【インタビュー】Shurkn Pap & Spikey John |“Road Trip”から"ミハエルシューマッハ"

Shurkn PapとSpikey Johnといえば“Road Trip”のミュージックビデオを思い出す人も多いだろう。地元・姫路を舞台に多くの仲間や車が壮観なこのミュージックビデオにより、一気にShurkn Papの名前はシーンに広まっていった。“Road Trip”から3年、再びSpikey Johnとタッグを組んだ"ミハエルシューマッハ"のミュージックビデオが公開される。

7月にリリースされたアルバム『NEW ERA』の先行シングルだった"ミハエルシューマッハ"は岩崎良美"タッチ"のイントロをサンプリングしたShurkn Papらしい疾走感とアーバンなテイストが融合された1曲だ。ミュージックビデオの公開を前にShurkn PapとSpikey Johnのインタビューを敢行。話は2つのミュージックビデオに共通する車の話題に自然となった。

取材・構成:和田哲郎

撮影 : 笹木晃

- 今日はアルバム『NEW ERA』から“ミハエルシューマッハ”のMVが公開されるということでShurknさんと監督をされたSpileyさんにお話を聞けたらと思ってます。今回のMVも然りですが、Shurknさんの楽曲を聴くと車とかドライブがテーマになっている作品が多くて、車からインスピレーションを受けて音楽をされてる印象があったのですが、車を好きになった理由などはありますか?

Shurkn Pap - そうですね、ずっと好きで。小さい頃はずっとトミカが好きで、トミカ博物館みたいなところに行ったりするぐらい好きでした。初めてやったゲームも『グランツーリスモ』のプレステ版で、『ワイルドスピード』とかがちょうど小学校低学年ぐらいで。ずっと車は好きでしたね。

 - 実際に乗るのも好きなんですか?

Shurkn Pap - 運転がめっちゃ好きで、それは運転を始めて分かったんですけど。普通にそれまで車好きやったのは、多分家族で車乗る機会が多くて。そこで流れる音楽とかもめっちゃ好きやし、音楽によって同じ景色が違って見えるのが好きだったんですよね。

 - 別のインタビューでもカーステレオで聴いた音楽がきっかけになったとお話されていましたね。家族でドライブに行った時などで特に印象的だったアーティストなどはいますか?

Shurkn Pap - 印象的だったのは、やっぱEminemの『Curtain Call』で。小二ぐらいの時に兄貴がMDで聴いてて、それでバチ喰らったのを覚えています。後は、たまにキャンプに連れて行ってもらってたんですけど、僕が小学校の時はCDかMDで。僕も歌好きすぎて50枚くらい入るCDボックスに自分で焼いたCDを入れて、常に持ち歩いて車で持って行ったり。その時からDJみたいなことしてました(笑)。

 - 気分に合わせて曲を変えたり。DJの資質みたいなものはその時からあったんですね。 免許もすぐに取ったんですか?

Shurkn Pap - いやいや(笑)。あったかもしれないですね。免許は18になった冬にとりました。

 - 結構長時間のドライブとかも行くんですか?

Shurkn Pap - ゴリゴリ行きます。

 - ちなみにどういうルートが多いんですか?......変なインタビューですみません(笑)。

Shurkn Pap - いえいえ(笑)。長時間のドライブやったら、その日のノリで姫路から山口県に行ってみたり。

 - かなり長距離ですね。

Shurkn Pap - 5時間半ぐらい。それぐらいやったらその日のノリで行ける距離ですね。ノリで姫路から伊勢神宮行ったり。でも、ずっと運転出来ます。運転中は考えごともするし、歌作ったりメロディはめてみたり。基本音楽聴いて、踊って熱唱しながら運転します。

 - 自由な空間として車が好きなんですね。

Shurkn Pap - そうですね。

 - それこそShurknさんの飛躍の一曲になった“Road Trip”も、アメリカをドライブしてた時を思い出して書いた曲なんですよね。その曲のMVをSpikeyさんが撮っていて。あの曲のMVも車が印象的な使われ方をしていましたが、どうして車を沢山出そうと思ったんですか?

Spikey John - 「車出したい」みたいな話はしたよね。

Shurkn Pap - そうですね、スパさんから話してもらって。

Spikey John - 頑張って集めてください、って(笑)。沢山車とか人とかいたら迫力出るから。俺はあんまり車詳しくないからお任せしたっていう感じですね。

 - 結構ウェッサイ的な感じの車もあったり。あれはどうやって集めたんですか?

