VegynによるレーベルPLZ Make It Ruinsから新鋭プロデューサーOTTOのデビューEP『World Greetings』がリリース
Frank Oceanの『blonde』への参加や、昨年リリースのアルバム『Only Diamonds Cut Diamonds』で大きな注目を集めたプロデューサーVegyn。そんな彼を中心に運営されているロンドンのレーベルPLZ Make It Ruinsから本日、マサチューセッツを拠点に活動する新鋭プロデューサーOTTOのデビューEP『World Greetings』がリリースされた。
OTTOはプロデューサーとして楽曲を制作するかたわら、電子工学の学生であり自らアナログシンセサイザーをデザインするなど多彩な活動を行っている。SoundCloudにアップロードされた初期の楽曲たちがVegynの目にとまったことでキャリアをスタートし、ポップシンガーMiranda Cosgroveの楽曲“About You Now”を再構築したカバーをPLZ Make It Ruinsからシングルとしてリリースした。今回の『World Greetings』も全曲が自作のシンセサイザーによって制作されており、現行のベッドルームポップと90年代のAphex Twinやμ-Ziqといったコーンウォールを中心とするIDMのプロデューサーたちの影響を感じさせる楽曲たちが収録されている。
VegynはOTTOの作品について「OTTOは最初、今PLZで一緒に働いている友人のSydneyに教えてもらったんだ。初めて彼の“About You Now”のカバーをSoundcloudで聴いた時は唖然としたよ。最初は理解出来なかったんだけど、コーラスが入ると、すべてが蘇ってきたんだ。その後すぐに連絡を取ったけれど、彼が送ってくれた他の全ての曲も最初と同じくらい印象的だったよ」と語り、彼の才能を称賛している。
OTTOの楽曲は不穏な雰囲気を漂わせながら、どこか遊び心のあるノスタルジックな印象をリスナーに与える。これは彼が幼少期に観てきたテレビ番組からインスピレーションを受けていることに起因しており、子供向けの番組やキャラクターがもたらす喜びの感情と、その裏側に存在する企業やテクノロジーがもたらす実存的な危険性を表現しているという。本人はこれについて「子供向けのメディアを見てから15年、20年と経っても、時代遅れのフランチャイズの断片がチープなプラスチックの形で漂っていて、有毒な埋め立てゴミの湖を作っているんだ。面白いし、危険なことだと思う」と彼なりの言葉で説明している。
また、EPのリリースを記念しPLZ Make It RuinsからTシャツやマスコットといったマーチャンダイズもリリースされる。キュートでありながらどこか奇妙なグラフィックが魅力的だ。詳細はこちらから。
Info
HEAR: World Greetings
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PURCHASE: Limited Edition OTTO Merch
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