CeeLo GreenがCardi BとMegan Thee Stallionの“WAP”を「今の音楽は恥知らずで野蛮」と批判
先週金曜日にリリースされ、既に大ヒットとなっているCardi BとMegan Thee Stallionのコラボ曲“WAP”。いかにも二人らしいエロティックなリリックも話題を呼んでいるが、そんな中、Goodie Mobbなどでの活動で知られるレジェンドCeeLo Greenが“WAP”を批判し物議を醸している。
Complexによると、CeeLo GreenはFar Outのインタビューにて性的なリリックを多く含んだ楽曲についての持論を語った。彼は「今の音楽の多くは、個人的にも道徳的にも不幸で失望させられるものばかりだ」、「昔は、ある特定の規則を設けるために十分な知識を持っている時代があった。俺たちはそれを意図された人々に向けて、俺たちが使う言葉のスタイルで表現することが出来た。でも、今の音楽は恥知らずで野蛮だよ。アダルトコンテンツには適切な時と場所があるはずだ」と語り、過度に性的なトピックを扱う楽曲が公衆に届くことへの危惧を明らかにしている。
続けてCardi BとMegan Thee Stallionの名前を挙げ、「Cardi BとMegan Thee Stallion、彼女たちは似たような卑猥なジェスチャーをして、ちょっとしたことで地位を得ている。自立して自分でコントロール出来る女性だということは理解しているし、神々しい女性性や性的表現も全て理解している。でも、そこまでの犠牲を払うべきことか?」と疑問を呈した。
“WAP”はフックの「Yeah, you fuckin’ with some wet-ass pussy/Bring a bucket and a mop for this wet-ass pussy/Give me everything you got for this wet-ass pussy」という、敢えて和訳は避けるが自身の身体をフレックスし、性的な欲求を満足させることを求めることで上位に立つ存在たる自らを表現するリリックが特徴的だ。当然規制がかかる内容のためラジオ向けのクリーンバージョンもリリースされていおり、CeeLo Greenが求めるようなゾーニングもなされている。
確かに性的な内容や暴力的な内容を含む楽曲の扱い方については議論の余地があるところだが、これまで男性のそれと比べ女性が性的なトピックを曲中で扱うことへの反発が大きかった時代が続いてきたことを考慮すれば、Cardi BとMegan Thee Stallionのような存在がスターとなり、“WAP”のような楽曲が大ヒットを記録する状況は歓迎すべきことだ。また、仮に“WAP”のように性的な楽曲が男性アーティストによってリリースされ大ヒットした場合、果たしてその楽曲は同じような批判を浴びるのかどうか、という点も考慮すべき問題である。
CeeLo Greenの批判に対するCardi BやMegan Thee Stallionのリアクションも気になるところだ。