"This is America"に盗作疑惑 | Childish Gambinoのマネージャーは否定
Childish Gambinoの”This is America”がついにYoutubeで3億回再生を突破した。早くも今年を代表する1曲となりそうな”This is America”だが、最近この曲の盗作疑惑がネットで噂されている。Jase Harleyによる”American Pharaoh”のフロウとビートを盗用していると多くのファンが糾弾しているようだ。
5月にミュージックビデオが公開され、多くの人々に強烈な衝撃を与えた”This is America”。しかしこのヒットソングは実は盗作なのではないかと話題になっている。NYのラッパー、Jase Harleyが2016年にリリースしたアルバム『Free Pxrn: The Memoir of an American Heathen』に収録されている楽曲”American Pharaoh”にあまりにも類似していると指摘された。
この件についてChildish Gambino本人はまだコメントしていないが、彼のマネージャーであるFam RothsteinがTwitterで反論をしている。とあるユーザーによる「This is Americaが盗作だって気づいた」というツイートに対してマネージャーのFamはこのようにコメント。
「インターネットは本当にどうしようもない場所だ。全く信憑性のないこの人の発言を皆信じて疑わない。この曲(This is America)は3年前に作り始めたものだ。それを証明できるPro Toolsのファイルだってある」とFamはツイートしている。
マネージャーはこのように主張しているが、実際聴き比べてみるとどうなのだろうか。確かに彼の言う通りネットは信憑性のない情報でも拡散されやすいが、今回のこの2曲は実際に共通する部分もいくつかある。
こちらは歌詞解説サイト『Genius』がYoutubeに投稿した”This is America”と”American Pharaoh”を比較する検証動画。
フロウとビートが類似している点だけではなく、曲の扱っているトピックにも共通点がある。黒人が不当な扱いを受けていること、さらに銃問題や警察による暴力などを始めとする、アメリカの抱える現代社会の問題に向けたメッセージがどちらの曲にも込められているのだ。
盗作疑惑の話題が広まると、”American Pharaoh”を歌うJase HarleyのInstagramのコメント欄にこの件について問うコメントが多数寄せられた。「あなたの”American Pharaoh”をChildish Gambinoが盗んで”This is America”を作ったと多くの人が言っているけどこれについてどう思う?」というコメントに対してJase Harleyは返信。
「最初に聞いたときから、俺の曲がインスパイア与えたんじゃないかなって感じていたよ」とJase Harleyはコメント。さらにそのコメント欄に「けど別に問題ではない。俺の曲を気に入ってくれて嬉しいよ。すべては愛だ。」と、たとえ本当にインスパイアされていたとしても気にしないと綴った。
「シャウトアウトでもしてくれたら良かったけどね。『今回影響を受けたうちのひとつ』ということと、『どんなアーティストでも他からインスパイアを受ける』ってことを」と語っている。
後日Jase Harleyは今回の騒動について改めてInstagramに投稿。「歴史に残るであろう重要な楽曲に影響を与えた音楽のひとつであると認識されてるようで、気が引き締まる思いだ」と感謝を述べた。
それに続き、「この論争のせいで、俺やChildish Gambinoが伝えようとしているメッセージを薄めてしまようなことだけは絶対に避けてくれ。俺たちが伝えようとしているのは俺らが受けている不当な扱いに対しての主張であり、彼は俺たちの声を届ける場を提供してくれている。その彼がしてくれたことは忘れてはならない。社会に変化をもたらし、平等を目指すことが何よりも大事だ。それは俺や彼よりも大きなことであり、そして音楽よりも大きなことだ」と言及している。
決してChildish Gmabinoを非難せず、2つの曲に込められているメッセージが広まることが重要であると冷静にコメントしているJase Harley。彼の楽曲"American Pharaoh"はこちら