Shurkn Pap - あの車は一個上の先輩に仲良い人がおって、「ちょっとビデオ撮るから来てくれへん?」みたいに言ったら快く来てくれて。でも、撮影終わったら姫路の遊園地にデートで行くって言ってたんですけど、撮影の時に派手に色々やってくれたおかげで壊れたみたいなんですよね(笑)。

 - でもああいう動きは派手だから、監督としては撮りたいですよね。

Spikey John - そうですね、何回かやってもらいましたので、その過程で壊れたっぽいですね(笑)。

- “Road Trip”のビデオを撮る時、他にどういうことを話しながら作っていったんですか?

Shurkn Pap - 僕は人生初のミュージックビデオやったんで、結構スパさんにお任せした感じですね。

Spikey John - 会う前に電話したよね。

Shurkn Pap - 撮影の前日にはじめましてだったんですよね。

- それまでは電話とかメッセージでやりとりしていたんですね。そもそもあの曲のビデオを撮りたいと思ったきっかけはなんだったんですか?

Spikey John - あれは、タカ(WILYWNKA)の撮影か何かで大阪に行った時に、タクシーで「俺の後輩でカッコいい奴がいて、PV撮ってほしいんだよね」って聴かせてもらったのが“Road Trip”で。それで俺も興味が出て、そこから繋がった感じです。

 - あのビデオは、いきなりインパクトがデカかったですね。改めて当時の反響を振り返るといかがですか?

Shurkn Pap - 凄かったですね。全然予想できていなかった(笑)。全てが初めてすぎて何も分からんかったですね。「すげえ」みたいな感じでした。

 - Spikeyさん的にも思ったような内容のものが撮れたという感じですか?

Spikey John - そうですね。あんなにめちゃくちゃなことが出来たのは......(笑)。結構めちゃくちゃだった記憶があるので。

 - それはどういうめちゃくちゃさだったんですか?

Spikey John - 結構ゲリラなノリというか。決め切るというよりは。

 - ゲリラ撮影好きって仰ってましたもんね。

Spikey John - そうですね。あの時はゲリラ撮影しかやったことなかった(笑)。今考えると凄いなと思ってます。

 - なるほど(笑)。やっぱり若いからこそ出来るというか。車が沢山集まっているあの場所もゲリラだったんですか?

Shurkn Pap - あそこは一応市の持ち物か何かで許可を取ってたんですけど。「一応ここは許可取った方がいいかな」って思って。その他はゲリラでした。

 - 今回改めて2人で制作をして、Spikeyさん的にShurknさんのアーティストとして変わった部分や、現時点のShurknさんの魅力ってどんなところだと思いますか?

Spikey John - 初めて“Road Trip”撮った時はまだ「初めてなんだな」って感じたんですけど、今はスタイリッシュというか、雰囲気があるなと。都会っぽいというか。

Shurkn Pap - ......都会っぽいですか?

Spikey John - そういうイメージがありますね。

 - 今回の曲はサンプリングしているのもあると思うんですけど、結構不思議な曲ですよね。

Shurkn Pap - 結構グチャグチャですよね。『タッチ』で、野球やけど車で。

 - あのトラックはそもそもどうやって出来上がったんですか?

Shurkn Pap - あれは、とりあえず僕がミハエル・シューマッハをテーマに謎に曲を作っていて、トラックをいつもお世話になってるKNOTTに作り変えてもらったんですよ。KNOTTのDaiくんは最初の入りのところで”タッチ”のリフが頭に降って来たらしくて、入れてみて「これで行けたら行こう」って感じで作ったもらったんです。

 - 80sっぽいバイブスも入ってるけどラップは今っぽいラップで、不思議なバランスだけど本当にShurknさんぐらいしかハマる人はいないんじゃないかなっていう感じの曲ですよね。MVはSpikeyさんにお願いしたいと決めていたんですか?

Shurkn Pap - そうですね。僕の中で初めてビデオ撮ってもらったのが”Road Trip”で、車の曲やし、Pumaも繋げてくれたのはSpikeyチームなので。「これは絶対Spikeyがいい」と思って電話させてもらいました。

 - ”Road Trip”はリアルなストリートの雰囲気がありますけど、今回はまたちょっと違う雰囲気ですよね。今回のビデオはどういう風に制作していったんですか?

