アイ・ウェイウェイがプラハ国立美術館で開催中の難民危機を訴える巨大ボートのインスタレーション
アーティストでアクティビストのアイ・ウェイウェイ(Ai Weiwei)が再びヨーロッパの難民危機をテーマにインスタレーションを行っている。
チェコのプラハ国立美術館で現在展示中の作品『Law of the Journey』は70メートルのゴムボートの彫刻だ。そのボートには巨大な258人の難民が乗っている壮大な作品だ。
国際移住機関によると2015年以来、120万人の難民が地中海を渡ってヨーロッパに渡ろうと試みた。チェコ共和国は移民の受け入れを拒否していた国の一つだ。チェコは2016年に難民に対して門戸を開きつつあるがまだまだその数は十分ではなく、61%の国民が難民受け入れに反対している。
AP通信に対してアイ・ウェイウェイは「現在起こっている難民危機に対して恣意的に無視する態度というのは、恥ずべき行為である。私のメッセージは非常に明確だ。政治家、政治グループの一員であるならば、近視眼的であってはいけない」と語っている。
このインスタレーションは中国の工場で作られたが、この工場は難民を雇用している工場であるということだ。
アイ・ウェイウェイはこの数年間さまざまな場所で難民に関するインスタレーションを行い、また、ギリシャの難民キャンプ、トルコ・シリアの国境、アメリカ・メキシコの国境を訪れた。
Powerful: @aiww recreates scene of dead Syrian toddler. https://t.co/2pWf5cKs3G #SyrianRefugees @IOM_news pic.twitter.com/lEAiu5B5wo
— David Beard (@dabeard) 2016年1月31日
アイ・ウェイウェイは溺死した難民の子供のポーズで写真を撮り批判を受けたり、ライフジャケットを蓮の花のように水に浮かべたインスタレーションをウィーンとベルリンで開催した。現在アイ・ウェイウェイはギリシャとマケドニアの難民キャンプにて600時間以上の時間を撮影に費やした映像作品に取り掛かっている。
Ai Weiweiのインスタレーション『Law of the Journey』はプラハ国立美術館にて3/17から7/1まで開催予定。