたいです。規模感的に最大のワンマンだと思いますが。
IO - MVもそうなんですけど、dutchが演出に入ってくれてるので、dutchとこれからいろいろ話しながら作っていこうと思ってます。
- 新曲もすごいチャレンジングなMVでしたね。
IO - あれに関しては、dutchに任せたって感じですね。俺はdutchの言うことだったらチャレンジできるし、ずっとdutchとやる時はdutchとじゃないと作れないものになると感じる。Tsuboiさんと同じでdutchに頼む以上はdutchの言うこと聞くよって感じでやってます。ワンマンの演出もdutchが入ってくれるんで、細かいことはこれからですけど。でもワンマン自体、自分のワンマンライブは久しぶりなんで、いろんなことはしようかなと思ってます。
- ありがとうございます。2023年はIOさんにとってはすごく大きい年だったかと思うんですけど、改めて振り返ってみて、どういう年だったでしょうか?
IO - そうなんですよね。今年だったかあれって感じですね。でも、あんまり過去は振り返らないんで。
- 来年やりたいことは?
IO - それもないんですよね。今を見てる。でも、単純に今は自分が納得できる曲を作れるように、曲を作るのが楽しいんで。それをその瞬間で楽しんでる感じなんで、また早く何か次の作品とかを作っていきたいなって思いますね。
- ありがとうございます。楽しみにしてます。
IO - ありがとうございます。
Info
■4th Album『four』
発売日:11月24日(金)
視聴URL:https://umj.lnk.to/io_fourPR
M1. Tokyo Freeway feat. KEIJU (Pro. GooDee)
M2. Honto feat. Watson (Pro. GooDee)
M3. Your Breeze feat. Yo-Sea (Pro. J earth)
M4. 左利きのBenz (Prod. Chaki Zulu)
M5. Racin’ feat. Kohjiya (Pro. Mellow In Da Street, GooDee)
M6. AMIRI DENIM (Pro. GooDee)
M7. Raise feat. MUD, $MOKE OG (Pro. NGONG)
M8. Faded (Prod. GRAY)
M9. GooDee’s Interlude (Pro. GooDee)
M10. Sequence (Pro. GooDee, THE SIXDAYTONA)
M11. 6 In Da Morning feat. Jin Dogg, MELRAW (Pro. GooDee, The Anticipation Illicit Tsuboi)
◼️Album Credit
M1. Tokyo Freeway feat. KEIJU (Pro. GooDee)
Lyric: IO, KEIJU, Kohjiya
MUSIC: GooDee
Recorded & Mixed by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Toritsudai
Mastered by Colin Leonard at SING Mastering, Atlanta, GA using SING Technology® (Patented).
M2. Honto feat. Watson (Pro. GooDee)
Lyric: IO, Watson
MUSIC: GooDee
Recorded & Mixed by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Toritsudai
Mastered by Colin Leonard at SING Mastering, Atlanta, GA using SING Technology® (Patented).
M3. Your Breeze feat. Yo-Sea (Pro. J earth)
Lyric: IO, Yo-Sea
MUSIC: J earth
Recorded & Mixed by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Toritsudai
Mastered by Colin Leonard at SING Mastering, Atlanta, GA using SING Technology® (Patented).
M4. 左利きのBenz (Prod. Chaki Zulu)
Lyric: IO, Chaki Zulu
MUSIC: Chaki Zulu
Recorded & Mixed & Mastered by Chaki Zulu @ Husky Studio
M5. Racin’ feat. Kohjiya (Pro. Mellow In Da Street, GooDee)
Lyric: IO, Kohjiya
MUSIC: Mellow In Da Street, GooDee
Additional Vocal: MALIYA
Recorded by GooDee @ Sakura Garden Studio
Mixed by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Toritsudai
Mastered by Colin Leonard at SING Mastering, Atlanta, GA using SING Technology® (Patented).
M6. AMIRI DENIM (Pro. GooDee)
Lyric: IO
MUSIC: GooDee
Additional Production: 3House
Recorded by GooDee @ Sakura Garden Studio
Mixed by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Toritsudai
Mastered by Colin Leonard at SING Mastering, Atlanta, GA using SING Technology® (Patented).
M7. Raise feat. MUD, $MOKE OG (Pro. NGONG)
Lyric: IO, MUD, $MOKE OG
MUSIC: NGONG
Recorded & Mixed by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Toritsudai
Mastered by Colin Leonard at SING Mastering, Atlanta, GA using SING Technology® (Patented).
M8. Faded (Prod. GRAY)
Lyric: IO
Music: IO, GRAY, GOODMOODGOKU
Recorded & Mixed by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Toritsudai
Mastered by Colin Leonard at SING Mastering, Atlanta, GA using SING Technology® (Patented).
M9. GooDee’s Interlude (Pro. GooDee)
MUSIC: GooDee
Recorded by GooDee @ Sakura Garden Studio
Mixed by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Toritsudai
Mastered by Colin Leonard at SING Mastering, Atlanta, GA using SING Technology® (Patented).
M10. Sequence (Pro. GooDee, THE SIXDAYTONA)
Lyric: IO
Music: GooDee, THE SIXDAYTONA
Recorded & Mixed by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Toritsudai
Mastered by Colin Leonard at SING Mastering, Atlanta, GA using SING Technology® (Patented).
M11. 6 In Da Morning feat. Jin Dogg, MELRAW (Pro. GooDee, The Anticipation Illicit Tsuboi)
Lyric: IO, Jin Dogg
Music: GooDee, The Anticipation Illicit Tsuboi
SAX: MELRAW
Recorded & Mixed by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Toritsudai
Mastered by Colin Leonard at SING Mastering, Atlanta, GA using SING Technology® (Patented).
Produced by IO
Visual & Art Direction: IO & Kento Yamada
Photograph: Tomoyuki Kawakami
A&R: Nobuhisa "BOMBRUSH" Iimuro (AOTL), Kosuke Hibara (ISLAND STATE), Ryouichi Fujinuma
◼️IO『four Show』(Sold Out)
01月25日(木):ALBUM RELEASE TOUR FINAL @ 東京 Zepp DiverCity.