Frank Oceanがインタビューでグラミー賞についてやレーベルとの契約について語る
今夏最大の話題作の1つ『Blonde』をリリースしたFrank OceanがNew York Times紙のインタビューに登場、Kanye Westも巻き込んで話題になった、グラミー賞への不参加問題や、メジャーレーベルとの契約について語っている。
まずOceanはわざとグラミー賞の候補にならないように、『Blonde』と『Endless』を期日までエントリーしなかったことについては、グラミー賞というシステム自体が、すでに時代遅れのものだと指摘している。
「グラミー賞は今や、かつては重要だったものだよ。グラミー賞が僕が生まれてきたシーンにいる人々を、代表しているものとは、とても思えない。エントリーシステムも授賞式も、審査も全部時代遅れだ。僕はコリン・キャパニックみたいにグラミーをボイコットした方が、観客たちと一緒に座っているよりマシさ」とOceanはアメリカン・フットボールのプロリーグNFLの選手で、国家斉唱を拒否する運動を続けているコリン・キャパニックを引き合いにだし、グラミー賞に参加しない旨をはっきりと表明した。
Oceanをグラミー賞にノミネートしなければ、自分もグラミーをボイコットすると語っていたKanyeは、この宣言を聞いて一体どうするのだろうか。
またOceanはアルバム『Blonde』を自身のインディーレーベルBoys Don’t Cryからリリースしたことについても触れ、「僕はレーベルと契約してないから、アルバムのフォーマットで作品をリリースしなくてもいいし、未完成の曲でもリリースできるようになった」とクリエイティブに関して、今は100%自由を得ているとも話している。
『Blonde』の制作についても語ったOceanは「"White Ferrari"は50バージョンあるよ。弟があるバージョンを聴いて、「これだよ、このバージョンを収録すれば」と言ったんだけど、「いやこれはまだそのバージョンじゃないよ」と言ったんだ」と楽曲制作に対するストイックな姿勢を示した。「ただコードやメロディーなんだ。曲に必要なものがどんなコンビネーションで生まれてくるかはわからないけど。確実にそういうこれだっていうフィーリングが生まれる必要があるんだ」とも話す。
しかしOceanは今後は音楽だけに取り組んでいくつもりもないらしい。「僕が今は初心者だけど、上手くなれるような領域を見つけるのに興味があるんだ」と音楽以外の領域でも自由に活動していきたいという意思を話している。
Frank OceanのNew York Timesでのインタビュー全文はこちらで読むことができる。