【特集】みんなのセルフケア:前編|RIRI、(sic)boy、TENDRE

コロナ禍において、心身ともにリラックスするためのセルフケアの需要が高まっている。スキンケアでモチベーションを高めたり、家でお香を焚いてリラックスしたりと、今まで関心がなかったジャンルにチャレンジする人も多い。

今回アーティストが実際にセルフケアのために使用しているアイテムや日常的に愛好しているアイテムを紹介してもらった。前編では、RIRI、(sic)boy、TENDREが登場。作業中やライブ前のルーティーンなど、パーソナルに迫った話を訊くことができた。

また、記事の最後に今季発売の新製品も紹介。インタビューと合わせて、自分のモチベーションを上げるアイテムの参考にしてみてはいかがだろうか。

取材・構成:島田舞

写真:笹木晃

RIRI

 - お気に入りのケアアイテムはどのようなものでしょうか?

RIRI - 今日は色々持ってきたんですけど、ケアで最近使っているのがこの辺りで。これはヘアオイルなんですけど、乾かす前に塗っています。私はロングヘアーで今の時期はパサパサするので、オイルをつけてケアしています。今日は持ってきてないんですけど、シャンプーとかリンスする時にも専用の何種類ものトリートメントをするセットみたいのを使ったり。これはCosmekitchenで買ったREMIOオーガニックのアルガンオイルですね。私は乾燥しやすい肌なんですけど、化学製品が入ってるものだと、ちょっと強いなって感じる時があるので、こういうオーガニックなものをちょこちょこショップとかで見たりします。これは容器がオシャレだし、効き目も凄く保湿度が高いです。

左:REMIO - オーガニックアルガンオイル
右:Natural pahuxyu-mudo - Rich Hair Oil

 

- 髪の毛はブリーチもしていますか?

RIRI - 今はインナーカラーを入れているので、そこだけブリーチしていて。ケアしておかないとパサパサしちゃうので、乾かす前にいつもつけています。今の時期は気にしますよね。コロナで家にいることも多いし。

 - そうですよね。髪で印象が大きく変わるので重要ですよね。

RIRI - 分かります。女の子は特に大事だなと思います。やっぱりパサパサしてると自分的にも「なんかやだな......」って気になるタイプで。後はキラキラシューっていうアイテムが凄く効きますね。スプレータイプのヘアトリートメントで、普通に乾かした後にさーっとスプレーすると凄くサラサラになるんですよ。凄く気に入ってるし「キラキラシュー」っていう名前も可愛くて(笑)。愛用してますね。

 - レコーディング前とかライブ前にリラックスするためにケアしていることや、ルーティンのようなものはありますか?

RIRI - レコーディングやライブをする前はいつも体の血の巡りを良くしておいた方が声が出やすかったり、コンディションが全然違ってくるので、いつも30分ぐらいかけてストレッチしたりしますね。床にベター、みたいな(笑)。

 - 身体柔らかいんですね。

RIRI - 結構柔らかい方なのかなと思うんですけど、いつもガチでストレッチしてますね。後は、吸入器はいつも使っています。レコーディングの日とかライブの日で長い時間歌う日は凄く大きい吸入器を使っていて。携帯用のものもあって、それは小さくて使いやすいです。

 - 喉の管理を徹底しているんですね。寝る時も部屋は保湿していますか?

RIRI - 冬は特にやっていますね。加湿器をつけないと、次の日はカサカサになるので気をつけてます。今はまだ段々と暖かくなってきて、夏は特に湿ってるので心配は無いんですけど、冬は凄く使います。自分の歌い方とか表現が、結構パワフルな歌い方が多かったりするので、ケアしておかないと怖いので、徹底してやってます。

 - ケアしていることで自信に繋がることもありますよね。

RIRI - 確かにそれはありますね。ライブをする前にそのルーティンをちゃんと出来た日は、「よし、大丈夫」みたいな(笑)。でもどうしても時間がなくて、「ヤバい、あと20分ぐらいしか準備時間が無い」みたいになった時に、そんなに長い時間かけてストレッチとかが出来ないので、その時はちょっと「大丈夫かな」とはなるけど、ステージに出ちゃったら全然そんなことは忘れているので、その時はその時でかなり楽しんでる感じですね。

