EarthGangをOutkastと比較することについて議論が激化|本人たちはOutkastへのリスペクトを表明

2008年に活動を開始し、現在はJ.Coleのレーベル Dreamvilleに所属するアトランタのヒップホップデュオEarthGang。そんな彼らと、同じくアトランタ出身かつ二人組のグループであるレジェンドOutkastを比較することについての議論が盛り上がっている。

XXLによると、ことの発端は芸能事務所1AM Entertainmentを運営するYesJulzのツイート。彼女は「EarthGangはこの世代の、Andreが二人いるOutkastみたいなもの」と発言し、EarthGangをOutkastと比較した上で、読み方によっては彼らがOutkastよりも優れていると主張しているようにもとれる文面で賞賛した。

するとOutkastのファンたちから批判、反論の声が殺到。「比較する意味が分からない。“最初のEarthGang”じゃだめなの?」とする意見や、「EarthGangは好きだけど彼らはOutkastじゃないし、比べるのはフェアじゃない」という声、「たしかにOutkastを思い出す見た目だけど、それだけ」と語るファンもいる。

全体的に彼らを比較すること自体の意味を疑問視するファンが多いようだ。

YesJulzは以前も「黒人の女の子は好きじゃない」などと発言して炎上し、彼女を擁護したDaniel Caesarにも飛び火するなど、余計なことを言って批判を浴びるケースが多い人物である。今回もEarthGangをただ賞賛すれば良かったものを、Outkastと比較したために論争が起こってしまった。

当のEarthGangの二人は論争を受けてInstagramを更新し、「レジェンドと比較されるのはもったいない名誉だ。でも俺たちは、アトランタの次の世代のために自分たちだけの道を歩んでいる。Outkast、Goodie Mob、Dungeon Familyは一つだけだ。そして俺らはEarthGangなんだぜ、ベイビー。俺たちはまだ始まったばかりだ…」と、謙虚さや彼らの先人へのリスペクト、なおかつ彼ら自身の音楽への絶対的な自信が窺えるクールなコメントを発表している。

アーティスト同士を比較することにはリスクが伴うため、冷静に考える必要があると実感させられるニュースであった。

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