インディー系デザイナーがZARAに対しデザインの盗用を抗議

ロサンゼルスのデザイナーで自身のブランドを持つTuesday Bassenは、巨大ブランドZARAが彼女のデザインを盗用しているとして声を上げている。

文:辻本秀太郎

"無名アーティスト"に対する盗用だったら問題なし?

この話題がインターネット上で火がついたのは、彼女がTwitterでZARAの商品と彼女のデザインを比較する下の画像を公開したことがきっかけだ。

Tuesday Bassenは「私がこの盗用について気づいたのは2016年の初め頃で、数百人のファンが私に個人的に連絡をくれたの。これは私がZARAとパートナーシップを結んだってことなのか、それとも彼らが盗用しているのか、ということを尋ねられたわ。」と米メディアComplexに語った。

加えて、Bassenは彼女の抗議に対するZARAからの返答は「"世界にいるほとんどの人"はこれらが彼女のデザインとZARAのこれらの商品を結びつけないだろう」というものであったことや、ZARA側の弁護士たちが「これらのデザインが”シンプルすぎる”ことや、Tuesday BassenがInstagaramでたった9万人のフォロワーがいる程度であるのに対し、ZARAは9000万人の顧客を相手にする巨大ブランドであること。またそのうちほんの少しの人しかこのデザインの類似について気がつかないであろうこと。」を主張していることを明かした。

Bassenはこの件に関して、ただ"ZARAから返答をもらう"ためだけに既に2000ドル(20万円)を費やしているが、この後も諦めるつもりはないと考えている。

彼女は「多くのインディペンデントのアーティストたちはこのような事態に直面したとき、デザインの盗用によって金銭的にも苦しい状況に立たされ、長期的に見ても彼らのブランドに大きなダメージが与えられるのにも関わらず、このような巨大企業に対し法的手段を起こし戦うことはとても難しい」と話している。

また彼女は、ZARAがTuesday Bassen以外にもPity Party Corporation、Rosehound Apparel、Mokuyobi Threads、AdamJKなどのデザインを盗用していることを指摘している。

「この件が少しでもこのような問題について人々に気づいてもらえるようなきっかけになればいい。どれだけこのような問題が起こっていて、ほとんどのアーティストがこの問題に立ち向かうことができない、という現実を人々に知ってほしい。」と彼女は語っている。

Tuesday Bassen 公式サイト

Via: Complex

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