後は、ライブ前は唐揚げを食べてます(笑)。他にも同じく食べてるっていうアーティストさんもいるみたいで、唐揚げの油分が喉に良い感じについて、声が出やすくなるっていうのがあるんですよ(笑)。人それぞれ違うんですけど、私的にはジューシーな唐揚げの方が効くなっていう感覚があって。なのでいつもスタッフさんに「唐揚げお願いします」って頼んで買ってもらいますね(笑)。お腹をキープして歌うので、直前に食べすぎちゃうと、「歌いづらいな」って時があるので、1個か2個ぐらいつまんでステージに出ていく感じです。

左:ANNA SUI
中:Too Faced - Better Than Sex Waterproof
右:LADURÉE

 - 普段持ち歩いているバッグの中身を教えてください。

RIRI - miu miuのポーチに入れていて。同じブランドのお財布も使っていて、お気に入りです。化粧品は、いつも愛用してるのが最近LAから日本に来たブランドなんですけど。(写真中央)前まではレコーディングでLAに行く時しか売って無かったので、めちゃくちゃ買いだめして帰ってきてたくらい、本当にずっと好きです。

 - これはボリューム系のマスカラですか?

RIRI - そうですね。ボリュームで、ウォータープルーフかな。ウォータープルーフじゃないものもあるんですけど。これは凄くオススメです。

 - 国内のブランドのコスメと海外のものって、かなり方向性が違いますよね。

RIRI - 全然違いますね。向こうの方がハッキリした、濃い鮮やかなやつとか。アイシャドーのパレットも、私はグリッターのものが凄く好きなんですけど、めちゃめちゃキラキラしたものばかり入ってるものがあって。それを見ながらいつも「可愛い~!」って言って、一人で盛り上がってます(笑)。友達と行く時も「ヤバいこれ可愛い!」って。そういうものもいっぱい買っていきますね。

 - コスメは持ってるだけでテンション上がりますよね。

RIRI - そうですね。私もライブとかイベントで自分が持ってるキラキラのパレットとか海外にしか無いものを使うことが多いかなと思います。MV撮影でも使いましたね。

 - ステージメイクと普段のメイクはかなり変えていますか?

RIRI - 結構違いますね。普段はナチュラル目だし、今チークとマスカラとちょっとキラキラするアイシャドーをつけてるだけなんですけど、そういう感じが多いですね。ライブとかイベントの時は、衣装にもよるけど結構パッチリメイクする感じです。いつもどこかにキラキラを入れてるかなと思います。後は、アイラインとかもしっかり入れます。

 - ステージ上は、くっきりメイクしないと照明で飛んじゃいますよね。

RIRI - そうなんですよ。カメラとかで見た時に「あれ?こんなに薄くないはずなんだけど」ってなったりするんですよね。MVとか撮影の時もめちゃめちゃ照明をたくので、濃い目にやらないといけなくて。後は、これはファンの方から貰ったものなんですけど、LADURÉEのグロスで。これは入れ物も凄く好きです。ピンクに見えるんですけど、意外とそんなにピンクピンクしてなくて、透明でキラキラなのが凄く可愛いです。マットリップとかを塗った後にこれを足す感じでいつも愛用してます。あとは最近ゲットしたANNA SUIのネイルですね。

 - ネイルはセルフ派ですか?

RIRI - ネイルはセルフでやる時もあるし、ネイリストさんにサーっとやって貰う時もあります。長さ出しみたいな感じでやりたい時はちゃんと行ってやってもらう感じかな。ショートでいいかなって時はマニキュアだったら何回もすぐ変えれるので、マニキュアにしたり。

 - この色かわいいですね。パールが入ってる感じの。

RIRI - パールグリーン、みたいな。最近グリーンにハマってて。今までずっとピンクだったんですよ。衣装から何からピンク!!って感じで、インナーカラーまでピンクだったんですけど、違う色に変えてみようと思って緑にしたら激ハマりしてしまって。(笑)そこから周りの人にも「緑いいね」って言ってもらえることが多くなって「緑好きかも」って(笑)。

 - いつもつけているアクセサリーや、他に持ち歩いているものなどはありますか?

