ドローンミュージックのパイオニアであるYoshi Wadaへのトリビュートコンサートが山梨にて開催|日野浩志郎(goat / YPY)、FUJI|||||||||||TAらが出演

1960 年代後半からニューヨークを拠点に活動したドローン音楽の世界的なパイオニアの一人であり、今年5月に逝去したYoshi Wadaこと和田義正のトリビュートコンサート『INTERDIFFUSION A tribute to Yoshi Wada』が12月18日(土)に山梨県北杜市の特設会場にて開催される。

Yoshi Wadaは1943年京都市生まれ。京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)で彫刻を学び1967年に卒業後、同年渡米。ジョージ・マチューナスとの偶然の出会いからフルクサスのコミュニティに参加し、活動を開始した。70 年代初頭には歴史的なミニマル作曲家であるラ・モンテ・ヤングやインド古典声楽の師範であるパンディット・プラン・ナートなどに師事。一方、配管パイプにマウスピースをつけたパイプホルンをはじめとする楽器創作やそれらを用いた作曲に着手し、作曲と楽器創作の両輪で活動を展開した。

5mを超えるアースホルンと呼ばれる低音持続音発生機や、改造バグパイプ、自作のパイプオルガンなどを用いたドローン音楽の作品は、コンサートとして発表されながらも、ラモンテ・ヤングやインド古 典音楽のラーガのように長時間演奏し続けることで、時間の感覚を変調させていく実験的要素を含んだインスタレーションの側面も持つ。

ニューヨークで多くの実績を積みながらもアーカイブは少なく、近年まで知る人ぞ知る現代音楽家であったYoshi Wadaだが、2007年から2012年にかけて一連のアーカイブが大阪拠点のレーベルEM Recordsと実験音楽専門レコード屋のオメガポイントにより共同リリースされ、世界的に評価されることとなった。以降、ヨーロッパやアメリカなどで再度頻繁にコンサートを行うようになり、亡くなった 2021 年5月には最高傑作とも言われる『The Appointed Cloud』の初レコード化がアナウンスされた。

トリビュートコンサートではYoshi Wadaから多大な影響を受け、日本を拠点にしながら世界を舞台に活動する二人の現代音楽家、日野浩志郎(goat / YPY)と FUJI|||||||||||TAの両者が、氏から得たインスピレーションを出発点とし、演奏に嵐田紀子(サックス)、石原只寛(サックス)、カメイナホコ (サックス)、竹内理恵(サックス)、立石雷(篠笛・パーカッション)、富田真以子(パーカッショ ン)、中川裕貴(チェロ)、甲斐宣明(音響)の 8 名を迎え、山梨県北杜市の特設会場を舞台に新作のコンサートピースを発表する。

日野浩志郎
FUJI|||||||||||TA

開催日時は2021 年12月18日(土)12:00オープン/ 13:00スタートと16:30オープン / 17:30スタートの2回公演。各公演限定80 名のチケットはZAIKOにて発売中となっている。

日野浩志郎、FUJI|||||||||||TAを初めとする現代の音楽家たちがつくり出す新たな表現、Yoshi Wadaが開拓した「音」の芸術の現在地を是非体感して欲しい。

Info

開催概要

タイトル : INTERDIFFUSION A tribute to Yoshi Wada (インターディフュージョン ア・トリビュート・トゥ・ヨシ・ワダ)

開催日時 :2021年12月18日(土)

①12:00 open / 13:00 start ②16:30 open / 17:30 start

会場 : INTERDIFFUSION A tribute to Yoshi Wada 特設会場

住所 : 〒408-0102 山梨県北杜市須玉町比志 3611-6

出演 :日野浩志郎, FUJI|||||||||||TA, 
嵐田紀子, 石原只寛, カメイナホコ, 竹内理恵
立石雷, 富田真以子, 中川裕貴, 甲斐宣明(WHITELIGHT) 

作曲 : 日野浩志郎, FUJI|||||||||||TA

照明 : 渡辺敬之

空間デザイン : Sawada Hashimura

グラフィックデザイン : 岡﨑真理子

発案 : 日野浩志郎

企画監修 : Tashi Wada, 江村幸紀(EM Records)

主催・企画 : 
中野勇介(BLISS / SANA Inc.)

協力 : LEMAIRE, Edström Office

文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業

料金 : [一般]4,500円(税込)/[U25割引]2,500円(税込)

収容人数 : 各公演限定80名

チケット購入 : https://interdiffusion-yoshiwada.zaiko.io/e/tribute

Instagram : https://www.instagram.com/interdiffusion.yoshiwada/

Twitter: https://twitter.com/Interdiffusion_



RELATED

豊田利晃が日野浩志郎と佐渡島の太鼓芸能集団「鼓童」とのコラボレーションを捉えた映像作品『戦慄せしめよ / Shiver』が発表

越島〜地域文化に根ざした新たな音楽映像配信として、気鋭の現代音楽家日野浩志郎と、佐渡島の太鼓芸能集団「鼓童」とのコラボレーションを豊田利晃が描いた『戦慄せしめよ』が 2月5日(金)19:00よりVimeo ほか各プラットフォームにて配信される。

MOST POPULAR

音楽を聴いて鳥肌が立つのは特殊な脳の構造を持つ人だけが経験できるという研究結果

音楽を聴いて鳥肌が立つ、という体験をしたことがあるだろうか。もしあるならば、あなたはとてもラッキーな経験をしている。

大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている

私たちの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽によって形成されていると、研究により明らかになった。

Appleの重役がiTunesの音楽ダウンロードが終了することを認める

ついにその日が来てしまうのだろうか。先日発表されたアメリカレコード協会(RIAA)の2017年末の収入報告でもデジタルダウンロードの売り上げが2011年以来6年ぶりにCDやアナログレコードなどの売り上げよりも少なくなったと発表されたが、ちょうどそのタイミングでApple Musicの重役のJimmy Iovineが、iTunesストアの音楽ダウンロードが、終了する見込みであることをBBCの取材に対して認めている。