最近のヒットソングの歌詞に最も登場するブランド名は?

歌詞に固有名詞が登場するとリアリティが増して、感情移入しやすくなる。

ただ「車に乗る」と歌うより、色や車種などを歌詞に含めたほうがその描写がより鮮明に思い浮かべられるからだ。山口百恵も「緑の中を走り抜けていく真っ赤なポルシェ」と歌っている。では、ヒットソングの歌詞に最も多く登場するブランドは何なのか。統計によると、ここ3年間のBillboardにランクインしたヒット曲の中で最も多く歌詞に登場したブランドは「ロールスロイス」だそうだ。

ニュースサイト『Bloomberg』はこの3年間、BillboardのHOT100チャートにランクインしたトップ20曲の歌詞全てを調査し、出てきたブランド名を全てを数えた。調査結果によると、『ロールスロイス』、『フェラーリ』、そしてウィスキーの『Hennessy』が最も多く歌われたブランド名とのこと。

こちらが2014年5月から2017年5月までの3年間でBillboardのヒットソングトップ20でブランド名が登場した回数ランキングである。同じ曲中で何度登場しても一回としてカウント。

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12ブランド中8ブランドは車の社名。ヒップホップがチャートを埋めるようになり、野望や地位を誇示するために高級車のブランド名がよく歌詞に登場するようだ。車種名以外では、ウィスキーの『Hennessy』と、スニーカーの『Air Jordan』がランクイン。

『Bloomerang』は280曲の歌詞を調査。合計で212のブランド名が登場した。アルコール、銃、高級品意外にも、ソフトウェア名(AppleやPhotoshop)、お菓子(キットカットやKendrick Lamarの歌ったGrey Pouponマスタード)、絆創膏(バンドエイド)など意外なブランド名も度々でてきたようだ。

ちなみに1曲の歌詞にもっとも多くのブランド名が登場した曲は、今年ヒットしたMigosの”Bad and Boujee”。歌詞に19種のブランドが含まれている。『Instagram』から、車やセグウェイ、調理器具のCrock-Pot製の鍋など様々なブランド名が登場する。

気になるのは、ブランド名を歌詞に登場させるとブランド側からお金を支払われたり、ブランド側に使用料を支払っているのかということ。時々、ブランド側から支払われることはあるようだ。ミュージックビデオにDr.DreのBeatsのヘッドホンが登場するマーケティングのように、知名度を上げるためにブランド側からのオファーもあるらしい。

Drakeが”Portland”でロールスロイス社の『Wraith』を歌ったり、”Jumpman”で同じくロールスロイス社の『Phantom』を歌ってもギャラは支払われていないようだが、歌詞にブランド名を登場させることでブランド側に興味を持ってもらうことや、ミュージックビデオに商品を提供してもらえることはよくあるらしい。

1台3000万円以上する高級車の代表であるロールスロイスが1位に輝くのも納得。どんな曲にどんなブランドが登場するのかはこちらの動画をチェック

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