SoundCloudにアップロードしたラップが問題となり高校生が実刑の危機
高校に通った経験のある人は、その環境にフラストレーションを抱えることもあったかもしれない。音楽はそのような感情を表現する手段の一つだが、それが思わぬ事態を引き起こしてしまうこともあるようだ。
ニュージャージーのJames Caldwell High Schoolに通う高校生Michael Schmittは、ラップをSoundCloudにアップすることが趣味だった。そんな彼が2月にアップロードした曲”u lil slut @jchs I love u all even tho yall hurt me and i forgive u. I would never hurt u”は、暴力的な内容だった上に通っている高校をネームドロップしてしまったために問題となってしまった。
彼がTwitterやSnapchatで曲を宣伝していたのを偶然見かけた同級生は、彼がSoundCloudのプロフィール画像で銃を構えているのを発見。
危険だと考えて母親や学校の教員に相談。それからまもなく、James Caldwell High Schoolが封鎖される事態にまで発展してしまったという。Schmittは威力業務妨害で逮捕されてしまい、投獄された後に、現在は自宅観察処分に至ったという。
現在のアメリカにおいてスクールシューティングは大きな問題となっており、奇しくも問題の曲がアップロードされたのと同じ二月にはフロリダの高校にて悲惨な銃撃事件が起こっている。そのような背景もあり過敏になっていた部分も大いにあるのだろうが、Schmitt自身はBuzzFeedの取材に対し「彼らは俺をスクールシューターだと決めつけていて、それがとても怖い。俺はこの白人ばかりの保守的な町でヒップホップを愛してる変な子供なんだ」「銃も友達に借りたおもちゃで本物じゃない」と応え、学校を銃撃する意思など無かったということを訴えている。
Schmittが暮らすWest Caldwellは人口1万人強の小さな町で、ほとんどが白人かつ共和党支持者が多数を占めるような環境だったという。Schmittは「俺の人生はこの町によってめちゃくちゃにされた。俺は終わりなんだ。この町のみんなが俺のことを狂ったやつだと思ってる」と語っている。現在彼はカウンセラーとメンタルの治療に取り組んでいるそうだが、彼が再びラップを始められること、そして明るい未来が訪れることを願ってやまない。Schmittへの判決は延期状態になっている。