Spikey John - フェラーリが用意出来るレース場があるっていう話を聞いて、その中で考えたっていう感じですね。メジャーデビューしたっていう話も聞いてたので、そういうメジャー感もあった方がいいと思ってああいうライティングやプロジェクターを取り入れて。「プロジェクターは何回かやってるから床の方がいいかな」とか、違いは見せようかなと。

 - 曲調にも合っててキラキラした感じが出てるのが、これまでの車の出方とも違っていて。Shurknさんからは何かリクエストは出しましたか?

Shurkn Pap - いや、結構お任せで。

 - 今回の車の出方って、Spikeyさんがこれまで撮ってきたようなヒップホップのMVの車とはちょっと違うと思うんですけど、普段車を撮る時に気にしている部分はありますか?

Spikey John - 現場ではいい感じに映るように調整するぐらいで、そこまで気にしていないですね。

- 撮影はスムーズでしたか?

Spikey John - いや、雨降っちゃってたんで、そこで結構悩みましたね。雨で世界観とかトーンも変わるんで、最初の方それで予定していたものが「どうしよっかな」って感じになって、撮影チームと「雨を活かした方法無いかな」って話して撮った感じですね。

 - なるほど。晴れてたらまた違う雰囲気になりますよね。

Spikey John - そうですね。ただドリフトした時に水がバーって出たり、ライティングを強めにすると雰囲気が出たり。

 - その辺りは本当にその場で決めたんですね。

Spikey John - その場で急遽考えて。ただ、雨降るってことは考えてたので色々用意はしていたんですけど。

 - なるほど。Shurknさんもフェラーリが走っているところにはいたんですか?

Shurkn Pap - 僕とJInmenusagiくんの周りをドリフトしてもらうシーンがあったんですけど、今回ドライバーさんが斎藤太吾さんという凄いレーサーの方だったのでギリギリを攻めてくれてめちゃ怖かったです(笑)。

Spikey John - 目の前通り過ぎてたもんね。

Shurkn Pap - ほんま近かったんですよ......(笑)。

- そもそも、どうして“ミハエルシューマッハ”って曲を作ってたんですか?

Shurkn Pap - なんか、ビート聴いた時に頭に「ミハエルシューマッハ」ってワードが浮かんできて、適当に書いとって。でも出来て、一週間も経たないうちにたまたま東京来る用事があって、その時にPumaのプレスのスタジオに遊びに行かせてもらってて。レーシングシューズの撮影をしていただいて、面白いなと思ってたらちょうどミハエル・シューマッハが履いてた靴を並べてくれて。サイン付きの、本物のミハエル・シューマッハが優勝した時に履いてた靴で。「この前ちょうど“ミハエルシューマッハ”って曲作ってたんですよ」って話をして、「ヤバ、シンクロした」みたいな。

 - 頭に残ったってことですね。

Shurkn Pap - そうですね。

 - 車のことやドライブのことは他の曲でも出てくるじゃないですか。それは自然にそういうリリックとかタイトルになっちゃうってことなんでしょうか?

Shurkn Pap - そうですね。気づいたら入ってもうてる。

 - さっき「長時間ドライブしてる」とお話されていましたが、車がそこまでインスピレーションを与えてくれたり、曲の中で重要な位置を占めてることについて自己分析すると、どういう理由があると思いますか?無意識だからなかなか難しいと思いますが。

Shurkn Pap - やっぱほんまに、常にドライブしてるからかもしれないですね。ずっとドライブしてるんで。

 - 本当に生活の大きな部分なんですね。

Shurkn Pap - この前も、マッサージ行ってみたんですよ。最近腰がいたくて。そしたら「トラックの運転手さんですか?」って聞かれて。腰の凝り方が完全に長距離ドライバーらしくて(笑)。それくらい運転してたのかなって。

 - じゃあ、「ドライブ禁止」って言われたら結構キツいですね。

Shurkn Pap - そうですね。だから免停とかになったらどうなるんやろって。

 - ヒップホップと車って、イメージとしては例えば「勝者の持ち物」ってイメージがありますけど、Shurknさんと車の関係はもっと違う感じがしますね。

Shurkn Pap - そうですね。言うたら「音楽」と「車」、僕がめっちゃ好きなのはその二つで、その二つが集まる空間がそれなので。だからめちゃ好きなんやと思います。

 - いつか運転してみたい車種とかはあるんですか?

