The Boyboy West Coast “U Was At The Club”|“Old Town Road”に続く新たなTikTokヒット
TikTokをきっかけにバイラルヒットしたLil Nas Xの“Old Town Road”が、カントリーの大御所Billy Ray Cyrusをも巻き込んでチャートを制覇したのは記憶に新しい。そんな “Old Town Road”と同じくTikTokなどでミームとして流行しており、次なる大ヒットを予感させる楽曲“U Was At The Club”をご存知だろうか?
マジックペンで書いた太い眉毛とヒゲが特徴的なこのアーティストの名前はThe Boyboy West Coast。インパクトの強いルックスとこのMVがTikTokでミームとなり、同曲を使用した動画が大量に投稿されている。
Faderの特集記事によるとThe Boyboy West Coastはサンタバーバラ出身で、年齢は「24歳〜45歳のいずれか」。“U Was At The Club”以前にはSoundCloudに『Playboy Gangsta』というミックステープ一作を発表しているのみで、キャリアは謎に包まれている。
そんなミステリアスなThe Boyboy West Coastへのインタビュー動画がGeniusにて公開されている。曰く、「最初にミームになったときは、特別なことと思わなかった。でも徐々にアーティストが投稿してくれるようになって、特別なことだと思った」とのことで、同曲がヒットした理由も自分ではわからないのだという。
リリックはクラブで出会った女の子について語られたもので、全て自身の実際の経験を基にしているそう。甘酸っぱいリリックと淡い光が特徴的なMVが、エモーショナルなトラックとマッチしている。
トラックはLil Medicというビートメイカーが手掛けており、YouTubeにいわゆる「タイプビート」を投稿しているプロデューサーの一人だ。The Boyboy West Coastはトラックについて「初めてビートを聴いたとき、すぐに曲が出来たんだ。いくつかの曲は形にするのに時間がかかるけど、どんな曲が出来るかビートを聴いたときに分かった。その日にスタジオに行ったよ」と語っており、ビートのイメージが一気に膨らんだことで曲がすぐさま完成したのだという。瞬間的に出来た曲の爆発力がよく分かるエピソードである。
このように、“U Was At The Club”はバズを狙って作られた作為的なものではなく、自然に生まれた楽曲が様々な要因で自然にバイラルヒットしたようだ。The Boyboy West Coastという新たな才能が、果たして今後どのようにしてキャリアを重ねて行くのかが楽しみなところである。