RIRI - いつも持ち歩いているのはメイク道具と、後はパソコンをずっと持ってて。色々自分中心で活動を始めて、いわゆるアーティストっていう活動と同時に、色んな資料を作ったりとか、そういった事務的なこともやっているのでパソコンは必須ですね。

 - パソコンにはステッカーは貼らない派なんですね。

RIRI - ステッカー貼らない派なんですよ。ベタベタついちゃうのがあんまり好きじゃなくて。結構シンプルイズザベスト派なので、いっぱいつける方もいると思うんですけど、あまり私はステッカー貼らないですねー。貼らない派で突き通してます(笑)。後は名刺入れもいつも持っています。PRADAの名刺入れで可愛いんですよ!

 - いつも持ち歩く財布とかケースはお気に入りのものだとテンション上がりますよね。

RIRI - 上がりますね。バッグもそうなんですけど、自分が好きな気に入ってるもの、私の場合好きなのがキラキラしているものだったり、はっきりした色のアイテムだったりして、少し目立つかもしれないんですけど(笑)、いつもそういったものを持ち歩くのは気にかけているかもしれないです。気分も凄く上がりますしね。

 - ありがとうございました。

Info

RIRI - "Wheel of Fortune (English Version)" 配信開始

配信リンク:https://linktr.ee/NEO_RIRITONE

ミュージックビデオ:https://youtu.be/-__iZXkSi10

Instagram:https://www.instagram.com/riri_tone

Twitter:https://twitter.com/riri_tone

(sic)boy

 - 普段愛用しているセルフケアアイテムや持ち歩いているものを紹介して頂きたいです。

(sic)boy - スタイリング剤と、ネイルと香水ですね。スタイリング剤はこれがメインなんですけど、地方にライブに行く時とかに家でセットして出るんですけど、着いて間違えてシャワー浴びるんですよ。「あ、やべえ」みたいな(笑)。その度に毎回買ってて、だから家に同じものが四本あります(笑)。

左:GATSBY - MOVING RUBBER "ワイルドシェイク"
右:阪本高生堂 - Cool grease

 - 毎回GATSBYの紫を。

(sic)boy - 特に意味は無いんですけど、紫色が好きなので。色んなものがあるけど、これはなんだかんだめっちゃ使ってますね。本当に凡ミスで、毎回シャワーを浴びてしまうので。大体ボーッとしてて忘れちゃうんですよ。それでコンビニに行って買う。どこのコンビニでも大体売ってるし、かなり良いと思います。

これはグリースなので、かなりブリーチをしているからどうしても枝毛が出ちゃうのを止める役割だったり。もちろん全体に使うんですけど、ベタベタになっちゃうんで。

 - ブリーチはどれくらいの頻度で?

(sic)boy - 毎回ビデオの撮影のタイミングで根元をリタッチしてブリーチしたり、前回の色を抜いたり。今は金髪なんですけど、最近撮影が多かったので、1ヶ月に1回は美容院にいってますね。だから髪の毛が傷んじゃって。伸ばしてるので、尚更気をつけなきゃいけないですね。

 - 色を維持するために紫シャンプーなどは使ってますか?

(sic)boy - 使ってますね。最近は黄ばみがあるぐらいが気に入ってるんですけど、白っぽくしたい時は使っています。

 - ヘアセットなどは毎日どんな風にされていますか?

(sic)boy - 基本的にライブとか、人前に出る時は時間をかけてスタイリングするんですが、もちろんMVだったり写真の撮影の時はメイクさんがいらしてくれて。他の時は自分で出来る限りやっていこうかなって感じで、あまり時間はかけないかもしれないです。

左:MAC
真ん中:NAILS INC
右:YVES SAINT LAURENT

 - この香水はどこのものですか?

(sic)boy - Saint Laurentの、多分女性もののやつなんですけど、頂き物で。蓋とかもどこかに行っちゃったんですけど(笑)。香りもそんなにキツい感じでもなくて。他にも色んなのを使ってたんですけど、これがいいのかなって。

 - フローラルっぽい香りがお好きですか?

