スウェーデンで開催予定だった女性だけの音楽フェスが性差別だとして法律違反に
通常の音楽フェスでは出演者のジェンダーバランスが男性に偏ることが多く、更には女性へのハラスメントが問題になるケースもある。そのような状況を打破するためにスウェーデンで女性限定の音楽フェス『STATEMENT Festival』の開催が予定されていたが、現在イベントに暗雲が立ち込めているようだ。
同イベントは「世界初の女性限定音楽フェス」と銘打ち、女性、トランスジェンダーの女性、ノンバイナリー(無性別)のみを対象として開催されることがアナウンスされていた。しかし、イベントの声明がスウェーデンの性差別法に抵触してしまい、裁判で有罪判決を受けてしまった。Guardianが報じるところによると、スウェーデンの差別相談委員会は「特定の人々がイベントに参加することを妨げている」という点でイベントを問題視していたという。委員会に所属するClass Lundstedt氏は取材に対し「音楽フェスにおける性的暴行は深刻な問題で、私たちはそれを正そうとしている。しかし、それは法律に違反する形で行われるべきではない」と、イベントの目的には共感するが方法に問題があることを指摘した。
主催者はこの判決を受けて「5000人の女性やノンバイナリー、トランスジェンダーの人生を変える経験が少数の男性によって失われてしまうのは悲しいことです。我々はSTATEMENT Festivalの成功を必要としており、それはこの判決によって変わるものではない。それ以外にコメントはありません。我々は世界を変えるのに忙しいのです」というコメントをFacebookにて発表しており、あくまでもイベント開催のために闘っていく意志を示している。
様々な格差や問題を是正するために企画された女性のための音楽フェスだが、果たして将来的に開催することは出来るのだろうか?