G/P galleryで開催される赤石隆明の個展『waste park』

赤石隆明は第39回木村伊兵衛写真賞(2014年) のノミネートや「あいちトリエナーレ2016」の参加で注目を集めてきた。赤石は従来の写真造形におけるレイヤーという発想に留まらず、物質の領域に踏み込み、写真というメディアに対して挑戦的に取り組んでいる作家の一人として、写真を媒材に自身の作品を次々とアップデートしていく作風で知られている。

その赤石の個展『waste park』が3/5から東京・恵比寿のG/P galleryで開催される。

赤石は初期から写真を立体や展示空間へと展開させ、友人の作品を自作に取り込む試みなどをおこない、2015年の個展 『UBRM#000.**』では、2人の友人に依頼した自身の写真集『UNBROKEN ROOM』(2013年)の模写をカメラで再度撮影し、写真作品として展示するなど、イメージの組み合わせや結びつき、そして自他との 関係性を問うような作品を発表してきた。

UNBROKEN ROOM
展示風景『UNBROKEN ROOM』G/P gallery、東京 2013年 ©Takaaki Akaishi Courtesy of G/P gallery

本展では、2010年より始めたプロジェクト『Waste Park』が俯瞰できるような展示構成となっています。 『Waste Park』は、友人よりプレゼントされた赤い石(パワーストーン)を起点に、写真、立体、パフォーマンスなどジャンルを問わず作り出したイメージの変換を繰り返すことで、自作をアップデートし続ける試みだ。

パワーストーンの形を模造した多面体のコンクリートの塊を展示し破壊するというパフォーマンス (2011年)、これらの記録写真を転写した布で大量生産したクッション(2012年~)、多面体の組み合わせを数パターン撮影し、ストレッチフィルムにプロジェクションした100以上のバリエーションからなる『flimsy stele』(2015年~)にみられるように、作家の制作環境や条件に左右されながらも形態を変化させ、執拗な反覆によって増殖を持続させてきた。

あいちにトリエナーレ2016で発表したインスタレーションで は、2メートルにもおよぶ巨大なクッションへと変貌と遂げており、同作の保存を問題にした新作も展示予定だ。

赤石隆明
Smoke#2 ©Takaaki Akaishi Courtesy of G/P gallery
In My Room
In My Room#6 ©Takaaki Akaishi Courtesy of G/P gallery

Info

赤石隆明 個展 『Waste Park』

会期:2017年3月5日(日) ー 4月2日(日)12:00-20:00 月曜祝日休廊

会場:G/P gallery
 住所:〒 150-0013 東京都渋谷区恵比寿 1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 2F

Tel. 03-5422-9331

トーク・イベント:会期中に開催予定

オープニング・レセプション:2017年 3月5日(日) 18 時- (予定)

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