注目株Sieroがミックステープ『THE GOAT TAPE 3』をリリース

昨年活動をスタートさせたSieroが、ミックステープ『THE GOAT TAPE 3』を本日9/14(土)にリリースした。

海外のアンダーグラウンドシーンで盛り上がりを見せている新しいジャンル(NEW Jazz、GLO)に共鳴し、独特のフローと自らの欲望や思案している事を書き殴った歌詞を音楽に昇華。これまでにもヒップホップフェス『THE HOPE』の公募企画や『ラップスタア誕生』の選考動画などもSNSで話題となった。

本作『THE GOAT TAPE 3』は自身のシリーズ『THE GOAT TAPE』としてこれまで発表してきたミックステープの三作目となる。自身の今までの活動の節目となる作品となっており、Sieroの覚悟や独自の挑戦的な音楽性が感じられる内容だ。半数の曲は日本のアンダーグラウンドシーンで注目されているプロデューサーrxlがプロデュース。また客演には若手クルーVandegeekからWM Lobyや、Ludioなどが参加。活動初期からの盟友である21gangのwxstepainがエンジニアリングやプロデュースの面でサポートで参加している。

Info

https://linkco.re/MbsyDSSD?lang=ja

2024.9.14 リリース

▽トラックリスト

Track list

1. SIERO THE GOAT 3

2. Blazin' All Night

3. VERDAD

4. Cybertruck (feat. Ludio)

5. 2am in Tokyo

6. Sayori

7. Suicidal (feat. WM Loby)

8. You don't have to forgive me

1. prod. Xero, 0zone, Toobears

mix Siero / master Siero

2. prod. rxl, domo

mix Siero / master Siero

3. prod. rxl, Soda

mix wxstepain / master wxstepain

4. prod. rxl, Soda, dxnieldior

mix Siero, Ludio / master Siero

5. prod. LEEZEY, scrn, zesty

mix Siero / master Siero

6. prod. wxstepain, Siero

mix wxstepain / master wxstepain

7. prod. rxl, lewis

mix Siero, WM Loby / master WM Loby

8. prod. Lickowens

mix Siero / master Siero

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昨今のラップシーンで、「アングラ」という呼称をよく見るようになった(※)。ジャンルでいえば、rageにはじまり、pluggやpluggnb、new jazz、glo、jerkなどなど有象無象のビート様式の集合体としか言えないが、そこに共通すると思われるのは、デジタル世界のエッジを踏破せんとするオタク的態度、また地上に蔓延するハイファイな既製品を拒まんとする皮肉的態度である。 伝統的な意味での「アングラ」といえば、王道に対する邪道、有名に対する無名、ようするに、わかる人しかわからない玄人好みの芸術領域なのだといえよう。その意味で、現代のアングラシーンのギシギシ歪んで耳の痛い808のテクスチャは理解されうるし、弾きっぱなしのブラス音源のチープさも諧謔として楽しめる。 ところが、国内でもにわかに形成されてきたアングラシーンの一角といえようSieroに話を聞けば、とにかくメインストリームのステージで光を浴びたい、そんな成り上がりの夢を恥ずかしげもなく語りだす。彼にとって「アングラ」は邪道ではなく、単に王道へのステップだ。どうやら、フラットに引き伸ばされた世界においても、かつてインターネットの無い時代に叫ばれた〈comin’ straight from the underground〉というような垂直方向の物語は有効らしい。 事務所に飾られたPOP YOURS特製ジャケットを見ては「俺もここに名前縫われて〜」と衒いのないSieroであるが、ラッパーとしての彼の魅力といえば、華やかな未来を描く情熱と、その同じ夜に枕を濡らすセンチメンタルとが同居したところにあるだろう。あるいは、その嘘の吐けなさにあるだろう。きっとその言葉が、夜の闇や地下の闇を貫いていくと信じて、Sieroは多弁に語る。 ※この呼称については議論があろうが、限定的には、USを中心とした2020年代のSoundCloudラップの潮流として認められる。USのシーンについては、プレイリスト「UNDERGROUND RAP 2025」や、instagramのゴシップメディア「Hyperpop Daily」などが参考になるだろう。

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