2017 Best Or Worst by 細倉真弓

早いもので2017年も、もう12月。今年も音楽、ファッション、それぞれのシーンの内外で様々なトピックが生まれた1年だったのは間違いなし。そんな1年をFNMNLに振り返る企画『2017 Best Or Worst』。アーティストやデザイナー、ショップオーナーなど様々なジャンルで活躍する方々に、個人的なベスト、もしくはワースト、もしくはその両方をピックアップしてもらい激動の2017年を回顧する。

写真家でユースとセクシュアリティを扱う写真及び映像作品をテーマに制作を行い、12/15に『写真集 川崎』を発売したばかりの細倉真弓の今年のベストは?

2017 Best by 細倉真弓

ミュンスター彫刻プロジェクト

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コメント
ドイツの都市ミュンスター(Münster)で、10年に一度夏の間だけ開催されるアートイベント、それがミュンスター彫刻祭。ちなみに今年は同じくドイツのカッセルで5年に1度開催されるアートの祭典ドクメンタとイタリアのベネチアで2年に1度開催されるベネチアビエンナーレが全て重なるという奇跡のグランドラインイヤーでした。
ミュンスター彫刻祭は公共空間と芸術作品の関係がテーマで、芸術家が事前に町に滞在し、町や住民のことをよく調査した上で作品と設置場所のアイデアを出し、滞在制作し作品を設置するというのが特徴で、町中のいたるところに点在する作品を地図を片手に歩き回ったり自転車に乗ったりしながら回ります。
と、書くと堅苦しいような感じもしますが街を歩き回りながら普段日本では見られない規模の超クオリティの高い作品が山ほどあって、場所も町のクラブや廃スケートリンク場、教会、雑貨屋さんに川まで宝探しのようにひたすら楽しく2泊3日が過ごせました。
次回開催は2027年ですが、次回も絶対参戦するぞーとドイツでハリボ食べながら誓ったのでした。ドイツ限定の果汁25%アップハリボがびっくりするほど美味しかった。

告知

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『ルポ川崎』と『写真集 川崎』が12/15にとうとう発売です。どうぞよろしくお願いします!!

細倉真弓

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写真家 ユースとセクシュアリティを扱う写真及び映像作品を制作。写真集に『Jubilee』(アートビートパブリッシャーズ)、『Transparency is the new mystery』(MACK)、『クリスタル ラブ スターライト』(TYCOON BOOKS)、『floaters』(waterfall)など。

http://hosokuramayumi.com

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細倉真弓は写真家としてセクシュアリティとジェンダーをベースに人種や国籍、人と動物や機械、有機物と無機物など「かつて当たり前であったはず」の境界を再編する作品を制作してきた。

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細倉真弓は写真家としてセクシュアリティとジェンダーをベースに人種や国籍、人と動物や機械、有機物と無機物など「かつて当たり前であったはず」の境界を再編する作品を制作してきた。最近では個展『NEW SKIN』などで、映像作品と写真作品を両立させる試みを行っている細倉による新企画がFNMNL上で短期集中掲載。

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