(sic)boy - 女性ものの香水がやっぱり。以前使っていたのがCHANELのChanceっていうやつで、色味とかデザイン性も可愛らしいなって。匂いも良いですけど。

 - 今日はネイルもされていますよね。

(sic)boy - はい。これはつい最近MVの撮影があって、その時にメイクさんに塗っていただいたんですけど。これはNAILS INCっていうブランドのものです。

 - ネイルブランドの中でも少しリッチなブランドですよね。

(sic)boy - 3000円ぐらいしました。今日つけている色はBeautiful Peopleとコラボしたもので、店頭にはおいていなかったんですけど、この色は凄く好きです。レザーっぽいというか、マットな色ですね。黒っていう色が店舗に無くて、黒に一番近い色にしてます。かなり暗い、ネイビーみたいな。ネイルの筆って四角っぽいのが普通だと思ってたんですけど、これは山みたいになってて。だからかなり塗りやすいし、ムラにならないんです。ちょっと乾くのに時間がかかるけど、保ちもかなり良いと思います。

 - ネイルはやはり塗るなら黒ですか?

(sic)boy - そうですね。黒か、こういう暗い色じゃないと、まだキャラ的にもちょっと挑戦出来ないというか。後は黒ならリングと合うのかな。全体的に、ここが赤かったりしたらアクセサリーとの相性が。まあ赤でも良いんですけど、やっぱり黒が落ち着きますね。

 - リングもかわいいです。アクセはシルバー派ですか?

(sic)boy - 全部古着とかヴィンテージのものです。ゴールド系は一切持ってないですし、多分つけないです。

 - リップはMACのブラウン系のカラーを使ってらっしゃるんですね。

(sic)boy - そうですね、リップはMACが多いです。他にも二本ぐらい持ってます。これは、たまたま買いに行った時にお店の人に薦めて頂いて。やっぱりまだ男で化粧品を買いに行くのは、自分の中でもまだちょっと抵抗があるので、出来る限りささっと決めて貰ってささっと出るみたいな(笑)。使ってるうちに段々気に入ってきました。

 - 他にもメイクアイテムは使っていますか?

(sic)boy - ライブの時は崩れない程度にファンデーションとアイラインとアイシャドーを塗ってます。後は眉マスカラも使いますね。金髪なのでハイトーンが多くて。

 - メイクを始めたきっかけはどんなものだったんでしょうか?

(sic)boy - 元々ビジュアル系バンドだったり、Marilyn Mansonだったり、化粧をしてパフォーマンスするロックアーティストに憧れていて。その時は独学でというか、何も分からない状態から始めました。こだわりというこだわりはあまり無いかもですけど。

 - メイクなど自分の見た目を整えることで、自信にも繋がりますよね。

(sic)boy - やっぱり自己肯定感までは行かないですけど、化粧をして自分にスイッチを入れるというか。すっぴんとかノーメイクでライブするよりも、自分の中で気分を上げる一つの材料なのかなとは思っていますね。

 - 常に持ち歩いてるアイテムはありますか?

(sic)boy - 今日は持ってきてないのですが、本ですかね。今は村上龍さんの小説を読んでいて、今は『共生虫』っていう作品を読んでます。まだ序盤しか読んでいないんですけど、あらすじ的には「体の中に虫がいるんじゃないか」ってことを考えている男性の話で。

 - 小説を読むことが多いですか?

(sic)boy - 好きな人の自伝とかも読むようにしてます。古本で買ったり、ネットショッピングとかで買って。Marilyn Mansonの自伝がめちゃくちゃ面白くて。ちょっと長いんですけど、面白かったですね。

 - 今だと電子書籍でも読めたりしますよね。やっぱり紙の本で読むのがいいですか?

(sic)boy - そうですね。寝る前に携帯を見るのもあまり良くないと思ってて。寝付きとかも全然違うのかなと。そういうきっかけでも活字で電気つけて読むのが好きですね。それもセルフケアなのかもしれないです。他にも移動中だったりとか、普通に家でゆっくりしてる時とかにも読みます。友達とか、プロデューサーのKMさんが結構本を読まれるので、オススメを聞いたりしてます。

 - 読み始めたのは結構最近なんですか。

(sic)boy - 元々結構読んでたんですけど、音楽やり始めたぐらいからあまり読まなくなっちゃって。2個上の兄がいるんですけど、かなり本を読む人なので借りたりしています。

 - 他に制作やレコーディングをする時にリラックスするためにやっていることや、ルーティーンなどがあれば教えて欲しいです。

(sic)boy - 結構休憩とかをあまりしないで、ガッツリ録ることが多いですね。始まりから終わりまで、気を抜いたりリラックスすることはあまり無くて。タバコを吸うとか、それぐらいですね。

 - タバコは何を吸われていますか?