Shurkn Pap - クソでかいバスみたいなキャンピングカー、車も載せれるようなやつをYouTubeで見て。「これでどこか行きたいな」って(笑)。自分の車も出せるし、行く先で泊まれるし、全世界行けるやんと思いましたね。

 - そんなものがあるんですね。車も積めるってめちゃめちゃデカいですよね。

Shurkn Pap - ベッドもあって。めちゃ凄かったですね。

 - ここまで車好きなアーティストとも初めて会った感じで。

Shurkn Pap - いじったりは全く出来ないんですよね。やってみたいとは思うんですけど、僕は結構雑なので多分向いてないというか。細かいことが苦手なんですよ。それはプロに任せた方がいいですね。

 - ちなみに、話は逸れるんですがSpikeyさんの中で車が出てくるMVで好きなものはありますか?

Spikey John - “Road Trip”はやっぱり、車がカッコいいのもあるけど雰囲気が好きですね。人と車の、カッコつけてる感じじゃなくて、超キメキメでやってる感じじゃないところがすごく良いなと。

 - あれは凄く予算使ってる感じがしますよね。

Spikey John - Eminemの何かのMVでああやって集まってるやつがあって、あれみたいな群衆感を意識して。予算かかってますよ(笑)。

 - でも、そんなにスタッフの数は多くないですよね。

Spikey John - そうですね。4人ぐらい。

  - 今回のビデオは出来上がってみていかがでしたか?

Shurkn Pap - 「マジありがとうございます」って感じです。Pumaもそうやし、スパさんにまたこうやって自分の節目のタイミングでやってもらえてめっちゃ嬉しいです。

 - Shurknさんが思う、Spikeyさんの監督としての好きな部分はどんなところですか?

Shurkn Pap - やっぱその場のノリというか、バイブスで臨機応変に「これこっちの方がいい」っていう感じで撮ったりする時も多いのが楽しくて。やりやすいですね。

- 個人的にShurknさんの車やドライブが出てくる曲って、ちょっとファンクっぽいベースラインの曲が自然と多いのかなと思っていて。爽快感があるグルーヴというか。

Shurkn Pap - 乗ってる時に無意識に選んじゃってるかもしれないですね。

 - 今ドライブする時によく聴くアーティストとかはいるんですか?

Shurkn Pap - アーティストっていうよりは......4時間とか乗ってたら飽きるから、テクノとかハウスを爆上げで、ゲームみたいな感じでバリ決めてモード入ったり。その次に来るのが、『すべらない話』の音声だけを聴いて爆笑したり。でも、前の人に後ろの人が見えるじゃないですか。普通にマジで笑ってるから恥ずかしくて、電話して喋ってる振りしてごまかしたりして(笑)。キム兄とかめっちゃ見てますね。

 - そういうルーティンがあるんですね。

Shurkn Pap - そうですね。『すべらない話』まで行ったら結構飽きてる時。「何してんねやろ」みたいな(笑)。

 - なるほど(笑)。ちなみに、今年はなかなか難しい状況もあったと思うんですが、メジャーからアルバムリリースをしたことで心境の変化などはありましたか?

Shurkn Pap - いや、あんまり無かったですね。でも、「めちゃありがたいな」とは常に思ってます。変わらず制作出来てるので。

 - 今の自分が向かっている先はどういう場所だと思いますか?別のインタビューだと「自分は別にラッパーに捉われず、色んなジャンルを自分のものにしていきたい」とも仰っていましたは、それは変わらず?

Shurkn Pap - そうですね。まだまだなんですけど、ちゃんと唯一無二というか、誰から見ても「ああ、これはShurknや」と分かってもらえるような唯一無二のアーティストになれるように頑張りたいですね。

 - いわゆる日本のヒップホップシーンも盛り上がって来て、色んなアーティストが出て来ていると思うんですが、自分が出て来た3年前と比べて今はどういう風に感じていますか?

