Tay-Kのヒット曲“The Race”が彼の有罪判決における証拠として使われたことが明らかに
昨日、殺人罪で服役55年という判決を受けたラッパーのTay-K。ついに裁判の判決が出たことに加え、懲役55年という重い判決が下されたことでネット上では大きな話題となっているが、そんな中、この判決の証拠にTay-K自身のヒット曲である“The Race”が使用されたことが明らかになった。
今週月曜日に発行されたThe Faderによると、彼の裁判の陪審員達が判決の証拠として“The Race”とそのMVを提示したとのこと。具体的には、月曜日の判決が下された公聴会にて、MVが見せられるとともにそのリリックが綴られたプリントが配られたそう。
すでに周知の事実かもしれないが、彼の代表曲でもある“The Race”は、2016年に起きたEthan Walkerさん殺害事件を含む複数の罪で自宅謹慎状態に置かれていたTay-Kが、自身の足首付けられていたGPS装置を外し、警察から逃走する様子をラップした楽曲である。検察官はTay-Kに対し、より長い服役を求めていたそうだが、自身の警察からの逃走劇を描いた“The Race”が懲役55年という重い判決を下す要因のひとつとなったとみられている。また、Tay-Kは他にも1つの加重強盗で30年の服役、さらに2つの加重強盗で13年の服役という判決を受けた。
ちなみに、ラッパーが裁判において自身の楽曲を証拠として提示されるのはこれが初めてのことではない。今年の初めには、現在2つの殺人罪で逮捕されているラッパーのYNW Mellyの裁判において、Mellyの楽曲の歌詞が証拠として使われるのでは無いかと弁護士が懸念を示していた。
ついに判決が下されたTay-Kだが、まさか自身の楽曲である“The Race”が証拠として使用されるとは思わなかっただろう。一般的にラッパーの楽曲はある程度、現実を脚色したものであり、証拠として使用するには不十分な気がするが、今後ラッパー達は自身の楽曲の歌詞により注意を払う必要が出てくるかもしれない。