(sic)boy - マルボロのゴールドですね。これはずっと同じものを吸ってて。ロングなので、普通のショートのものより長いんです。だから短い曲だとちょうど2曲分ぐらい聴く時間があって。スタジオで制作してる時に自分で録って、喫煙所が下の階に降りたところにあるので、そのデータを一回書き出してもらって携帯に入れて、聴きながらタバコを吸って休憩して、帰って「ここもっとこうしたい」とか。かなりルーティーンですね。無いと焦ります。

 - 今は吸えないところが増えていますが、そういう時はしんどいですよね。

(sic)boy - しんどい。だから、喫煙所を見つけたら出来る限りすぐ入るようにしてます。やっぱり大事な時間なんだなって感じますね。吸いながら人と話すのも楽しいし。

 - 例えばライブ前に調子を整えるためにやっていることはありますか?

(sic)boy - ありきたりかもしれないですが、のど飴は結構重宝しています。龍角散の、普通にコンビニで買えるやつ。一個一個が包装されているやつだとどこかに行っちゃうので、パックのものを買ってます。あれは毎回絶対舐めてライブに臨んでますね。もちろん効果もあるんですけど、気持ち的にも良いですね。ライブ前とかライブ後にはケアしてます。あれは絶対に買ってますね。

 - 楽曲では高い声も出されていますし、喉に負担をかけるような歌い方ですよね。

(sic)boy - そうですね。ハイトーンの声やスクリームは、かなり武器にしていると思ってるし、もっと武器にしていきたい部分です。人と比べるのはあまり好きじゃないですけど、周りの音楽やってる子もかなり喉を使ってると思いますが、またちょっと違った発声だったり音楽なので。逆にちょっとでも喉の調子が悪いと出来ないこともあるので。今まであまり無かったですけど、これから先も絶対あっちゃいけないなと思います。もっと喉のケアとかも調べていきたいですね。

 - 発声の仕方は、トレーニングなどもされているんですか?

(sic)boy - 全然してないです。でもやっぱりライブを重ねていくにつれて歌い方も自分の中で分かってきたり。だから、新曲をやるのはかなり大変です。絶対にリハーサルを当日以外でもスタジオ借りてやるんですけど、「新曲出来ました、じゃあすぐライブしてください」って出来ないんですよ。歌詞が飛んじゃうっていうシンプルな理由もあるんですけど、体に叩き込まないと不安で歌えないですね。

 - 歌詞を覚えるのは大変ですか?

(sic)boy - 大変です。1番と2番で同じ歌詞だったりするとなおさら飛んじゃうみたいな(笑)。僕よりお客さんの方が覚えていることもざらですね。嬉しいですけど。

 - ありがとうございました。

Info

(sic)boy, KM - 2nd EP『social phobia』out now

Available at:nex-tone.link/social_phobia

TRACK LIST

1. 爆撃機

2. GAMEOVER!!

3. city flow

4. social phobia

TENDRE

 - TENDREさんがディフューザーをコラボで作ったと伺いました。あれはどういう経緯で作ることになったんですか?

TENDRE - お香とルームスプレーを作って。元々MR.OLIVEっていうアパレルメーカーがあって、そこのテッシーっていう、同世代ぐらいの友達がいるんですけど、彼と新しいプロダクトを作りましょうって話をしている時に、APOTHEKEっていうお香やディフューザーを作っている人気のとこがあって、そこの方とテッシーが繋がってて、3者でひとつのものを作れたら面白いですよねって話を去年したんです。ミーティングとかじゃなくて、普通に遊びに行っている時にそういう話をしてその流れで、APOTHEKEのケイタさんっていう調香師の人がいるんですけど、その人のアトリエに遊びに行くことになったのがきっかけです。それで遊びに行って話が進んで、っていうのがおおまかな始まりですね。

左:TENDRE×MR.OLIVE×APOTHEKE FRAGRANCE. - INCENSE STICKS "REMEMBER ONCE MORE"
右:ROOM MIST SPRAY "REMEMBER ONCE MORE"

 - 元々そういう香りに興味があったんですか?

