故XXXTentacionの遺族が代表曲“Look at Me!”のプロデューサーの一人に訴えられる

昨年の6月、銃撃によって命を落とし世界に衝撃を与えたXXXTentacion。彼がヒットするきっかけとなった代表曲“Look at Me!”のプロデューサーの一人が、彼の遺族を相手取り訴訟を起こしているようだ。

“Look at Me!”のビートはJimmy DuvalとRojasという二人のプロデューサーによって制作されたもの。今回訴訟を起こしているのはJimmy Duvalで、同曲のロイヤリティとして100万ドル(約1億1100万円)を要求している。

DuvalがXXLに発表した声明文には「もともと、彼との間に抱えていた問題は私的なものに留めておくつもりでした。しかし、彼の持つ権利の中で本当に伝説的な存在、そして私が友達と呼ぶ者がリスペクトされていないことから、訴訟を起こさねばと思いました。重要なのは、“Look at Me!”がプラチナヒットを記録したにも関わらず私がクレジットから削除され、全ての権利やロイヤリティを得ることが出来なかったことです。あの仕事に関わった者全てがクレジットされることなく、事は進んでいきました。私の友達はもうこの世に居ませんが、ただ私が彼と一緒に“Look at Me!”を作ったという事実を残してほしいのです」と綴られており、彼が正当な収入を得られなかったこと、そしてXXXTentacionの楽曲に関わった事実が正式に残されていないことを理由に訴訟を起こしたことが分かる。

“Look at Me!”は2015年にリリースされた楽曲だが、注目を集めたのはその2年後である2017年でのこと。同曲は全米チャートで最高24位を記録し、プラチナヒットに数えられることとなった。

Duvalによる訴訟が報じられた後、XXXTentacionのバックDJを務めていたDJ Schemeは自身のTwitterにて「Jimmy Duvalはマジでプッシー野郎だ」「あいつはXXXTentacionを親友と呼んで、訴訟を起こすまではYouTubeで追悼をやろうとしていた」と批判している。

Jimmy Duvalは昨年XXXTentacionの顔のタトゥーを彫った画像をInstagramにアップし追悼を行なっているが、現在その投稿はXXXTentacionのファンによって荒らされる事態に発展してしまっている。

RIP YOUNG GOD By @iamcompton

J I M M Y D U V A Lさん(@jimmyduvalmusic)がシェアした投稿 -

このように波乱を巻き起こしているJimmy Duvalによる訴訟だが、本当に正当な報酬を得られなかったのであれば訴訟を起こす動機としては十分なものになる。果たして裁判の行方はどうなるのだろうか?

RELATED

XXXTentacionの短く壮絶な生涯を描く評伝『ぜんぶ間違ってやれ──XXXテンタシオン・アゲインスト・ザ・ワールド』が刊行 | 著者は『くたばれインターネット』のジャレット・コベック

2015年にリリースした"Look At Me!"で注目を集めて、一躍人気ラッパーのポジションに躍り出るも、恋人への監禁・暴行や強盗などで逮捕・収監され、2018年に地元フロリダで銃撃され、わずか20歳でこの世を去ったXXXTentacion。

故XXXTentacionの殺害現場となった車が展示されていることが大きな批判を浴びる

昨年6月に銃撃によって命を落としたXXXTentacion。その死から一年以上が経過した現在でも多くのファンに愛され、先日は最後のニューアルバム『Bad Vibes Forever』が発売された。そんな中、フロリダで現在行われている一つの展示が問題となっている。

2020年の大統領選に向けた公式プレイリストにXXXTentacionを入れた大統領候補が批判を浴びる

2020年に行われるアメリカ大統領選挙。アメリカでは選挙の候補者がそれぞれのキャンペーンプレイリストを発表することが一般的だが、その中にXXXTentacionの楽曲を入れた議員が批判を浴びてしまった。

MOST POPULAR

音楽を聴いて鳥肌が立つのは特殊な脳の構造を持つ人だけが経験できるという研究結果

音楽を聴いて鳥肌が立つ、という体験をしたことがあるだろうか。もしあるならば、あなたはとてもラッキーな経験をしている。

大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている

私たちの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽によって形成されていると、研究により明らかになった。

Appleの重役がiTunesの音楽ダウンロードが終了することを認める

ついにその日が来てしまうのだろうか。先日発表されたアメリカレコード協会(RIAA)の2017年末の収入報告でもデジタルダウンロードの売り上げが2011年以来6年ぶりにCDやアナログレコードなどの売り上げよりも少なくなったと発表されたが、ちょうどそのタイミングでApple Musicの重役のJimmy Iovineが、iTunesストアの音楽ダウンロードが、終了する見込みであることをBBCの取材に対して認めている。