最初期のコンセプチュアル・アーティスト『イアン・ウィルソン展』がTARO NASUで開催
2017/6/30(金) ~7/22(土)にわたり、東京・神田にある現代美術ギャラリーTARO NASUにて、コンセプチュアルアーティストの先駆者であるイアン・ウィルソンの個展が開催される。
イアン・ウィルソンは、1940年南アフリカ生まれ。20歳でアメリカにわたり、アーティストとして活動を始めた。ジョセフ・コスース、ローレンス・ウィナー、ロバート・バリー、アーティストグループ〈アート&ランゲージ〉らと並び、言語や概念を扱うコンセプチュアルなアート作品を手掛けることで知られている。
1968年、ウィルソンはニューヨークにあるローレンス・ウィナーのアトリエで、抽象的な事柄について議論を行う作品「Discussions」を初めて実施。対話を通じて何かを生み出すという構想のもと、議論の様子は写真や録音で記録せず、議論の日時と場所、そして対話者のサインが記された作品証明書だけを残して、作品として発表した。「Discussions」はドクメンタ7(1982)、ポンピドゥーセンター(1981,2005)、横浜トリエンナーレ(2014)、札幌国際芸術祭(2014)をはじめ、各国の美術展会場、アトリエや家などで継続的に行われている。
また1968年には、指示書に従い壁や床に円を描く「Circle on the floor」「Circle on the wall」を発表。言語によって組み立てられた指示と、描かれた円の関係に焦点を当て、この作品を制作した。
本展では、1968年にウィナーと行った最初の議論をはじめとし、アーティストや観客らと行ってきた議論の作品証明書を並べ、これまでの「Discussions」を一望に回顧する。また、「Circle on the floor」「Circle on the wall」の指示書も展示され、実際に床と壁に円が描かれる。(Yuuki Yamane)
INFO:
イアン・ウィルソン展
DATE:2017/6/30(金) ~7/22日(土)
OPEN:火~土 10:00 - 18:00
CLOSE:日月祝
TARO NASU
〒101-0031 東京都千代田区東神田1-2-11
T: +81-(0)3-5856-5713 F:+81-(0)3-5856-5714
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