TENDRE - そうですね。APOTHEKE自体を普通に普段使いしていて、お香を焚いたりも普段からしていました。後はディフューザーも調子良いなと思って使っていたので、自分が普段から使っているブランドとたまたま繋がりが出来て一緒に出来るタイミングだったので、ありがたいなと思って取り組めました。

 - ウッド調の香りとのことですが。

TENDRE - 檜ベースにしてるんですけど、元々ムスクとかの匂いが好きだったんです。フローラルとか、街でつけている人は女性が多いと思うんですけど、それを見た時に振り返るようなことがあって。後は、小学校の時に1番最初に好きになった女の子がいるんです。同じマンションに住んでる子なんですけど、その子の家に遊びに行った時に、めちゃくちゃ薔薇っぽい香りがして、それがなんとなく記憶に残ってたんでしょうね。だから、そういうテイストも入れたいなって話し合いました。でも檜ベースではあるので、甘いところに落とし込みすぎちゃうと軽くなっちゃうんですよ。だから、そこにちょっとスパイスを足して。輪郭をスパイスで出し、ベースは檜なので落ち着くように、探り合いながら作りましたね。

 - ユニセックスで使えそうな感じですね。フェミニンすぎず、かと言ってメンズっぽい感じにも寄りすぎず。

TENDRE - そこは結構目指したところがあって。それこそ実家に父親が昔使ってたYves Saint Laurentのずっと使われていない香水があったんですけど、それをつけたら凄く「オトコ」みたいな感じがして。人それぞれ好みもあるし、それがカッコいい場合もあるけど、なんとなく自分が好きなのは性別を問わない感じで。そこで限っちゃうと、それこそ伝えたいものも限定されてしまうから、なるべく老若男女が使えるように。赤ちゃんが使うわけじゃないですけど、「お爺ちゃんがこの匂いしてもいいな」とか、みんな使えるようなものがいいかなと思って作りました。

 - 凄く良い香りですね。お香も同じ香りなんですか?

TENDRE - そうですね。お香も基本的に同じベーシックで作ってます。でもルームスプレーとお香だとだいぶニュアンスが変わってくるというか。お香も最初は煙の匂いから徐々に変わってくるわけじゃないですか。広がり方がルームスプレーと違って、結構ジワっと広がってくるので。家で炊くことが殆どでしょうけど、家で焚いていてもくどすぎず、でもリラックス出来るような状態を目指して作ったのがこれですね。

 - TENDREさん自身はどういうシチュエーションで使いますか?

TENDRE - 「一旦落ち着こう」みたいな時に(笑)。

 - 仕事の合間とかですか?

TENDRE - そうですね。後は仕事を始める前とか。朝起きて、なんとなしの朝食を済ませて、昼前ぐらいから「やるか......」みたいな時に取り敢えず一旦つけておいて、一旦座ってちょっと考えて、やるタイミングを待つような感じですね。あとは集中を高める時と、寝る前にも割と使ってはいますね。結構本数が限られてはいるので、大事に使えたらいいなってぐらいのペースで使っています。

左:FFIVEISM × THREE - FF シークレットエージェント UV、FF コントロール UV ツール
真ん中:Aesop - レスレクション ハンドバーム
右:BYREDO - アフリカン マリーゴールド & モロッカン シダーウッド パフューム オイル

- 普段使っているケアアイテムをご紹介ください。

TENDRE - Aesopのハンドクリームで、手は取り敢えずケアしてます。たまに使っているのはBYREDOってやつで、コロンみたいなものです。周りに対してじゃなくて、自分が嗅いで落ち着くために手首につけて使ってます。香りもそこまで広がるタイプじゃないので。マリーゴールド的なものが入ってるみたいです。これは、撒き散らしたくてつけるんじゃなくて、ちょっと自分が嗅いで安心するためというか。外に出てる時にちょっと嗅ぎたい時に、ちょっとだけ転がしとく感じです。後は、日焼け止めですね。ここ数年でめっちゃ大事だなって思いました。これはFIVEISM × THREEのものです。