Shurkn Pap - 姫路とかだけでもラッパーの人がめっちゃ増えて、めっちゃ良い。もっと大きくなったら良いなと思います。

 - この質問はSpikeyさんにもしたいんですが、最近あまりヒップホップ仕事はそこまで多くないと思うんですけど、今の日本のヒップホップはどう見えていますか?

 Spikey John - 3年前よりは全然規模が大きくなってるなとは思いますね。

 - 自分が撮影したいアーティストはいますか?

Spikey John - 最近は、若い子とはちょっと仕事したいっすね。自分のバイブスを、19歳、LEXとかぐらいの人に......自分もなんだかんだ歳をとってくると感覚がアレなので、仕事したいなと。

 - いまいくつでしたっけ?

Spikey John - 25っすね。メジャーの仕事をしてると、段々前のノリを忘れて来ちゃって。前みたいにラフにやってみたいなと思います。

 - 次2人で仕事をするとしたらどういう感じのMVにしたいですか?

Shurkn Pap - それこそ、ラフな、お互いが「これ、これ!」ってなるようなやつがいいですね。

Spikey John - “Trap City HIMEJI”とか結構楽しかった。

 - あれめっちゃ良いビデオですよね。

Shurkn Pap - MaisonDeのMV撮ってくれて、そのノリで一時間二時間ぐらいで撮りました。

 - じゃあ、事前に撮る予定も無く?

Shurkn Pap - 「もし出来たら」みたいな感じだったんですけど、やってくれて。火とかもその場のノリで、Merry Deloか誰かが点けだして。めっちゃ良かったですね。

Spikey John - 結構人集まったね、あの時。

 - そういうのもヒップホップのMVの面白さですよね。ラフに出来るというか、前もって緻密にプランを立てずにやるのはヒップホップのエネルギーに合うというか。

Spikey John - そうですね。確かに最近そういうのを見なくなったなと。

 - 前より予算とか計画を立てられるようになったんですかね。

Spikey John - そうですね。

 - あのビデオはそういう感じで撮ったんですね。

Spikey John - 2人だから結構大変でしたね(笑)。

 - あれも地元の友達とかなんですか?

Shurkn Pap - そうですね。

 - 改めて2021年も終わりに向かって来ますけど、いかがでしたか?

Shurkn Pap - 自分と向き合う時間が多くて。でもこうやって新しいメジャーのプロジェクトに参加させてもらえたりして、「もっと頑張ろう」ってなった年ですね。

 - 次の年に向けてやりたいことはあるんですか?

Shurkn Pap - まだまとまってはいないんですけど、色々やりたいことはありますね。

 - Spikeyさんはいかがでしたか?

Spikey John - ヒップホップをあんまりやらなかったかな(笑)。Shurknと、公開されなかったんですけどもう1本ぐらいしか撮ってない気がする。

 - それぐらいステージが変わったというか。

Spikey John - そうですね。後は意識して、一回ヒップホップ以外のことをやった方がいいかなと思って断ってたところもあったんですけど。

 - 前も「あまり今はやるつもりない」と言ってましたよね。

Spikey John - そうですね。でもやらなければやらないで、ちょっとやりたくなる(笑)。海外の人とかもやりたいなと思っていて。

 - 以前は東京でラッパーがビデオ撮ることもありましたが、そういう中で何かあればいいですよね。

Spikey John - 一回Killyから「東京に来てるよ」って来て、でも返信無くて(笑)。撮らずに帰って。みんなそんな感じなんだなって。

 - 確かにあっちのビデオ制作話とか聞くと、さっきの“Trap City HIMEJI”のノリじゃないけど、何も決めずに来て撮るって話もよく聞きますよね。それでも良いものになるのが凄いですけど。ドキュメンタリー性と作品性のバランスが難しいですよね。

Spikey John - ヒップホップはリアルさが大事なのかな。

 - 最後に2人でお互いに聞きたいことなどはありますか?

Spikey John - 今年次何か出す予定ある?

Shurkn Pap - 次はMaidonDeの個人が結構出て。まだ次の作品は見えてないですけど、MaisonDeも早く出したいですね。個人的には、『Call Me Mr. Drive2』作ってます。

Spikey John - MaisonDeのみんなも会いたいわ。

 - Shurknさんからは何かありますか?

Shurkn Pap - 忙しい中ありがとうございます。

Spikey John - (笑)。

 - ありがとうございました。

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