ホンマタカシによる展覧会『Takashi Homma: Every Building on the Ginza Street』がPOSTで開催中
写真家・ホンマタカシによるエドワード・ルシェへのオマージュシリーズの写真集刊行に合わせた展覧会「Every Building on the Ginza Street」が4/5(金)より、恵比寿POSTにて開催中だ。
本展では、ホンマが撮り下ろした『Every Building on the Ginza Street』の制作プロセス、 そしてできあがった写真集とともに、ルシェによる『Every Building on the Sunset Strip』と『アルバム・銀座八丁』も展示する。
アメリカ出身のルシェは、1960年代から1970年代に写真を用いて制作したアーティストブックを後世のアーティストや写真家たちに大きな影響を与え、オリジナル作品の形式やタイトルを再解釈やイミテート、パロディー化した多様なオマージュ作品が誕生した。その数は、延べ100冊以上にのぼるという。
今回ホンマが発表する「Every Building on the Ginza Street」は、ハリウッドの街路「サンセットストリップ」沿いのすべての建物を記録した蛇腹式の写真集『Every Buildingonthe Sunset Strip』(1966年)へのオマージュだ。
本作とともにたびたび言及される本のひとつとして、1954年に日本で刊行された『銀座界隈』の別冊『アルバム・銀座八丁』が挙げられる。京橋から新橋までを結ぶ中央通り、通称「銀座通り」沿いの両脇を鈴木芳一が撮影した一冊は、テーマやレイアウト、製本までルシェの作品と酷似している。この本が欧米で知られると「ルシェはこの出版物を見たことがあったのだろうか、真似をしたのだろうか」という疑問が。この問いに対して、ルシェ自身は回答を提示していないという。ホンマは、『アルバム・銀座八丁』の舞台となった「銀座通り」を撮影することで、アーティストブックの金字塔への「返歌」を試みた。
本展では、ホンマが撮り下ろした『Every Building on the Ginza Street』の制作プロセス、 そしてできあがった写真集とともに、ルシェによる『Every Building on the Sunset Strip』と『アルバム・銀座八丁』も展示する。
ホンマのもつ多面的な魅力にふれることのできる展示、そしてトークイベント。ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか?
INFO
トークイベント
ホンマタカシ × Michael Mack(マイケル・マック)× タカザワケンジ
日時:4月23日(火) 19:00-21:00(18:30より受付)
会場:POST
参加費:1,000円(税込)
定員:35名
主催:MACK, twelvebooks
協力:IMA
写真集概要
タイトル:TRAILS
著者:ホンマタカシ
定価:6,400円(税別)
判型:ソフトカバー / 220 x 315 mm テキスト:英語
発行日:2019年
ISBN:978-1-912339-34-1
出版社:MACK
国内流通:twelvebooks