 - 先日FIVEISM × THREEとのコラボで配信ライブをされていましたね。

TENDRE - オカモトレイジくんとFIVEISMがプロジェクトを立ち上げたところに出させてもらって。そこまではメンズ化粧品に頻繁に手を出すわけではなかったんですけど、そのライブでは当日メイクをしたり、ネイルをしたりしました。ネイルもしょっちゅうするわけじゃないんですけど、たまにやる分には面白くて続けたこともあります。ライブきっかけで色々頂いた時に、「めちゃくちゃ調子いいな」と思って使ってます。

 - 日焼け止めは2種類ですか?

TENDRE - ファンデーションがちょっと入っている方は、撮影とかする日につけてます。こっちは色入ってないバージョンです。あまりゴテゴテにメイクするタイプではないんですけど。実はめちゃくちゃ敏感肌で、頬の毛細血管がめちゃくちゃ細いらしいんです。お医者さんに1回診てもらった時に、「女子高生の肌みたいだね」みたいに言われたことがあって(笑)。「女子高生か外国人みたいな肌だね」って。その言葉の意味もよく分からないんですけど、要は薄いってことらしくて。皮膚がめちゃくちゃ薄いから室内とか、夏も顔がパーっと赤くなっちゃう時があって、それが人によっては「ほっぺ赤いですね」とか、なんか言っちゃう場合あるじゃないですか。全然良いんですけど、あまりしょっちゅう言われたくなくて(笑)。

ルッキズムとか、そういう重いテーマじゃないですけど、例えば「顔ちっちゃい」とか、そういうのも全部「だから何?」みたいな話じゃないですか。めっちゃ仲良い人だったら「今日の感じめっちゃ似合ってますね」とか、調子悪そうだと心配することもありますけど、あまり見た目ばかり気にされちゃうのも逆に気を遣っちゃうから嫌だなと思うので。そういう意味での化粧やメイクは全然あっても良いし、やっておかしいことは何も無いかなと思いますね。めちゃくちゃシャドーを入れるとか、そういうイメージは自分の中では元々無いんですけど、人に見て頂くことも増えてきた時に、ある程度のことはやっておいた方がいいかなと。

 - では、TENDREさんにとってメイクはどちらかと言うと健康的に見せるためのものという感じですか?

TENDRE - そうですね。上手い言い方はもっとあるんでしょうけど、メイクのカッコ良さってものも僕はあると思うし、男女関係なくそれぞれの良さを引き出すためのものとしてあるものだと思います。もしかしたら僕がDavid Bowie的なメイクに目覚める時もあるかもしれないし、それは普段刺激を得る中での結果です。今はなるべく心身共にヘルシーな方が良いかなと思うので、あまり隠すためにやるようなメイクではないです。表現するためだったり、なるべく自分が健康な状態でいたいっていう気持ちの表れとして、メイクをするのかなって。曖昧な表現ですが(笑)。そういう意味で、メイクはめちゃくちゃ可能性があるから面白いかもって最近思います。

 - 敏感肌と仰っていましたが、そのために他に使われているアイテムはありますか?

TENDRE - 今日は持ってきていないんですけど、ちょっと前までホホバオイルを使っていて。最近逆にホホバオイルをやめてみて、あまりカッコいい商品では全然無いんですけど、普通に皮膚科でもらったビタミン剤を塗ったりしてます。

 - 皮膚科のものがなんだかんだ1番効きますよね。

TENDRE - 結果的に(笑)。敏感肌だから、意外と市販の刺激少ないものの方が調子良いことが多くて。それこそ色んなものが出てるわけじゃないですか。例えば韓国のものだったりとか、1回友達に言われて色々やってみたんですけど、人によって肌質や環境が違うから、僕は普通のものでいいかなと思いました。なるべく低刺激のものを選んだり、ビタミンB2、B6をめちゃくちゃ摂取するようになりました。

 - ビタミン系のものは、肌だけじゃなくて身体全体にも大切ですよね。

TENDRE - そうなんですよね。内部から出てくるものって当たり前にあるんだなって最近思いました。食べるものもそうですけど、ビタミンをちゃんとバランスよく摂取するとか、そういうのはちゃんと表面に当たり前に出てくるから、表面をその場で整えたとて、その場凌ぎになっちゃう。なるべく内部から、腸内を綺麗にすることも最近はなるべく意識してます。そういうの意外と大事だなって気づきました。毎日自炊してるってわけじゃないんですけど。

 - それはいつ頃からですか?

