Frank Oceanが謎のインタビューで『Blonde』の制作プロセスを明かす

Frank Oceanといえば、ほとんどインタビューに答えないアーティストとして有名だ。彼が3年ぶりに答えたのは、ホワイトハウスを訪問した際に実現したわずか1分半のインタビューだった。

そんなレアなFrank OceanのインタビューがYoutubeに先日アップされたが、このインタビューを誰がどんな目的でやったものなのかが謎なのだ。

 

このインタビューはMaximum Dennisというチャンネルにアップされたもので、このアカウントはFrank Oceanとは関係のないただのファンアカウントのようだ。

このインタビューは2分半あり、アルバム『Blonde』の制作プロセスについてFrank Oceanが振り返っており、『Blonde』リリース後に撮影されたものであるのは間違いない。

インタビューでOceanは『Blonde』の制作プロセスを「DJミックスのようなものだ。DJミックスはすぐ失敗するし、うまくいっても休む暇がなく動き続けなきゃいけない」と、繊細な作業で、制作に常に振り回されていたことを話した。

また「この作品を作っている最中は人々の期待を常に意識していた」とOceanは振り返り、その理由を「僕はそれを燃料に使おうとしたんだ。なぜなら人々が良い作品を期待することと、僕がなにをしてなにを作るかということは明らかな関連があるんだ」という。ファンの期待をプレッシャーとしてとらえずに、それとしっかり向き合うことで傑作『Blonde』は作られたのだ。

制作期間中、もっともフラストレーションがたまったのは自分自身が何度もめちゃくちゃな状態になってしまったことだと振り返る。「そうなるのは避けられなかったし、本当によく起こったよ。それは他人にはどうしようもなかったし、どうなれば回復するかもわからなかった」と極限の精神状態に追い込まれていたことも告白した。

最後にOceanは「この作品はファンタジーじゃない。この作品は良かれ悪しかれ北の自叙伝的な僕の経験の全てだ。この作品が今の僕を作った。」と現在の集大成となった作品について締めくくった。

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