カラフルな新しいハウスサウンドを作り上げるRomareインタビュー

ロンドンを拠点に活動するRomareは、昨年リリースしたデビューアルバム『Projections』が絶賛され、ハウス・リヴァイヴァルの象徴的存在に躍り出た。

 

そんなRomareが早くも11/11/にニューアルバム『Love Songs: Part Two』をリリースする。前作に多く見られたジャズやブルースから、今回はディスコやサイケデリックへ、サンプリング元にも変化が見られる、今作はよりカラフルな音色が印象的だ。単音シンセサイザーから、彼の祖母のリコーダー、父親のマンドリンを含むユニークな楽器群を自らが実際に演奏して作り上げた、あらゆる種類のロマンティックな衝動を詰め込まれた、進化と深化を遂げた魅惑的な音楽となっている。

Romare
Romare - 『Love Songs: Part Two』

そんなRomareが自身のインスピレーションの源となっているサンプリングや、今作に大きな影響を与えたディスコについて語ってくれた。

質問・構成 : 和田哲郎 取材協力 : Beatink

- 家族の使用していた楽器をアルバム制作に使用しているとのことですが、もともと音楽一家なんですか?

Romare - うちの家族は単に趣味で音楽をやっていただけで、ミュージシャンとかではないけど、父はギターやマンダリンを弾いていたり、母はピアノを弾いていたいたんだ。音楽好きな家族の中にいると自然と音楽のことを知るようになるし、僕が父から影響を受けてギターをやり始めたように音楽への入り口が身近なものになるのがいいよね。

- サンプリングにこだわりを持っているかと思いますが、サンプリングを使うことで、得られるものはなんですか?また今作はなぜディスコなどのサンプリングが増えたのでしょうか?

Romare - 色んな人と共演出来るというのが一つの魅力だよね。それこそ一人の凄いドラマーと凄いピアニストをサンプリングすることで共演させたりできちゃうし、全く違う国とか場所にいる人たちをコラボさせるとかも出来る。ただ音をミックスするのではなく、古い楽曲と新しい楽曲をサンプリングすることで時空を超えることもできるし、可能性を広げてくれるのがサンプリングのいいところだよ。

アムステルダムにいる友人がものすごい熱狂的なディスコレコードのコレクターなんだけど、彼からダブって持っているレコードとかもう聴かなくなったレコードなど30点ほど譲ってもらったんだ。

だからディスコのサンプリングが多いのもあるね。それにディスコミュージックをDJすることに最近ハマっているのもあるしね。

- 柔らかい音像がとても印象的ですが、自分の音楽をイメージに例えるなら、どういうイメージ?

Romare - 「カラフル」かな。バラエティーに富んでるサンプルを使ってるからな。

- あなたにとってのディスコとはどういった音楽ですか?

Romare - ディスコは皆が楽しくパーティーしよう!って感じになれる、一体化出来る音楽だと思う。個別には色々抱えているものがあるかもしれないけど、それをとっぱらって楽しめるダンスミュージックだと思うんだ。でもDJをするときはディスコ以外にテクノも沢山プレイするよ。

- 最近よく聞いているお気に入りのアーティストを教えてください。

Romare - 最近というよりコンスタントに聴いているのはMr. GとConnan Mockasinだね。そこまでしょっちゅう聴いているわけじゃないんだけど、作品が出たら絶対買うのが彼らかな。

Romareが選ぶベストディスコチューン

1. Diana Ross - Love Hangover

美しいイントロとベースラインが最高だね。

 

2. Debbie Jacobs - High On Your Love

いいエネルギーが出てるよね。

 

3. Empress - Dyin' To Be Dancin'

セクシーヴォイス!

 

4. Gino Soccio - There's A Woman

面白いものに影響されている感じ。

 

5. Giorgio Moroder - I Wanna Rock You

とにかくコーラスが素晴らしいんだ。

 

 

<Release Info>

label: Beat Records / Ninja Tune
artist: Romare
title: Love Songs: Part Two

release date: 2016/11/11 FRI ON SALE
国内盤CD: ¥2,200+tax
国内盤特典: ボーナストラック追加収録 / 解説書封入
Cat No.: BRC-534

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