TENDRE - ここ2、3年って言ったら変ですけど、去年のコロナの自粛期間に入った時に、家にいる時間が多かったじゃないですか。調べ物を出来る時間がやたら多かったし、あまり外に出ることが無かった。5月って、従来だと結構フェスが多いんですよ。そういう時に日焼けをする機会もあったんですけど、去年は無かった分、人前に出る以前に自分で健康的な状態を見れる環境があって、そういう時に色々気を遣うようにはなったのかなと思いますね。

 - TENDREさんはお肌が綺麗ですよね。その結果が出ている感じがします。

TENDRE - いやいや、ありがとうございます(笑)。急に良くなるというよりは、その場でのベストを取り合えず尽くしているというか。僕の考えでは、自分の場合は何かをいじろうってことはあまり思わなくて、なるべくナチュラルな状態でいたいなと思っていて。時期的に肌が調子悪いってこともあるし、花粉でめちゃくちゃ湿疹が出来た時期もあったので、なってからやるよりはなる前にやっておくってことを最近意識するようになりました。後は、基本的に顔の構造が20歳ぐらいから変わっていなくて、ずっと老け顔なんですよ。なのでこの状態をなるべく維持しておけば、逆に年齢不詳の域に辿り着けるんじゃないか、っていうのを目指してます。「意外と50歳なんだ!?」みたいな、そういうところに行けたらいいですよね。20歳ぐらいの時は、逆に「30ぐらいかと思ってた」って言われることがよくあったんで、その時に「見てろよ」と思いながら、なるべくずっと同じような存在であれたらと。でもおじさんになったらおじさんになったカッコ良さが勝手に出てくると思うので、それを年齢に応じて楽しめたらいいのかなって感じですね。

 - 肌の調子が良いと、制作の調子も良くなるようなことはありますか?

TENDRE - あると思いますね。単純に体調の一環としてだと思いますけど、多分元々自信があまり無くて。人前に出るのは好きだけど、それがレッテルとして「カッコいいから前に出ていい」って話じゃないじゃないですか。それぞれ人には計り知れないコンプレックスがあるけど、そもそも別に誰だって前に出ていいわけで。「今日は調子良いかも」って思えるだけで、制作ないしライブだったり、人前に出ることもそうだし、そこに繋がるものは当然あります。だから、表面的に調子良いと見れる部分に関しても色んなことに繋がってくるかなと思うから、頑張らないとなと思いますね。

 - 身体のケア以外でライブやレコーディングの前に習慣としてやっていることはありますか?

TENDRE - 僕はあんまり無くて。それこそ声の仕事をやっているから、ラジオとかのナレーションをちょこちょこやらせて貰うようになった時に、1回風邪の始まりで調子悪くなったことがあって、ベタですけどマヌカハニーを舐めたり紅茶に入れるようにしました。かと言ってライブ前に紅茶を飲むって習慣はそんなに無くて。それはその時の調子を見ながらなので、あまり決まったルーティンはそんなに無いですね。

 - いつも自然体というか。

TENDRE - そうですね。逆に自然体な状態で臨めるようにはしておきたいので、そういう意味で逆にルーティンを作らない。僕の場合は、「あのルーティンやってないからライブやばいかも」って思っちゃうと、逆にちょっとした縛りになっちゃうんで。だからライブ直前までチーム内やバンドのメンバーと何ともない話をしながら、そのままの状態で行く方がステージに上がった時にお客さんとコミュニケーションを取りやすいというか。ステージに上がった瞬間に自分でも良く分からないスイッチは何かしら入ってるので、逆にルーティンに縛られないようにするのが自分のモットーかもしれないですね。制作においては、こういう匂いとかで一旦落ち着かせることは縛りすぎないルーティンとしてあるかもしれないです。

 - ありがとうございました。

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